メゾンスペシャルが来春に新ブランド開始 青山と福岡に出店、35歳以上を狙う
サザビーリーグの子会社、メゾンスペシャルは23年春、大人の女性に向けたモード、エレガンステイストの新ブランド「プランクプロジェクト」を立ち上げる。23年2月4日に東京・南青山に旗艦店、2月11日に「メゾンスペシャル」福岡店2階に2号店を出店する。意外性×品の良さから生まれる「ミックスマッチエレガンス」をコンセプトに提案する。初年度売上高(EC含む)は5億円を目指す。
構想は約1年前にスタート。メゾンスペシャルがデビュー3周年を迎え、ブランディングやクリエイティブに携わる人材の育成など次のブランドに投資できる体制が整ったことが背景だ。「次の芽を育てる」目的で、メゾンスペシャルとはターゲットを切り分けて35歳以上の女性を狙う。普段からよく海外のECサイトをチェックしているような、感度が高い層をターゲットにする。
クリエイティブディレクターは、メゾンスペシャルと同じ渡邊倫子さんが務める。メゾンスペシャルは色の印象が強いが、プランクプロジェクトではモノトーンを基調にアクセントで色を加えるといったシンプルなスタイリングを提案する。
アイテムはイージーで着やすいものよりも、オケージョンまで対応できるようなきれいめなデザインを増やす。「年齢を重ねるにつれてシンプルになった。そんな方々に楽しんでもらえる遊び心を意識した」という。
生地やディテールにもこだわる。織ネームも4種類作り、服によって適したサイズや素材のものを付けられるように、一点一点の完成度を高めた。価格はジャケットが税込み3万~4万円、パンツ2万~2万5000円で、メゾンスペシャルの約1.2倍に設定した。23年春物の約90型は、先行して23年1月11日からECで受注販売する。
直営店ではセレクト品も扱う。セレクト品の比率はメゾンスペシャルが約5%なのに対し、プランクプロジェクトは約20%と高い。ブランドの世界と合う「クレージュ」「コぺルニ」「Yプロジェクト」「キムヘキム」などを扱う。
旗艦店は今年2月に閉店した「ハウスオブロータス」青山店の跡地にオープンする。地上1、2階が売り場で、3階はフリースペースとして自由に活用する。メゾンスペシャルと同様に、旗艦店、福岡店を皮切りに都心部へ出店を進めていく。地方の有力専門店への卸販売も同時にスタートし、まずは店舗とEC、卸で盛り上げる。将来的には海外での販売も視野に入れている。
メゾンスペシャルとプランクプロジェクトは、それぞれの公式サイトとECは分けて、ブランドごとのイメージを重視する。菅井隆行社長は「アパレル業界が新規出店を控えるなど保守的になっている中で、高揚感を与える存在になりたい」と意気込む。
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