睡眠の質が劇的に上がる! 不眠症を改善する、意外と手軽な「3つの運動」とは?【医師が解説】
【医師が解説】不眠症に悩む人を対象にした最新研究で、ヨガ・太極拳・散歩やジョギングなどの「手軽な運動」が効果的だと分かりました。睡眠の質を劇的に改善するおすすめの運動のコツを分かりやすく解説します。(※画像:Shutterstock.com)
「体を動かせばぐっすり眠れる」「運動すれば睡眠の質が上がる」といった話を、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
睡眠には、日中に疲れた脳や体を休ませ、傷ついた細胞を修復し、免疫機能を整える重要な役割があります。さらに、日中に得た記憶や学習内容を整理し、脳に定着させることも、睡眠の大切な働きの1つです。そして睡眠の質は、運動をして自律神経のバランスを整えることで上げられることが、これまでも多くの研究で示されてきました。
しかし現実的には、運動習慣をつけるハードルは高いものです。「忙しくて運動する時間が取れない」「ストイックな筋トレや、ジムでのトレーニングは続けられそうにない」と感じる人が大半でしょう。
実は、最新の研究で、私たちの想像以上に手軽な運動こそが、睡眠の質を劇的に変えてくれることが分かってきたのです。詳しくご紹介します。
最新研究で分かった、睡眠の質を劇的に改善した手軽な3つの運動とは
不眠症は、放置するとうつ病や心血管疾患、さらにはアルツハイマー病のリスクを高めることが知られています。薬による治療もありますが、副作用を心配する声も少なくありません。そこで、より安全で手軽な治療法として運動が注目されてきました。
しかしこれまでの研究では「運動が睡眠にいい」とは言うものの、「どの運動が最も効果的なのか」については、はっきりとした比較がされていませんでした。
2025年に発表された最新の論文では、不眠症の人を対象に複数の運動を網羅的に比較し、「不眠症に最も効果的な選択肢」が報告されています。
その結果、特に効果が高いと示された運動が次の3つです。
・ヨガ
・太極拳
・ウオーキング(散歩)やジョギング
いずれも、特別な器具や高い運動能力はいりません。「頑張らなくても続けられる運動」である点も魅力的です。
それぞれの運動が睡眠にどのような違いをもたらしたのか、具体的に見ていきましょう。
「ヨガ」の睡眠改善効果:睡眠時間と深さの両方が改善
ヨガは、睡眠の「量」と「質」の両方において、最も高い効果が確認されました。
通常の生活を送っていた人と比べ、ヨガを取り入れたグループの1日の睡眠時間は約111分長くなりました
夜中に目覚め、再び眠りにくくなる「中途覚醒」の時間が約56分短縮しました
布団に入ってから眠りにつくまでの時間が約30分短くなりました
「なかなか寝付けない」「夜中に何度も目が覚める」というタイプの不眠に悩んでいる方に、特に向いている運動と言えそうです。
「太極拳」の睡眠改善効果:眠りのリズムが整い、年単位で安定
太極拳にも、睡眠の質を安定して高める効果が認められました。
ヨガには及びませんが、1時間弱の睡眠時間の延長が確認されました
夜中に目が覚めてしまう時間が36分ほど減り、目が覚めてもすぐに寝付きやすくなりました
太極拳で特筆すべき興味深い特徴は、効果が短期的で終わらなかったことです。継続することで、1~2年にわたり良好な睡眠状態が維持されたと報告されています。
「睡眠リズムそのものを整えたい」「一時的ではなく、根本的に改善したい」人に適していると言えそうです。
「ウオーキング・ジョギング」の睡眠改善効果:日中のだるさの軽減
「よく眠れないせいで、昼間に頭がぼーっとする」「夜だけでなく日中もつらい」という人に最も効果的だったのが、散歩を含むウオーキングやジョギングなどの有酸素運動です。
実際に不眠がどれくらい日中の活動に支障をきたしているかを、だるさ、集中力低下、気分の落ち込みなどを数値化した「ISI(不眠重症度質問票)」という指標で、9.57点という大きな改善が見られました。
夜の眠りだけでなく、日中のパフォーマンスまで底上げするのが特徴です。
なぜ手軽な運動が不眠に効果的なのか? 13種類の運動と比較して見えた共通点
今回の研究では、世界中の信頼性の高い22件の研究(参加者合計1348名)を対象に、「ネットワークメタ解析」という高度な手法を用いて、13種類の運動が比較されました。
結果として効果が高いと分かった、ヨガ・太極拳・ウオーキングの共通点は何でしょうか?
まず、これらの運動は、ゆっくりしたリズムの動きと呼吸を組み合わせることで、高ぶった神経を鎮める効果があります。そのため、自然と入眠しやすい環境が整いやすくなるのでしょう。
ヨガは脳内のリラックス物質であるGABAの働きを促し、不安を感じやすい脳の領域(扁桃体)の過剰な活動を穏やかにすることが分かっています。また、ウオーキングなどの運動は、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを下げ、睡眠を促すメラトニンの分泌を助けます。いずれも乱れた睡眠リズムを整える効果が期待できます。
「頑張らない手軽な運動」こそが、良質な睡眠につながる「最適な運動」だったのです。
【まとめ】最新研究を活用した、睡眠タイプ別の最適な運動の選び方
本研究の結果を踏まえると、次のように整理できます。
・とにかく睡眠時間を確保したい→「ヨガ」
・ぐっすり深く眠り、効果を定着させたい→「太極拳」
・昼間の眠気や疲れを解消し、勉強や仕事に集中したい→「30分程度の散歩」
特にウオーキングは、1日30分程度でも日中のパフォーマンスを支えてくれます。
睡眠の質を上げるために「頑張って運動しなくては」と身構える必要はありません。一駅分歩いてみたり、寝る前に少しだけヨガのポーズをしてみたりといった小さな習慣で大丈夫です。ほんの少しの変化が、未来の「快眠」への第一歩になるでしょう。
■参考文献
Zhi-Jun Bu,Feng-Shuang Liu,Md Shahjalal,et al.Effects of various exercise interventions in insomnia patients: a systematic review and network meta-analysis.BMJ Evid Based Med.2025 Jul 15:bmjebm-2024-113512.
https://ebm.bmj.com/content/early/2025/07/09/bmjebm-2024-113512
小児神経学・児童精神科を専門とする小児科医・救急救命士。プライベートでは4児の父。子どもの心と脳に寄り添う豊富な臨床経験を活かし、幅広い医療情報を発信中。
執筆者:秋谷 進(医師)
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