彼女の「冷たくない?」を全部反論で返した俺。翌朝にようやく「ごめん」と送れた話
「冷たくない?」と届いた夜
平日の夜21時すぎ、ソファでスマホを見ていたら、彼女から「最近冷たくない?」というメッセージが届きました。
正直、その瞬間は構えてしまったのだと思います。仕事で詰められた直後で、頭の中はまだプロジェクトのことでいっぱいでした。「どうした?」でも「ごめんね」でもなく、出てきたのは「どこが?」のひとことだったのです。
送ってから「これは違う」と頭の片隅で気づいたのに、訂正のメッセージは打てませんでした。
反論を並べた俺
彼女から、連続して返信がきました。
「返信、遅くなったよね」
「会う回数も減った気がする」
「連絡そのものが減ってる」読みながら、俺は無意識に「反論できる材料」を探していたのです。
「仕事が忙しいだけだよ」「先週末会ったじゃん」「メッセージは前と変わらない頻度だと思うけど」
一つずつ、淡々と打ち返しました。打ちながら、自分でも嫌な気持ちになっていきました。
彼女が求めていたのは、こんな反論ではない。わかっていたはずなのに、なぜか「俺は悪くない」を証明することに、必死になっている自分がいたのです。
本当は違ったのに
最後に「考えすぎだよ」と送ったとき、彼女からの返信は「そうかな。ごめん、変なこと言って」でした。それを読んで、ようやく頭が冷えました。
本当は、仕事で精神的に追い詰められていました。先輩との関係もうまくいかず、彼女に弱音を吐いたら甘えていると思われそうで、言い出せなかったのです。連絡が減っていたのは事実で、それを彼女に申し訳ないと思っていたのも事実でした。
それなのに、いざ「冷たくない?」と問われた瞬間、認めるのが怖くて反論で塗り固めてしまった。彼女のひとことのほうが、俺のひとことよりずっと勇気が必要だったはずなのに、と思いました。
そして...
翌朝、目が覚めた瞬間に「昨日はごめん」とだけ送りました。それ以上の言葉は、まだうまくまとまりませんでした。
その日の夜、思いきって電話をかけて、仕事のこと、余裕がなかったこと、彼女に話せなかったこと。ぽつぽつと伝えました。彼女は「言ってくれてありがとう」と返してくれたのです。
正しさを並べることは、誰でもできます。でも「ごめん」のひとことを言うために、俺はずいぶん遠回りをしてしまいました。次に彼女が何かを伝えてくれたとき、まず聞く側に回れる男でいたい。心からそう思った夜でした。
(20代男性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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