彼女から「あ」だけ届いた→最悪を想像して電話しかけた僕の話
彼女から風邪の連絡が来た朝
土曜日の朝、彼女から「ごめん、風邪ひいた」とメッセージが届きました。その日はデートの予定だったのですが、文面から相当しんどそうな様子が伝わってきました。 一人暮らしの彼女の家には、まともな食料がないことを僕は知っていました。料理は得意ではないので、せめておかゆの材料とアイスとスポーツ飲料を買って、彼女の家に向かうことにしたのです。 チャイムを鳴らしたとき、ドア越しに「えっ、来たの?」という驚いた声が聞こえました。マスク越しに「うん、心配だから」と返して、台所に立たせてもらいました。
帰宅後に届いた一通のメッセージ
彼女の状態が落ち着いたのを見届けて、夕方に部屋を出ました。しばらくして、ポケットの中でスマホが震えました。 画面を見ると、彼女からのメッセージが届いていました。本文は「あ」のひとこと。それだけで、続きはありません。さっき別れたときは熱はあったものの、意識ははっきりしていたはずです。倒れたのか、転んだのか、救急車を呼ぶ必要があるのか。最悪のことが頭の中で次々と浮かびました。
電話を押す直前に届いた返信
すぐに「あ?」「具合悪化した?」「電話していい?」と立て続けにメッセージを送りました。それでも既読がつきません。 電話のボタンに指を伸ばしたそのとき、ようやく返信が届きました。「ごめん、誤送信。『ありがとう』って送ろうとした」。 画面を見つめたまま、僕はしばらく動けませんでした。怖さと安堵がいっぺんに込み上げて、思わず椅子の背もたれに体を預けたのを覚えています。 落ち着いてから「俺、めっちゃ焦ったんだけど」と返しました。続けて「『あ』だけで察しろは難しい」とも送りました。少し責めてしまったかとも思いましたが、本音でした。
そして...
そのあと彼女から「ごめんね、本当にありがとう」とメッセージが届きました。改めて「了解。ゆっくり休んで」と返して、ようやく自分も食事を再開できたのです。 あの「あ」だけで、自分がここまで動揺するとは思いませんでした。彼女に何かあったらと考えただけで、判断力がほとんど飛んでいました。 誤送信だとわかった今は笑い話ですが、本気で動揺したのは確かでした。彼女のことを大切に思っているのだと、自分で自分にあらためて気づかされた出来事でした。
(20代男性・営業職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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