「ありがとう」と送ったつもりが「あ」だけ届いていた→彼が返してきた一言
風邪をひいた休日の出来事
土曜日の朝、目が覚めると喉が痛くて、熱を測ったら38度を超えていました。一人暮らしの部屋でぼんやり天井を見ていると、彼から「今日のデートどうする?」とメッセージが来たので、正直に「ごめん、風邪ひいた」と返しました。 すると30分もしないうちに、彼が玄関のチャイムを鳴らしたのです。「えっ、来たの?」と驚いている私に、彼はマスク越しに「うん、心配だから」と返しました。 彼はおかゆの材料と、アイス、スポーツ飲料を抱えて入ってきました。料理は得意ではない彼が、不慣れな手つきで台所に立つ姿を、私はベッドから眺めていました。
片手で打ったお礼のメッセージ
夕方、彼は手を振って帰っていきました。一人になった部屋で、私は片手にスマホを持って彼にメッセージを送ろうとしたのです。「今日は本当にありがとう。助かった」と打ち込もうとした、その瞬間でした。 熱でぼんやりしていた指が、画面のどこかを誤タップしたのでしょう。気づいたら、私が彼に送っていたのは「あ」だけでした。 慌てて訂正しようとしたとき、彼から立て続けに通知が届きました。「あ?」「具合悪化した?」「電話していい?」。
彼の返事が地味に面白かった
「ごめん、誤送信。『ありがとう』って送ろうとした」と返すと、彼から少し間を置いて返信が来ました。「俺、めっちゃ焦ったんだけど」。 続けて「『あ』だけで察しろは難しい」とも届きました。布団の中で読みながら、私は思わず吹き出してしまったのです。 熱でぼーっとしている頭で、彼の真面目な顔が目に浮かびました。きっと真剣な顔でスマホを握りしめていたのだろうと思うと、申し訳なさと可笑しさが同時に込み上げてきました。「ごめんね、本当にありがとう」と打ち直すと、ようやく「了解。ゆっくり休んで」と返ってきました。
そして...
あとから聞いた話では、彼はあの「あ」を見た瞬間、電話のボタンに指をかけていたそうです。最悪のことを想像して、家に戻ろうかとも思ったと聞きました。 そこまで心配してくれる人がいるのだと知って、しみじみとあたたかい気持ちになりました。誤送信は恥ずかしかったけれど、彼の真剣さが伝わってきた、忘れられない夜になりました。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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