彼女の「ねぇ」に「何?」と返した俺。「察してよ」「エスパーじゃない」の応酬で気づいた鈍さ
夜遅くに届いた「ねぇ」
その日は資料の締め切りに追われて、夜の20時前にようやく自宅にたどり着きました。食事の準備をしていたとき、スマホが震えました。彼女からで、文面は「ねぇ」のひとこと。何の話だろう、と思いつつ、まずは片付けようと既読だけつけてスマホを置きました。皿を洗いながら、なにか話があるなら続きが届くだろうと考えていたのです。けれど、続きは来ません。「ねぇ」だけ。それだけでした。
俺が返した「何?」
食器を洗い終えてから、「何?」と返しました。手短に。先に話の中身を聞かせてほしかったからです。返事はすぐに届きました。「『何?』って…もう少し言い方ない?察してよ」。画面を見て、正直に言えば「えっ」と声が出ました。続いて、「察してって、何を?こっちエスパーじゃないんだけど」と打ち返してしまいました。送ってからすぐに、言い方が雑だったかもしれないと思いました。けれど、こちらだって何の話か分からないままです。
短いメッセージのやりとり
そこからは短いやりとりになりました。彼女が言葉を尖らせ、俺もぶっきらぼうに返す。だんだん、何なのか分からなくなっていきました。
スマホを置いてソファに座り直し、画面を見つめながら、ひとつだけ確かなことに気づいたのです。何か話したいことがあって彼女は「ねぇ」と送ってきた。俺はそれに「何?」と返した。中身の前に、まず言い方が冷たかった。彼女に向ける言葉ではありませんでした。
そして...
俺から「電話していい?」と送りました。出てくれた彼女に、まず最初に「ごめん」と言うつもりでした。けれど、彼女のほうが先に口を開きました。「ただ『おつかれ、今日大変だったんだよね』って一言ほしかっただけ」。あぁ、と腑に落ちました。彼女が欲しかったのは、気にかける一言だったのです。俺は「忙しかったんだ。最初から言ってくれたら答えられたよ」と説明しました。けれど、それだけでは足りません。「でもごめん。『何?』だけは確かに冷たかった」と続けました。
翌朝、起きてすぐに俺はメッセージを送りました。「おはよう。昨日はごめん。今日もお疲れ。何かあったら最初から教えて」。これからは、面倒くさがらずに最初の一言を温めてから返そうと思います。
(20代男性・営業職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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