「今日残業」とメッセージを送ってきた彼に「お疲れさま、何時に終わる?」と返した夜、既読のまま朝を迎えた話
何でもない火曜の夜
火曜の夜7時すぎ、彼から「今日残業、ごめん」と短いメッセージが届きました。週に一度くらいはあることで、特に驚きもしません。「お疲れさま、何時に終わる?」と返して、夕飯の支度を始めました。返信が来ないまま21時、22時と時間が過ぎていきます。既読はついている。彼はいつも、忙しいなりに「もう少しで終わる」「今から帰る」と一言だけは送ってくれる人でした。それが今夜に限って、何もありません。スマホをテーブルに置いたり、もう一度開いたりを繰り返しているうちに、いつの間にか日付が変わっていました。
既読のまま朝が来て
ベッドに入ってからも、暗い天井を見上げては何度かスマホを確認しました。1時、3時、明け方になっても通知はありません。寝たのか寝ていないのか、自分でもよくわからないまま朝になりました。出勤の支度をしながら、テーブルに置いたままのスマホを横目で見つめます。何かあったのかもしれない。事故とか、急な体調不良とか。そう思おうとする一方で、別の可能性も頭をよぎりました。朝8時半、ようやくスマホが鳴りました。
「上司に呼び出されて」
「ごめん、昨日急に上司に呼び出されて飲みに連れていかれて、終電逃して上司の家に泊まった。スマホに触れる状況じゃなかった」画面を見つめたまま、その上司の名前は知っています。前に彼が「奥さんに厳しく言われてて、平日は絶対に飲みに行かない人なんだよ」と笑いながら話していた、あの人です。返信を打つ指は、ゆっくりと動きました。「そっか、お疲れさま」。それだけ送って、スマホを伏せました。
そして…
問い詰めることもできたはずです。「平日は飲まない人じゃなかった?」と一言聞けば、それで終わる話でした。それなのに、私は聞けませんでした。聞けば返ってくる答えが、もう想像できてしまったから。それを彼の口から聞いてしまったら、本当に何かが終わってしまうから。嘘をつかれたという事実より、私に嘘をつかなければならない夜があった、そのことのほうが胸の奥に重く残りました。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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