姑「嫌いな食べ物は?」私「桃と和牛です」→毎月届く"嫌がらせ"をおいしくいただいています
一通のメッセージ
義母とチャットでつながったのは、結婚式の準備がきっかけでした。事務的なやりとりが続いていたある日、義母から突然「嫌いな食べ物は?」とメッセージが届きました。
友人から「姑に嫌いなものを教えると、わざと出してくる人がいる」と聞いていた私は、画面を見つめたまま少し迷って、「桃と和牛です」と打ちました。本当はどちらも大好物です。
既読がついて数分後、「あら、そうなの。覚えておくわね」と返ってきました。にこやかなスタンプが添えられていましたが、あの「覚えておくわね」の一言に、どこか含みを感じたのは気のせいだったのでしょうか。
届き始めた"嫌がらせ"
翌月から義母の仕送りが届くようになりました。中身は見事なまでに桃と和牛。最初の箱を開けたとき、思わず笑ってしまいました。やっぱりそういう人だったんだ、と。
私は義母に電話をかけ、「お義母さん、いつもすみません」と丁寧にお礼を言います。義母は毎回少し間を置いてから「嫌いなものばっかり送ってごめんなさいね」と言うのです。その声には、こちらが困っているのを確認するような響きがありました。
電話を切ったあと、届いたばかりの桃をひとつ剥いて、おいしくいただきました。困っているふりをしながら大好物を食べる毎月の恒例行事。申し訳ないですが、ちょっと楽しくなってきていました。
お盆の食卓で
夏のお盆、義実家の食卓に立派な桃が並んでいました。義母が「あなたは食べられないわよね」と言うので、「少しだけいただきます」と一切れ口にしました。おいしくて、つい表情に出たのかもしれません。義母がじっとこちらを見て「桃、おいしそうに食べるのね」と言いました。
喉の奥がきゅっとなりましたが、「嫌いでも少しなら大丈夫なんです」と笑顔で返しました。義母はそれ以上何も言わず、お茶を注いでいました。
そして...
あれから1年。義母からの仕送りは今も毎月届きます。桃の季節には桃、それ以外の月は和牛。私は変わらずおいしくいただいています。
義母は私を困らせたくて送り続け、私はそれをありがたく食べ続ける。この小さな攻防で、損をしているのはどちらなのか。
高級な桃と和牛を毎月払っている義母か、タダで大好物を食べている私か。答えは明白な気がしますが、義母がそれに気づく日は来ないでしょう。来なくていいのです。おいしいので。
(30代女性・専業主婦)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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