産まれてくる子が勝手に男の子だと想像してた俺→性別発表で「マジか」と言ってしまい...
待ちに待った性別発表の日
妻の妊娠5カ月を迎え、両家の家族を招いて性別発表パーティーを開くことになりました。性別をこの日まで誰にも伝えないでおこうと言い出したのは俺でした。サプライズのほうが盛り上がると思ったのです。
会場の飾り付けもケーキの手配も、妻がほとんどひとりで準備してくれていました。俺はと言えば「任せるよ」のひと言で何もしていませんでした。
当日、家族たちは「男の子かな」「女の子かな」と和やかに盛り上がっています。俺は内心、ほとんど確信に近い気持ちで「男の子だろう」と思い込んでいました。根拠なんてありません。ただ漠然と、息子とキャッチボールをする自分を想像して、勝手にその未来を確定させていたのです。
ケーキ入刀の瞬間、頭が真っ白になる
いよいよケーキカットの時間になりました。家族全員がスマートフォンを構え、今か今かとその瞬間を待っています。妻と一緒にナイフを入れると、中から現れたのはピンク色のスポンジ。
「女の子です!」
妻が嬉しそうに発表すると、周囲から歓声が上がりました。けれど俺の頭の中では、思い描いていた"息子との未来"が音を立てて崩れていくような感覚がありました。
気づいたときには、口が勝手に動いていたのです。
「……マジか。女の子か。」
言った瞬間、空気が変わったのが分かりました。妻の笑顔が凍りついていくのが、スローモーションのように見えました。
母の一言で、自分のしたことを思い知る
誰も何も言えない沈黙の中、最初に口を開いたのは母でした。
「……あなた、今なんて言ったの?」
有無を言わせない声。俺が「いや、そういうつもりじゃ」と取り繕おうとすると、母はまっすぐ俺を見据えて続けたのです。
「元気に育ってくれればそれでいいって、あなたはそう言ってたわよね。お嫁さんがどんな気持ちでこのパーティーを準備してくれたか、少しでも考えた?」
返す言葉がありませんでした。父も追い打ちをかけるように言いました。
「お前、それは父親として恥ずかしいぞ」
義父母も黙ってうなずいています。四方から突き刺さる視線に、俺は顔を真っ赤にしてうつむくことしかできませんでした。
そして...
しばらくして、母が「さあ、主役はこの子とママよ」と場の空気を変えてくれました。義母が「女の子、楽しみね!」とケーキを取り分け、義父が「かわいい服、買いに行かないとな」と笑っています。パーティーは温かい雰囲気を取り戻していきました。
俺だけを残して。
夜、二人きりになったとき妻にこう言われました。
「あなたがどんな性別を望んでいたとしても、今お腹にいるこの子が私たちの子どもだよ。もし本気でこの子の父親でいたいなら、言葉じゃなくて態度で見せて」
妻の強さの前に、俺は自分がどれだけ情けない人間だったかを思い知らされました。
「本当に申し訳なかった」
何度も頭を下げました。けれど、謝るだけでは足りないことも分かっていました。翌日、俺は自分から育児本を買いに行き、妻と一緒にベビー用品を選びました。娘のために何ができるか、ひとつずつ考え始めたのです。
(30代男性・会社員)
本記事は、読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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