何かあるたび母に委ねる俺は正しいと思ってた→味方だったはずの母が俺に指摘
母に相談するのは自然なことだと思っていた
子どものころから、困ったことがあれば母に相談するのが当たり前でした。結婚してからもその習慣は変わらず、大きな買い物や家族の予定も「一応、母にも聞いてみよう」と口にするのが自然な流れ。
妻との会話の中で「母親にも聞いてみるわ」と言うことに、悪いという感覚はまったくありませんでした。母の意見は的確だし、人生経験も豊富。頼れるものは頼ったほうがいい。そう信じて疑わなかったのです。
妻が何か言いたそうにしていることには、うっすら気づいていたかもしれません。けれど、深く考えることを避けていたのだと思います。
妻の「母に聞いてみる」に覚えた違和感
異変に気づいたのは、車の買い替えを相談したときでした。夕食中に切り出した俺に、妻が「うちの母にも聞いてみるね」と返してきて、思わず箸が止まりました。それからというもの、外食先も「母に相談してみる」、週末の予定も「母がこう言ってたから」と、妻の口からやたらと"お母さん"が出てくるように。なんだか自分たちの会話に関係ない人が割り込んでくるような、もやもやした気持ちが止まりませんでした。
俺たちのことなのに、なんでいちいち聞くんだ?そう思ったとき、胸の奥で何かがかちりとかみ合った気がしました。でも、その違和感の正体を認めるのが嫌で、俺は怒りのほうに逃げたのです。
自分だけは違うと思っていた
夕食の席で「最近さ、何でもかんでもお母さんに聞くよね。俺たちで決められるだろ」と切り出したとき、妻はひと呼吸おいて「……それ、私がずっと思ってたことだよ」と言いました。一瞬、言葉に詰まりました。でも認めたくなくて「俺の場合は違うだろ。うちの母は経験豊富だし、的確なんだよ。お前の場合はただの当てつけじゃないか」と返してしまいました。
妻は何も言わず、そっと目を伏せました。
そして...
翌週、母がうちに遊びに来たとき、俺はいつものように「お母さん、娘の習いごとなんだけど」と相談を持ちかけました。すると母の表情がわり、居間に緊張が走りました。
「あんた、まだそんなことしてるの」母は落ち着いた声で言いました。「夫婦のことを何でもかんでも母親に聞くなんて、恥ずかしいと思いなさい。奥さんの意見をちゃんと聞いて、二人で決めるのが当たり前でしょう」。
ずっと「母の意見は的確だから」と自分を正当化していたのに、その母本人に「恥ずかしい」と言われた。言い返す言葉なんてあるはずもなく、ただ顔が熱くなるのを感じていました。母は妻に「ごめんなさいね、甘やかしすぎたわ」と頭を下げていました。娘の幼稚園選びのとき、妻が資料をまとめてくれていたのに見もしなかったこと。数日前、妻の指摘を「当てつけだ」と切り捨てたこと。全部、自分の傲慢さでした。
(30代男性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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