彼がフリマで私からのプレゼントを勝手に出品→怒ってページを見たら“説明文”に言葉を失った話
友人からの突然の連絡
その日、仕事を終えてスマートフォンを確認すると、友人からメッセージが届いていました。「これ、Mが贈ったバッグじゃない?」という一文とともに、フリマアプリのスクリーンショットが添えられています。画面に映っていたのは、まさに私が以前Kさんにプレゼントしたブランドバッグでした。
最初は見間違いかと思いましたが、何度見ても同じもの。出品者のアカウント名を見ると、Kさんのものだとすぐにわかりました。私があげたものを、勝手に売ろうとしている。その事実に、胸の奥がざわつくのを感じました。悲しさと怒りが入り混じり、すぐにでも彼に連絡したい衝動に駆られたのです。
思わず目を止めた"説明文"
感情的になる前に、まずは出品ページをしっかり確認しようと思いました。証拠を集めてから問い詰めるつもりだったのです。けれど、商品説明を読み始めた瞬間、私の指は止まってしまいました。
そこには、こう書かれていました。「大切な人からもらった、思い出のバッグです。とても気に入っていましたが、新しい生活を始めるにあたり、手放すことにしました。次に持ってくださる方にも、たくさんの幸せが届きますように」。淡々とした文章の中に、確かな温もりがありました。「大切な人」という言葉が、何度も頭の中で繰り返されます。
彼が語った本当の理由
翌日、Kさんに会って話を聞くことにしました。出品のことを切り出すと、彼は少しばつが悪そうな表情を見せました。そして、静かに口を開いたのです。
「実は、一緒に暮らす準備を始めてたんだ」。彼の言葉に、私は言葉を失いました。Kさんは、二人で新居に移るために、自分の持ち物を少しずつ整理していたそうです。私からもらったものも含めて、本当に必要なものだけを選び、身軽になってから改めて伝えようと考えていたのだと。不器用ながらも、彼なりに未来を見据えて動いていたことを知り、怒りはいつの間にか消えていました。
そして...
あの日から数週間が経ち、私たちは少しずつ新生活の準備を進めています。バッグは結局、出品を取り下げていました。「やっぱり手放せなかった」と照れくさそうに笑う彼の姿が、今も心に残っています。
勝手に出品されたことへの怒りから始まった出来事でしたが、結果的に彼の想いを知るきっかけになりました。大切なのは物そのものではなく、そこに込められた気持ちなのかもしれません。これからも、お互いを思いやりながら、二人で歩んでいけたらと思っています。新しい暮らしへの一歩は、静かに、でも確かに始まっているのです。
(20代女性・アパレル店員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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