「スマホはプライベートだから見ないで」と言う彼→通知に一瞬映った名前で空気が凍った瞬間
「見ないで」の一言が生んだ小さな違和感
ある日、私たちはいつものようにリビングで夕食後のひとときを過ごしていました。彼がソファに置いたスマホが振動し、画面が一瞬光ったのを見て、私は何気なく「誰から?」と声をかけたのです。すると彼は素早くスマホを裏返し、少し強い口調でこう言いました。「スマホはプライベートだから見ないで」と。
その言葉自体は、確かに正論かもしれません。パートナーであっても、互いのプライバシーを尊重することは大切なこと。けれど、3年間の付き合いの中で、彼がそんな言い方をしたのは初めてでした。胸の奥に小さな引っかかりが生まれたものの、その場では何も言わず、静かに自分の時間に戻りました。
通知バーに映った女性の名前
それから数日後、再び同じような場面が訪れました。彼がシャワーを浴びている間、テーブルの上に置かれたスマホが光り、通知バーにメッセージの一部が表示されたのです。私は覗き見するつもりなど全くなかったのですが、視界に飛び込んできた名前に思わず息を呑みました。
「M」という名前と、ハートの絵文字。そして「今日も楽しかったね」という短い文章。
頭が真っ白になるとは、まさにこのことでした。彼の口から一度も聞いたことのない名前。そして、明らかに親しげなやり取りの痕跡。問い詰めるべきか、見なかったふりをするべきか。私は震える手でスマホから目をそらし、何事もなかったかのように振る舞うことしかできませんでした。
積み重ねた証拠と決断の時
それからの私は、感情的になることを避け、冷静に状況を見つめることに努めました。彼の行動パターンの変化、急に増えた「残業」、週末の予定のあいまいさ。一つひとつは小さなことでも、積み重なると無視できない違和感となって浮かび上がってきたのです。
ある夜、私は意を決して話を切り出しました。責め立てるのではなく、ただ事実を確認するために。彼は最初こそ否定していましたが、やがて観念したように「M」との関係を認めました。「本気じゃなかった」――。その身勝手な言い訳が、かえって私の心を深く傷つけたことに、彼は気づいていないようでした。
そして...
あれから半年が過ぎました。彼との関係に終止符を打った私は、今、少しずつ自分の生活を取り戻しつつあります。
失ったものは確かに大きく、時折ふとした瞬間に寂しさが込み上げることもあります。けれど、あの時「おかしい」と感じた自分の直感を信じてよかったと、今は思えるようになりました。無理に前を向こうとしなくても、毎日を丁寧に過ごしていれば、心は少しずつ軽くなっていくもの。
次に誰かを好きになる時が来たら、今度はもっと自分の気持ちを大切にできる気がしています。静かに、でも確かに、私は新しい一歩を踏み出し始めているのです。
(20代女性・公務員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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