彼「元カノの話はしない」→卒業アルバムに挟まっていた“一枚の付箋”で、隠していた「過去」が見えた話
「過去は聞かないで」という約束
彼と付き合い始めて間もない頃、何気なく元カノの話題を振ったことがありました。すると彼は少し困ったような表情を浮かべ、「その話はしたくないんだ」と静かに言ったのです。
理由を聞いても、彼は多くを語りませんでした。ただ「終わったことだから」とだけ答え、それ以上は口を閉ざしてしまいます。私は少し寂しさを感じながらも、彼の気持ちを尊重しようと決めました。
過去に何があったのか、どんな恋愛をしてきたのか。知りたい気持ちはありましたが、無理に聞き出すことはしたくなかったのです。彼が話してくれる日を待とう、そう自分に言い聞かせていました。
卒業アルバムに挟まれた付箋
ある休日、彼の部屋で本棚を整理する手伝いをしていたときのこと。奥の方から一冊の卒業アルバムが出てきました。「懐かしいね」と彼が笑いながらページをめくり始めたので、私も隣で一緒に眺めていたのです。
すると、あるページに小さな付箋が貼られているのが目に入りました。そこには女の子の写真があり、付箋には見覚えのない文字でこう書かれていました。
「ずっと応援してるよ。幸せになってね」
その瞬間、彼の表情がわずかに曇ったように見えました。私は何も言えず、ただ黙ってその文字を見つめていたのです。これが、彼の「話したくない過去」なのだと、なんとなく察しがつきました。
彼が語り始めた本当の理由
しばらくの沈黙の後、彼がぽつりと話し始めました。 「高校のとき付き合っていた子なんだ。すごく優しい子だったよ」
彼女とは進路の関係で離れることになり、互いのために別れを選んだそうです。別れ際に渡された付箋の言葉が、ずっと心に残っていたと彼は言います。
「話さなかったのは、まだ未練があるからじゃないんだ」 彼はまっすぐ私を見て、こう続けました。「あの子を大切に思っていた過去を、軽々しく話したくなかったんだよ」
その言葉を聞いた瞬間、私の中にあったモヤモヤは静かに溶けていきました。彼は過去を隠していたのではなく、かつての恋心も一人の人間も、誠実に取り扱おうとしていただけなのだと分かったからです。
そして...
彼はアルバムをそっと閉じると、私の方を向いてこう言いました。 「今は、君と一緒にいる時間が一番大切なんだ」
飾らないけれど、その一言は深く胸に染み渡りました。過去を大切にできる人は、きっと今も未来も大切にできる人。あの付箋は元カノからの贈り物であり、今の誠実な彼を作った一部なのだと思えました。
(20代女性・アルバイト)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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