阿部寛、母親を“騙した”無邪気なイタズラを告白「子どもながらに『やったな』って(笑)」

2025.06.19 20:54

俳優の阿部寛が、6月19日に都内で開催された映画「キャンドルスティック」ジャパンプレミアに登場。共演の菜々緒、アリッサ・チア、サヘル・ローズ、津田健次郎、YOUNG DAIS、メガホンをとった米倉強太監督と共に、自身の役についてや作品にちなんで“騙し騙された”エピソードなどを語った。

前代未聞のミッションに挑むマネーサスペンス

同作は、世界4カ国6都市を舞台に各国の“ろくでなし”たちがAIを騙して大金をせしめるべく、騙し騙され、スリルと策略が交錯する前代未聞のミッションに挑むマネーサスペンス。元「MEN'S NON-NO」専属モデルで、パリ・コレクションやGUCCIの広告映像ディレクション、ミュージックビデオ撮影などを担当してきた米倉監督が初めて長編映画の演出を手掛けた作品だ。

阿部は、平成から令和へ元号が変わり、日本の金融システムが“最も隙だらけの日”であった2019年5月7日、難攻不落のAIを騙し大金を手に入れる計画を立てる元天才ホワイトハッカー・野原を演じる。

ジャパンプレミアはオープニングアクトとして、若手経営者たちによるバンド・DUALのSYOTAによるエンディングテーマ「I Need You」生歌唱からスタートした。

最初に脚本を読んだときのことを、阿部は「株の話、FXの話で正直イメージが湧かなかったんですけど」としながら、完成した作品については「僕のように詳しくない人でもその世界が分かるような作品になっていて、世界6都市での話なんですけど、今まで見たことのない合作になっていて、見ていて心地良かったです」と手応えをにじませた。

その上で「通常(他の国と)合作をやると日本的な演技を撮ろうとしちゃうんだけど、監督はそういうことがなくて、新しい合作ができたなと思いました」と米倉監督をはじめとした製作陣をたたえると、米倉監督は「国に対しては文化も違えばスタッフも国によって違うので、日本的な感覚を押し付けるよりもそれぞれの国の方にお任せして、こちらが受け入れる形を意識していたので、阿部さんにそう言っていただけてうれしいです」と、“メンノンモデル”の先輩でもある阿部の言葉を喜んだ。

AIに相談するなら「気の利いたことを…」

今作はAIを騙して一攫千金を狙うという物語だが、昨今さまざまな場面にAIが普及し、快適な日常生活を送るためには必要不可欠な存在となりつつある。そこで、MCから今AIに相談してみたいことは何か？という質問が。

これに阿部は「こういう場所(舞台あいさつなど)ならまだ得意なんですけど、そうじゃない(フォーマルな式など)正式な場所でしゃべることを要求されるじゃないですか。そういうときに気の利いたことが言えないんです」と打ち明け、「他の方々を見ているとすごいなあと思うんだけど、そういうときに気の利いたもの(発言内容)をAIに相談したいなと思うことはしょっちゅうあります」と語り、笑いを誘った。

また、騙し騙されるマネーサスペンスということで、これまで自身が騙した、あるいは騙されたことはあるかについてもトークを展開。

それに対し、阿部は少年時代の話として「騙すのってあまり良くないんですけど、うちの母親を騙したことがあって。釣り竿の糸にゴキブリのゴムのやつ(おもちゃ)をつけて、コタツの中に隠れてそれを引っ張ったんです。そしたら母親が大きな声を出して、新聞を丸めてパーン！ってたたいて。子どもながらに『やったな』って(笑)。すいません。それは面白かったですね」と、子どもらしい無邪気なイタズラを仕掛けたエピソードを告白し、会場をほっこりさせていた。

映画「キャンドルスティック」は、7月4日(金)より全国公開。

◆取材・文＝月島勝利(STABLENT)