藤純子主演、任侠映画「緋牡丹博徒」シリーズ一挙無料放送高倉健さん“矢代”とのロマンスにも注目

2025.05.19 17:00

藤純子(現・富司純子)主演で描かれる任侠映画「緋牡丹博徒」シリーズ。ＢＳ松竹東急(全番組無料放送・260ch)では、「美しき渡世の花・お竜降臨！『緋牡丹博徒』シリーズ全8作一挙放送」と題して、5月20日(火)よりシリーズ全8作品を一挙放送する。そこで本記事では、前半に放送される4作品のあらすじや見どころについて紹介していく。

父親を殺された一人娘…仇を討つため旅に出る「緋牡丹博徒」

5月20日(火)夜8時からは、「緋牡丹博徒」(1968年公開)をノーカット放送。熊本の博徒・矢野一家の一人娘として生まれた竜子(藤純子／現・富司純子)は、18歳の時に父親が亡くなり一家が解散した。“竜子”ことお竜は犯人捜しのため、牡丹の刺青に女を封じ、全国の賭場を流れ歩く。そんな中、

お竜は父の死について知る一匹狼の博徒・片桐(高倉健さん)と知り合い――。

本作は、「人生劇場飛車角」や「日本侠客伝」などと並び、任侠路線を支えた「緋牡丹博徒」の記念すべきシリーズ第1弾。藤が演じる女盛りの美しき博徒の姿に、当時多くの観客が魅了された。

また、任侠映画に欠かせない俳優・高倉健さんや若山富三郎さんら豪華スターの共演にも注目したい。

“弁天のおれん”との一騎打ちが繰り広げられる「緋牡丹博徒一宿一飯」

5月21日(水)夜8時からは、“お竜”が上州富岡で大暴れするシリーズ第2弾「緋牡丹博徒一宿一飯」(1968年公開)をノーカット放送。

明治17年、高利貸・倉持(遠藤辰雄さん)から融資を受ける上州富岡の農民たちは苦しんでおり、ある日彼らは倉持を襲う。そこで戸ヶ崎組は舎弟である笠松(天津敏さん)一家に事態の収拾を依頼するが、笠松は裏で倉持と密かに結託。さらに、上州一帯の生糸元締め会社を設立しようとしていた。一方、戸ヶ崎組の若頭・勇吉(村井國夫)を助けたお竜は、笠松一家の報復を受けて窮地に追い込まれる――。

シリーズ第1作目で脚本を手掛けた鈴木則文氏が監督を務めた本作。藤が世間に“大女優”として認知された出世作であり、シリーズ化を決定させた記念すべき作品となっている。

恩義ある一家の二代目を助け、農民を救うべく殴り込みをかけるお竜と弁天のおれん(白木マリ／現：白木万理)の一騎打ちは見どころの一つ。また、高倉さんと並んで数多くの任侠ものを盛り上げた名優・鶴田浩二さんが演じる、結ばれない恋の相手役にも注目だ。

「ロミオとジュリエット」のようなエピソードに“偽お竜”も登場…「緋牡丹博徒花札勝負」

5月22日(木)夜8時からは、悪辣な成り上がり博徒に対してお竜の怒りが炸裂するシリーズ第3弾「緋牡丹博徒花札勝負」(1969年公開)をノーカット放送。

舞台は明治中頃の名古屋。お竜は熱田神宮大祭の勧進賭博で大忙しの西之丸一家に草鞋を脱いだ。その後、主導権を握ろうと暗躍する成り上がりの金原一家の賭場にて、お竜は自分の名前を語る女賭博師のお時(沢淑子)を捕える。お時は盲目のお君(古城門昌美)の目を治したいがためにイカサマを働き、金原に利用されていたのだった――。

縄張り争いをする2つの博徒一家の息子と娘が恋仲という、まるで「ロミオとジュリエット」のような展開が繰り広げられる本作。心温まるストーリーが描かれる一方で、偽物のお竜が現れたり、たちの悪い成り上がり一家に殴り込みに行ったり…と、見どころ満載の一作となっている。