舞台あいさつに登場した大泉洋、松田龍平(写真左から)

大泉洋、映画『探偵はBARにいる』シリーズの続編に意欲「明日から子役のオーディションに入ろうと思います」

2025.05.14 21:50
舞台あいさつに登場した大泉洋、松田龍平(写真左から)

俳優の大泉洋と松田龍平が、5月14日に東京・丸の内TOEIにて開催された「さよなら 丸の内TOEI『探偵はBARにいる3』」上映後舞台あいさつイベントに登場。撮影当時のエピソードや、“続編”への思いなどを語った。

2人そろって丸の内TOEIに登壇するのは約7年半ぶり

1960年9月20日に開業した丸の内TOEIが、東映株式会社本社の入る東映会館の再開発に伴い、2025年7月27日(日)に閉館する。それを受けて、約65年の歴史を誇る同劇場に関わる全ての人への感謝と「映画館で映画を見る」ことの大切さを訴求するべく、「さよなら 丸の内 TOEI」プロジェクトが始動。5月9日~7月27日までの80日間にわたって数々の傑作特集上映に加え、劇場を活用した各種イベントが行われる。その一環として5月14日には映画「探偵はBARにいる」シリーズ3作の一挙上映が行われ、「3」の上映後に大泉と松田が舞台あいさつを行った。

「探偵はBARにいる」は、東直己氏の「ススキノ探偵」シリーズを実写映画化。北海道・ススキノを舞台に、大泉演じる探偵と松田が扮(ふん)するそのバディ・高田の活躍を描く。第3弾の脚本はシリーズ3作全てを手掛ける古沢良太氏、演出を吉田照幸監督が務め、2017年に劇場公開された。ある日、高田が失踪した女子大学生・麗子(前田敦子)を探してほしいという依頼を持ち込んでくる。調査を進めるうちにモデル事務所のオーナー・マリ(北川景子)、そしてその背後に札幌経済界のホープにして裏社会の住人である北城(リリー・フランキー)の存在が浮かび上がり、探偵らは大きな事件に巻き込まれていく――。

2人がそろって丸の内TOEIに登壇するのは2017年12月15日以来約7年半ぶりだという。それもあってか、のっけから大泉はエンジン全開で「今日は本当に『かくかくしかじか』の公開に来ていただいてありがとうございます」とかまし、「私ね、今“探偵”の舞台あいさつをしている場合じゃないんですよ!数日後に公開になりますからね!」と5月16日(金)に公開を控える他作品の名前を出してボケつつも、「久しぶりにこの曲(探偵のBGM)に載せて松田龍平と出て来たことは感慨深かった」と喜びをかみ締めていた。

大泉「『3』はどの拷問でしたっけね?」

撮影当時の思い出を聞かれると、大泉は「『3』はどの拷問でしたっけね? 漁船ですか?一番ひどかった。パンツ一丁で船に縛り付けられた。あれは最低でしたね。忘れられないですよ」と吐露し、「船にくくり付けられて。(事前の)話では港の中をバーッと走りますって言われていたんです。でも、本当に寒いから、僕としては面白い画にしてもらわないと困るなと。これだけやって面白くなかったじゃ困るから、『言ってください。何でもやりますから、やりたいことを言ってください』って」と、面白い画を見せるために何でもやる覚悟で臨んだことを打ち明けた。

だが、その結果「監督が『(要望は)一つだけ。沖に出たい』って。準備してパンツ一丁になって出て、『よ~いスタート!……カット!』って。『どうでしたか?』って聞いたら『(船が)揺れて撮れません!』って。ふざけんな!沖に出たら揺れるのは分かるだろって」と苦笑い。MCから「それでも最終的には爆笑のシーンになりました」とフォローされると、「そうですか?ならいいんですけど」と納得していた。

そんな大泉の体当たりぶりについて、松田は「次回作やってくれるのかなって…。『1』のときから大泉さんの体がもつのかな。『もうやりたくない!』って言いだすんじゃないかなと思って」と毎回過酷なロケを行ってきた大泉のことを慮っていた。

松田自身は「3」でも志尊淳との激しい格闘シーンがあるが、演じる高田のアクションについて松田は「高田はアクション担当みたいなポジションで。 『1』のときは割と僕じゃなくてプロの人(スタントなど)がいるからいいやぐらいの感じでやっていたんですけど、だんだん回を追うごとに熱が入ってきて、自分で全部やるってなって」とシリーズを重ねての変化を語り、「『3』は一番殺陣を頑張ってやったんですけど、やっぱりあんまり頑張らないほうがいいのかもなって思ったんですよ。いい塩梅を探そうって。『3』は頑張り過ぎた」となぜか頑張り過ぎたことを反省。

すると大泉は「いいでしょう。頑張ってやっていいものになりましたよ!」とフォローし、鑑賞直後の観客からも大きな拍手が送られていた。

松田「僕はだいぶ前から準備万端なんです」

そんな中、今も「探偵はBARにいる4」で検索する人が多いという振りから“続編”の話題になると、大泉は「そういう方多いですよね」と言いながら、観客と一緒に拍手する松田を見やり「他人事のように手をたたいていますね」とピシャリ。

それを受けて松田は「僕はだいぶ前から準備万端なんです。この人(大泉)が忙しくて。忙しいと同時に本(脚本)にうるさいんですよ。こだわりがすごくて。ちょっと面倒くさい」と嘆くと、大泉は「おまえも拷問受けてみろよ!(笑)」と毎回探偵が過酷な目に遭っていることを持ち出して返しつつ、「私だってプロデューサーに言ってますよ。(同じ東映製作の2025年公開映画)『室町無頼』やってる場合じゃない!って。探偵をしましょうって。よっぽど蓮田兵衛(『室町無頼』で大泉が演じた主人公)で探偵しようかって思ったぐらい。それ“無頼”(ぐらい)やりたいんですよ」と一気にまくしたて、会場は笑いに包まれる。

ただ、これまでは初日舞台あいさつを丸の内TOEIで行ってきたということもあり、ふと松田が「『4』の初日舞台あいさつをやる劇場がもうなくなっちゃうんですよ。どうします?」としみじみこぼすと、大泉は「(閉館が)7月ですもんね。(今からでは時間がなさ過ぎて)8年ぶりの映画を突貫で作るというのもね。2カ月ぐらいで出来た映画だなって感じが絶対出ますから。キャストも違う人になっていたり。それはちょっと残念じゃないですか」と、続編を作るならしっかり場が整ってから撮りたいという思いを話した。

シリーズ第4弾のヒロインは「子役がいい」

また、同シリーズは小雪、尾野真千子、北川景子と歴代豪華なヒロインも出演してきたが、続編でのヒロイン候補を聞かれた松田が「子役がいいんじゃないですかね」と話すと、大泉も「子役ね!いいと思う。子どもに振り回される探偵ね!」と同調した上で、熱くストーリーの構想(妄想)を語った。

そしてあらためて大泉は「閉館には間に合わなかったけど、『探偵はBARにいる4』は作らないといけない!という気持ちも新たに感じた次第です。一旦7月27日(日)に間に合うかどうか試しにやってみて、監督も脚本も私かもしれませんが。明日から子役のオーディションに入ろうと思います」とおどけつつ、「丸の内TOEIではないかもしれないですけど、いつか『探偵はBARにいる4』を皆さんにお披露目できるよう、精進してまいりたいと思っております」と力を込め、最後は「またいつか会おう~!」と手を振りながら去って行った。

◆取材・文・撮影=松崎太陽(STABLENT)

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