

松村北斗、目黒蓮、ティモシーとアカデミー賞候補作がそろった! 華やかな【2月の超厳選映画5選】
映画ライターの筆者がおすすめ映画を紹介する【2月の超厳選映画5選】。今月は松村北斗、目黒蓮の主演作、アカデミー賞候補作など華やかなラインアップです! ※サムネイル画像:(C)2025「1ST KISS」製作委員会
2月は映画賞レースのシーズン。3月の第97回アカデミー賞授賞式に向けて作品賞候補作が3本も公開! 松村北斗、目黒蓮の主演作もあり、華やかな2月公開作です。
1:『ファーストキス 1ST KISS』2025年2月7日公開

松たか子、松村北斗の共演作で、脚本は坂元裕二。監督は『ラストマイル』『グランメゾン・パリ』の塚原あゆ子です。
夫の駈(かける/松村北斗)を事故で亡くしたカンナ(松たか子)は、ある日、突然、駈と出会う前にタイムトラベルします。過去に戻ったことをきっかけに、彼女は夫の死を回避しようと行動に移すのですが……。
恋愛結婚したけれど次第に心がすれ違い、離婚を決心した日の事故で他界した夫。カンナが彼を助けたい一心で何度もタイムトラベルを繰り返しては失敗する前半はコメディーなのですが、2人が2度目の恋に落ちる後半はもう大号泣! 2025年日本映画のラブストーリーNo.1かもしれません!
監督:塚原あゆ子
2:劇場版『トリリオンゲーム』2025年2月14日公開

累計発行部数210万部を突破した人気コミックが連続テレビドラマに続いて、劇場版となってスクリーンに降臨。主人公のハルが今度はカジノリゾートで大暴れします。
1兆ドルを稼ぐためにあらゆる知恵を尽くしてきたハル(目黒蓮)が目をつけたのは日本初の“巨大カジノリゾート”。相棒のガク(佐野勇斗)と共に世界一のカジノ王・ウルフ・リー(石橋凌)に取り入ろうとするハルですが、敵は手強く……。
笑顔で軽やかにカジノリゾートで稼ごうとするハルと最強のラスボス感を漂わせたウルフ・リーの頭脳バトルが楽しい。ハルをスマートに演じる目黒蓮、ハルに振り回されっぱなしのガクを愛嬌たっぷりに演じる佐野勇斗の相性もバッチリです!
監督:村尾嘉昭
3:『ブルータリスト』2025年2月21日公開

3月2日(アメリカ・ロサンゼルス時間)に発表される第97回アカデミー賞で10部門(作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞など)にノミネートされた話題作。
第二次世界大戦下のホロコーストを生き延びてアメリカにやってきたハンガリーの建築家・ラースロー(エイドリアン・ブロディ)は、実業家のハリソン(ガイ・ピアース)から、とてつもなく大きな仕事を依頼されるのですが、その幸運はやがて彼を苦しめることになるのです。
文化も習慣も違う異国の地で混乱しながらも生き抜こうとするラースローを演じるエイドリアン・ブロディ、大胆で自己中の実業家を演じるガイ・ピアースの力強い芝居が素晴らしい。観客の目を決してそらさせない演出、美しい絵作り、練られた脚本、全てがパーフェクトな大傑作です!
監督:ブラディ・コーベット
4:『ANORA アノーラ』2025年2月28日公開

ストリップダンサーがロシア人セレブの御曹司と結婚したことから起こる騒動をコミカル&シリアスに描いたヒューマンドラマ。第97回アカデミー賞では、作品賞、監督賞、主演女優賞、助演男優賞など6部門の候補に挙がりました。
ニューヨークのストリップダンサーのアニーことアノーラ(マイキー・マディソン)は、ロシアのお金持ちの御曹司イヴァン(マーク・エイデルシュテイン)と出会い、1週間の“契約彼女”に。そして2人は旅先のラスベガスで勢いで結婚。玉の輿!と浮かれるアノーラですが、彼の実家は猛反対で、大騒動に発展してしまいます。
前半はチャーミングなアノーラとロシアのバカ息子の恋の大騒動をエロチックかつコミカルに描いて笑えるのですが、後半、イヴァンが彼女の元から離れてから、アノーラが必死に彼との関係をつなぎ止めようとする姿が切なくて……。
アノーラを演じるマイキー・マディソンの魅力が炸裂! コメディーからシリアスまで1作品で幅広い芝居を披露していて素晴らしいです!
監督:ショーン・ベイカー
5:『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』2025年2月28日公開

ティモシー・シャラメがボブ・ディランの若き頃を演じる伝記映画。第97回アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞など8部門の候補に!
1960年代初頭、無名のミュージシャンだったボブ・ディラン(ティモシー・シャラメ)がスターになっていく姿をディランの楽曲と共に描く。スターになってからの葛藤、「若者の代表」と注目を浴びることへの抵抗など、人気に抗いながらも、ディランは唯一無二の存在になっていく。
ディランが輝きを増していく姿と人気者ゆえの苦しみをティモシー・シャラメが見事に体現。シャラメは歌も披露しており、ディランのモノマネではない、彼なりの解釈でボブ・ディランの人生を生き抜く姿は必見です。
監督:ジェームズ・マンゴールド
執筆者:斎藤 香(映画ガイド)
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