「沈黙-サイレンス-」のジャパンプレミアに出席した小松菜奈 (C)モデルプレス

小松菜奈、ハリウッドデビューは「壁にぶつかった」監督&共演者は絶賛

2017.01.17 20:33

女優の小松菜奈が17日、都内で行われた映画「沈黙-サイレンス-」(1月21日より全国公開)のジャパンプレミアに、窪塚洋介、浅野忠信、マーティン・スコセッシ監督らとともに登壇した。

「沈黙-サイレンス-」のジャパンプレミアに出席した小松菜奈 (C)モデルプレス
「沈黙-サイレンス-」のジャパンプレミアに出席した小松菜奈 (C)モデルプレス
小松菜奈 (C)モデルプレス
小松菜奈 (C)モデルプレス
同作は、スコセッシ監督が遠藤周作の「沈黙」を完全映画化した歴史大作。17世紀江戸初期、激しいキリシタン弾圧下の長崎を舞台に、棄教したとされる師の真実を確かめるために日本を訪れた宣教師の目を通して、人間にとって本当に大切なものとは何かを描く。


小松菜奈がハリウッドデビュー

隠れキリシタンの村人・モニカ役を務め、同作がハリウッドデビューとなる小松は、スコセッシ組に参加した感想を聞かれると「監督がずっと撮りたかった作品に10代(撮影時19歳)でこのような素敵な作品に関わらせてもらったことは、自分の10代としても、自分の人生としても幸せで、現場自体も刺激的でした」と語り、「慣れない英語の中でもセリフはとても壁にぶつかったときがあり、どうやって英語でお芝居をしていいのかとか、感情をどこにもって行けばいいのかとか迷った部分はあったんですけど、英語の先生や監督が丁寧に教えてくださって、周りの役者さんたちも生でお芝居を見せていただいて、貴重な体験ができたなと思います」と充実した表情。

さらに「私も原作を読んでいて、若かったというのもあって、聞いたことがない言葉などもあって難しくて、原作が頭に入ってこない部分もありました。映画を見させていただいて、これを若い人たちが見たらどんな気持ちになるんだろうなと思うと、21日からの公開後の反響がとても楽しみです」と目を輝かせ、「1人でも多くの方々や、とにかく若い子たちに見てもらいたい作品だなと思います」とアピールした。

窪塚洋介、マーティン・スコセッシ監督、浅野忠信、小松菜奈 (C)モデルプレス
窪塚洋介、マーティン・スコセッシ監督、浅野忠信、小松菜奈 (C)モデルプレス

撮影のエピソード

また、撮影時で思い出に残っているエピソードを聞かれると、小松は夫役の加瀬亮とのシーンで自身の感情を爆発させるシーンを夕方に撮影したが、編集をしたら日が繋がらず、翌日に撮り直しになったことを明かし「プロデューサーに『今日もう一回やってくれ』って言われて、そのときの感情を思い出して泣いちゃったんですけど、求めてくれているということは、まだできると思ってくれているんだなと思い、そのときは大変だしつらかったんですけど、もう一回見ていただけるんだなと思って幸せでした」と回顧。

これにスコセッシ監督は「彼女がかなり激しいリアクションをするシーンでしたが、彼女の芝居にビックリして、もう1回お願いをしなきゃいけないのが(心が)痛くて痛くて」と当時の心境を吐露し、「もう1回お願いをしたら、同じくらい激しい演技を見せてくれました。これはなかなか見ものでしたよ」と絶賛。

一緒にその撮影を行った加瀬は「小松さんは普段ダルそうなのに、芝居に入ると本当に200%くらいの力が出る」と小松の印象を語って会場を沸かせ「そのシーンのことはよく覚えていますし、その日の撮影が終わると倒れちゃうんじゃないかと思うくらい、毎回毎回、力を出し切っちゃうので、もう1回と言われたときは大変だなと思いました。監督がおっしゃるようにまったく同じくらいの力でやるので、普段はパワーを蓄えているのかなと思いましたね」とコメントした。

小松菜奈 (C)モデルプレス
小松菜奈 (C)モデルプレス
小松菜奈 (C)モデルプレス
小松菜奈 (C)モデルプレス

窪塚洋介が語る熱い思い

また、冒頭のあいさつでキチジロー役を務めた窪塚は「マーティン・スコセッシ監督、どんだけ日本に来てくれるんですか。この30年、制作のためにどれだけこの人が日本に来たと思いますか?どれだけ日本に、そして遠藤周作さんの思いに、ひいては皆さんにどれだけ敬意を払ってくれているか。こんな極東のどこの馬の骨とも分からないような俺に、毎日どれだけ敬意を払ってくれていたか、あふれるようなその敬意を僕らは感じで、毎日夢の中で仕事をしているみたいでした」と熱い思いを告白。

「どれだけ山の上が厳しい寒さだろうが、どれだけ正座を長いことさせられて、古傷のひざが痛かろうが、どれだけ長いこと待ち時間があろうが、そんなものは幸せの一部だろうと思うくらい、本当に幸せな時間を過ごさせてもらってもらいました」と感慨深げに回顧し「俺たちは和の国の民です。ピースとか、コンパッションとか、リレイションシップとか、和の心を持っています。この映画が、マーティン・スコセッシ監督の思いが、遠藤周作さんの思いが皆さんのところに届いて、よりよい明日がくることを俺は信じて疑いません。今日この場所が僕の役者人生の最良の日です。そこに立ち会っていただけて、本当に幸せに感じています。皆さんに神は沈黙しているので、自分の中に入っていって、その答えに触れてもらえたらなと思います」と窪塚節で訴えた。

窪塚洋介 (C)モデルプレス
窪塚洋介 (C)モデルプレス
浅野忠信 (C)モデルプレス
浅野忠信 (C)モデルプレス

浅野忠信か監督に感謝

その後にあいさつをした通辞(通訳)役の浅野は「窪塚さんの素晴らしいスピーチの後に何を言ったらいいのか分からないんですけど…」と会場の笑いを誘い、「監督に出会えて幸せでした。とても難しい役でしたが、常に僕らのことを見守ってくれて、待ってくれて、僕らの繊細な動きや表現を見逃さずに見てくれて、その中で新たなアドバイスをくれていたおかげで、この役を乗り越えることができたと思うので、そういう監督の優しさと、一緒にものを作ってくれるという姿勢に、たくさん学ぶものがありました」と監督に感謝。

「ほかの俳優さんたちの演技も映画を見たときに楽しめましたし、想像していた以上のものが描かれていたので、楽しんでもらえると思います」と胸を張り、「こんなに素晴らしいことを言っていた窪塚くんがこんな役なのかと、さっき言っていたことはどういうことなんだと考えるかもしれないですから、面白いと思います」とポイントを紹介した。

このほか、同ジャパンプレミアにはイッセー尾形、塚本晋也も登壇した。(modelpress編集部)

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