松山ケンイチ主演映画がベルリン国際映画祭へ(左から)松山ケンイチ、大野いと(C)2015『天の茶助』製作委員会【モデルプレス】

松山ケンイチが世界へ 本人コメント到着

2015.01.19 19:30

俳優の松山ケンイチが、快挙を成し遂げた。

松山が主演を務める映画「天の茶助」(6月27日公開)が、2月5日(現地時間)より開催される第65回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門で正式上映されることが決定。同作は、「ポストマン・ブルース」「アンラッキー・モンキー」などを代表作に持ち、クールで疾走感あふれる作風で知られるSABU監督が、自らが映画化を目的に執筆したオリジナル小説を映像化。

物語とキャスト陣

松山が演じるのは、天界で地上に生きる人々の“人生のシナリオ”を書いている脚本家のお茶汲みを担当する茶助。茶助は、時折“シナリオ”に目を落としては人々の運命を盗み見ていた。ある日、茶助が不用意に発した言葉をきっかけに“シナリオ”が書き換えられ、人間界で生きるユリは交通事故に遭って死ぬ運命に…。茶助はユリを救うべく下界に降り、ユリの運命を変えようと彼女の暮らす沖縄に向かうといったストーリーが描かれる。

松山にとって、SABU監督作品は「うさぎドロップ」以来2度目の主演映画。また、ヒロインで茶助が好意を抱く相手・ユリには、女優・モデルとしても活躍中の大野いと。そして、SABU作品常連の大杉漣、寺島進が脇を固め、田口浩正や伊勢谷友介も出演。さらに、ファッション雑誌「ViVi」でモデルを務める玉城ティナが本作で映画デビューを果たす。

松山は、今回のベルリン国際映画祭出品について「さすがSABUさんです。反応がとても楽しみです」とコメント。大野は「撮影を振り返ると、エキストラで参加下さった沖縄の方々が、この映画を一緒になって作って下さり、暑い中1日中ずっと座らずに『あと少し!頑張ろう!』と掛け声をかけ合う姿を思い出します。その姿にとても圧倒され感動しました」と撮影を回顧した。

SABU監督(左)と松山ケンイチ(右)(C)2015『天の茶助』製作委員会
SABU監督(左)と松山ケンイチ(右)(C)2015『天の茶助』製作委員会

ベルリン国際映画祭とは

ベルリン国際映画祭は、ドイツの首都ベルリンで開催される国際映画製作者連盟公認の国際映画祭。カンヌ映画祭、ベネチア映画祭と並び、世界三大映画祭のひとつに数えられ、開催65回を誇る歴史と権威を併せ持った映画祭だ。2014年度は山田洋次監督の「小さいおうち」がコンペティション部門に選ばれ、黒木華が最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞。SABU監督作品としては、過去に「弾丸ランナー」、「疾走」がパノラマ部門で、「アンラッキー・モンキー」、「MONDAY」、「幸福の鐘」、「蟹工船」がフォーラム部門で上映されたが、コンペティションでの上映は本作が初めて。SABU監督は「ベルリン出品8作目にして、ようやく、やっと、遂に、コンペティション部門に選出!しかも自分のコメディスタイルを崩さずに」と歓喜し、「作家性を優先すると言って下さったオフィス北野、松竹、バンダイビジュアル。そしてスタッフ、キャスト、ご協力して下さった沖縄の皆様に感謝の気持ちで一杯です」と感謝の言葉を送った。

本年のコンペティション部門では「ツリー・オブ・ライフ」のテレンス・マリック、「コックと泥棒、その妻と愛人」のピーター・グリーナウェイらの新作が上映されることがすでに発表されており、「天の茶助」は日本代表として、これらの作品とともに最高賞・金熊賞をはじめとする各賞を争う。また、今年は「レスラー」、「ブラック・スワン」のダレン・アロノフスキー監督が審査委員長を務めることが決定した。「天の茶助」の公式上映日は現地時間2月13日、授賞式は2月14日に行われる。(modelpress編集部)
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