【スペシャル対談】プロトコール&マナー指導家・上月マリア先生×マイナビウエディング プレミアムヴェニュー
この春スタートした「マイナビウエディング プレミアムヴェニュー」にて、結婚式での"新郎新婦のマナー"のコラムをスタートしていただいた上月マリア先生。(社)日本プロトコール&マナーズ協会の理事長として国際人教育を行うほか、ご自身が校長を務めるノブレス・オブリージュアカデミーでは、紳士淑女教育の一貫としてプロトコール&マナーを広く教えています。
すべての女性があこがれる"エレガンス"を纏った上月先生に、結婚という人生の節目を機に見直したいマナーの本質を、マイナビウエディング プレミアムヴェニュー編集長がインタビューしました。
◆「恥をかかないためにマナーを身につける」と思っていませんか?
編集長 「そもそも、プロトコールとマナーとは、どう違うのでしょうか?」
上月先生 「プロトコールは、日本語に訳すと『国際儀礼』といい、国交における儀礼上の公式なルールのことです。文化や宗教が異なるさまざまな国の人が集まった時に、トラブルを未然に防ぎおたがいに心地よく交流できるように決められたものですので、世界共通の礼儀作法と考えてよいでしょう。一方、『マナー』は一般の社会におけるコミュニケーションルールですから、国によって、さらには地域によっても異なるもの。それこそ、結婚して新しい家庭を持ち、そこで育まれるルールも、その家のマナーになります。」
編集長 「なるほど。結婚を機に、『恥をかかないためにマナーを身に付けたい』という方も多いのではないでしょうか?」
上月先生 「"恥をかかないために"とい発想は保身ですね。実はこれは近代の日本のこしらえごとで、世界では全く通用しない、間違った考え方なんです。マナーとは、"人を思う心を表現にすること"です。人を心から敬い、それを伝える。ですから特に欧米ではマナーは文化度を計るバロメーターになっています。マナーがなければ文化度の低い人と蔑まれますし、マナーがある人は文化度の高い思いやりの心がある人として大切にされます。大事なのは、このように根底にある考え方を知ることです。そうすれば、いざという時にもTPOに合わせられますよ。」
編集長 「料理みたいですね。例えばだしのとり方も基礎を学んでいれば応用が効きます。中途半端なマナーを学んでも、結局TPOに合わせて変更することができない。読者の方には、マナーの根幹になるものと最上級のマナー、そしてそれをベーシックにアレンジした方法をお届けしたいです。」
◆結婚前に女性が身につけるべきマナーとは?
上月先生 「結婚後は、妻の振る舞いが夫の評価にも直結します。もう20年以上も前のことですが、私自身も婚約中当時財界の重鎮でいらしたお仲人さんにお礼の手紙を書いたところ、その方に『あなたの手紙はご主人を助けるよ』と言って頂いたことがありました。」
編集長「それは素敵ですね。そのように"賢い妻"と想ってもらえるようにするには、どうすればよいでしょうか。」
上月先生 「結婚して自身も暮らしを楽しみながら、家族を支え、輝き続けるためには、相手に"合わせる力"が大切です。夫とそのご家族の文化や価値観を知り尊重する。そのために必要なのが、『Wise(智慧・賢明さ)』と『Elegance(気品)』でしょう。
Wiseとは、まず自分が何者かをしっかり学ぶことから始まるものだと思います。生命そのものに対する理解がないと、自分のことも他者も正しく理解することはできませんから。また、真のEleganceを身につけるためには、心を贅沢に使い、物事の背景まで愛情をもって細やかに思いやる習慣を持つことです。
家庭も社会も仕事場も、自分さえもがいろいろな要素が合わさってひとつの形になっています。そうしたすべてを受け入れると視野がとても広くなり、不測の事態に出合ったとしても揺るがない芯ができます。
さらに、『今回はこういう出来事が起きている。ではどうすればよいか』という問題解決力も高くなりますよ。」
◆特別な日でもいつもと同じ日。1日1回鏡を見ながら自分と向き合う
編集長 「とはいえ、1日で自分が何者かを悟ったり、エレガンスを身に付けたりするというのは無理ですよね。結婚準備のひとつとして、心を贅沢に使ったり、美しい所作を身に付けたりする練習としておすすめなことはありますか?」
上月先生 「本当に品がいい人というのは、特別な日でも普段と変わりがありません。たとえば、結婚式で美しいドレスを繕えば、美しい所作も大事ですね。ところが、ドレスを着ればたちまち所作まで変わるかというともちろんそんなことはなく、日頃の行いがそのまま出るだけです。ですから、1日1回は鏡を見ながらご自分を客観的に見てみることをおすすめします。家事の合間でも、ふと鏡を見て姿勢を正したり、表情をチェックしたり。日常こそがブラッシュアップの場だと思うと、毎日が楽しくなるのではないでしょうか。」
編集長 「確かに。私自身も子育てをしていて、よく感じます。特に一人目の子供が幼いころは、自分自身の価値観や軸を普段から認識していなくて。子供に怒ったり、褒めたりするポイントがわからなくなり、大変でした。」
上月先生 「よくわかります。我家の娘はもう大人になりましたが、振り返るとつくづく子育てというのは"育自"、自分育てだと実感します。親の心が未熟なままだと、子育てもブレてしまいますから。」
編集長 「そう考えると、結婚の前後に女性がマナーを学ぶというのはとても大切なことのように思います。新しく始まるコラムでは、基礎となる一流のマナーと、それをTPOによってアレンジした方法を教えていただきます。肩肘張らず、楽しみながら身に付けられると思います。これからどうぞよろしくお願い致します。」
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