万博ロスなら瀬戸内へ! イタリア館の「あの名画」にも再会! アートで世界を感じる癒し旅
大阪・関西万博が閉幕し、万博ロスという方におすすめなのが、万博会場のモチーフとなった瀬戸内への旅。絶景に癒され、アートを通じて世界を感じてみては? 世界の名画を陶板で楽しめる美術館には万博縁のあの作品も! 瀬戸内国際芸術祭2025も開催中。
大阪・関西万博が閉幕し、万博ロスになっている人も多いのでは? そんな方に、おすすめしたいのが、四国・瀬戸内への旅。実は万博会場は、瀬戸内の「しまなみ」をモチーフにデザインされたという意外なつながりもあります。
万博の次は、四国・瀬戸内でアートを通じて世界を感じてみませんか? 世界の名画を原寸大の陶板で再現された「大塚国際美術館」では、イタリア館で人気だった「あの作品」もソファに座ってゆっくり鑑賞OK。11月9日(日)までは、世界のアーティストが参加する瀬戸内国際芸術祭も開催中です。

大阪・関西万博と瀬戸内の意外なつながり! 会場のモチーフは「瀬戸内」
「万博会場は、瀬戸内のしまなみをモチーフにデザインした」というのは、万博のランドスケープを担当された忽那裕樹氏。インタビューを拝見して以来、筆者も瀬戸内の風景を重ねながら万博を訪れるのが楽しみになりました。
万博会場があった地が海だったことから、会場全体を海に、木々を島に見立てたといいます。ユニークなデザインで訪れた人の目をひいた竹製の椅子は、舟をイメージしたものなのだとか。そこに大屋根リング、各国のパビリオンなどが佇む会場は、まさに芸術作品! その光景に感動した人も多かったのではないでしょうか?

閉幕後の今、万博と縁のある瀬戸内へ足を運び、その風景やアートから世界を感じ、万博の思い出を振り返る旅を、万博ロス気味の筆者が紹介します。

世界の名画を体感できる「大塚国際美術館」。イタリア館のあの名画も!
徳島県にある大塚国際美術館は、西洋名画を、原寸大で陶板に再現し展示する陶板名画美術館。
世界26カ国、190以上の美術館・教会が所蔵する作品を陶板に再現した展示は、1000点以上にも及びます。その中には「システィーナ・ホール」や「スクロヴェーニ礼拝堂」など、空間ごと再現し、まるで現地にいるかのような感覚で鑑賞できる環境展示もあります。

レオナルド・ダ・ヴィンチ作「最後の晩餐」は、修復前後の作品が向かい合わせで同じ空間に展示され、見比べて鑑賞できるなど、大塚国際美術館ならではの特別な体験ができるのも特徴です。

名画の中には、焼失した作品を含むゴッホ作の7つの『ヒマワリ』、美術の教科書などでもなじみのある「ヴィーナスの誕生(ボッティチェッリ)」、昨今人気の「真珠の耳飾りの少女(フェルメール)」など、誰もが知っている名画がずらり! まるで世界を旅しているような気分になります。ゴッホの絵の具を塗り重ねた質感も見事に表現され現地さながらに楽しめます。

数ある作品の中でも、万博ロスの方に特におすすめなのが、イタリア館で展示されていたヴァティカン美術館所蔵「キリストの埋葬(カラヴァッジョ)」です。大塚国際美術館では、ソファが並ぶ落ち着いた空間でカラヴァッジョのほかの作品も一緒に鑑賞できます。陶板作品は優しくなら手で触れることもでき、体感型で楽しめるのもこの美術館ならではの特徴です。

さらに館内や庭では、「こみゃく!?」と思しき姿も発見。これは「EXPO2025 公式ロゴ イメージ 3Dモニュメント CELL ART」と名付けられた万博の公式ライセンス商品。大塚国際美術館と同じグループの大塚オーミ陶業が製作していることから、展示されているそう。
陶板作品は屋外に置いても色あせすることなく、2000年以上同じ姿を保つといわれています。絵画は環境や時間の経過による劣化が避けられない場合も多いため、オリジナル作品の姿を長期間残すうえで、陶板による再現は大きな役割を担っているといえるでしょう。
「瀬戸内国際芸術祭2025」は秋会期開催中。11月9日(日)がフィナーレ
瀬戸内では、3年に1度のアートイベント「瀬戸内国際芸術祭2025」の秋会期が、11月9日(日)まで、瀬戸内の島々と沿岸部を舞台に開催されています。
秋会期には、春夏にも開催している地域に加えて、本島、高見島、粟島、伊吹島、宇多津エリアなど、香川県西部の島や地域でも芸術祭が開催されます。そのため、春夏に訪れた人も、新たな作品との出会いを楽しめます。

国際色豊かなアーティストが参加し、コロナ禍の前(2019年)には来訪者が117万人にのぼった国際的に注目されるアートイベント「瀬戸内国際芸術祭2025」は、船で島を巡る鑑賞スタイルもユニーク。瀬戸内の「しまなみ」の絶景を楽しみながら島へ訪れ、その風景や歴史から着想を得たインスタレーションを鑑賞すれば、作者の思いや作品の背景を追体験し世界が広がります。

たくさんある会場の中で、筆者のイチオシは小豆島。中へ入ったり触れたりと、体感型の大型作品が多く、また海外のアーティストの作品も多数あります。
例えば世界的に有名な台湾のアーティストであるワン・ウェンチー氏の「抱擁・小豆島」は、小豆島の中山千枚田に、4000本の竹を使い、地上からの高さ約15mのドームが佇む作品。地元の方々と協力して竹を集め、一緒に編み上げたといい、さまざまなつながりを感じ、またその内部に入って作品を体感型で楽しめます。


秋会期のみ参加している島々の中には、普段はアクセスしづらい場所もありますが、芸術祭の期間中は航路が拡大・増便されるなど、移動がしやすくなります。この機会にアートだけでなく、それぞれの島に根づく独自の文化や雰囲気を味わう旅もおすすめです。

街も列車もセンスのよいアートな空間。地元の人と触れ合う体験も
瀬戸内国際芸術祭の玄関口となる香川県高松市は、瀬戸内国際芸術祭の会場が点在し、街にもアートや名建築が多くあります。

また秋会期に参加の西部エリアに行くなら、日本のウユニ塩湖と呼ばれる父母ヶ浜へ足を伸ばすのもおすすめです。万博では大屋根リング越しの夕日も美しく多くの人を魅了しましたが、父母ヶ浜も天気のいい日には、見事なリフレクション絶景が楽しめます。

せっかく四国を訪れるなら、少し足を伸ばしてみるのもいいのでは? JR四国には美しいデザインの観光列車が多く、車内では地元特産品を使った食事や沿線ガイドが楽しめます。沿線の人々が旗や手を振って歓迎してくれる心温まる光景にも出会え、ほっこりと温かい気持ちになります。

万博では各国のグルメやスタッフとの交流も楽しみの1つでしたが、「地域を深く知る」という点では、旅そのものとの共通点が多くあります。万博のレガシーを感じながら旅をすれば、ロスも癒され、新たな好奇心が芽生えるきっかけにもなることでしょう。
執筆者:村田 和子(旅の準備・お得・便利ガイド)
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