井上アナ、大先輩・伊藤＆西岡アナとの交流は？情報キャスターに求められる“アドリブの難しさ”語る【フジテレビアナウンサー×モデルプレス連載＜“素”っぴんトーク＞】

フジテレビアナの素顔に迫る「“素”っぴんトーク」

テレビには映らないフジテレビ女性アナの知られざる素顔に迫った連載第1弾「女子アナの“素”っぴん」に続く本連載では、男性アナも交えた鼎談形式にパワーアップ。共通点を持ったメンバー同士が集まり、仲間だからこそ知る“素”の一面を引き出していく。

2021年最後の配信となる第8回は、1995年入社の伊藤アナ・1998年入社の西岡アナ・2018年入社の井上アナが集結。伊藤アナは2020年9月より「バイキングMORE」、西岡・井上アナは2021年4月よりそれぞれ「めざまし8」「めざましテレビ」でキャスターとして活躍中。新たな挑戦をした3人が、心境の変化や今後について語った。

西岡アナ、伊藤アナに悩み相談

― 今回は2021年ラストに配信される回ということで、皆さんに2021年を振り返っていただきつつ、今後についてのお話などをお伺いできればと思います。伊藤アナ・西岡アナと井上アナは年次が20年ほど離れていますが、これまでこうして話す機会はありましたか？

井上：3人では集まって話す機会はなかったですね。

伊藤：そうだね。ですが、僕と西岡は3期違いで同じスポーツの実況を担当している時期も長かったので、よく飲みに行って西岡の悩みを聞いたりしていました。

西岡：行きましたね～！

伊藤：西岡がスポーツ専任になってからあまり会えなくなったけれど、「めざまし8」の担当になってからは本番前によく話すよね。お互いの最近の出来事や子どもの教育についてとかね（笑）。

西岡：そうですね。「めざまし8」を担当する前は2ヶ月に1回伊藤さんに会えたら「伊藤さんだ！」という感じだったけれど、最近はよく会えるので嬉しいです（笑）。

伊藤：コロナ前は、竹下（陽平）、佐野（瑞樹）、森（昭一郎）などと一緒に、タイミングが会えば飲みに行っていたよね。

西岡：スポーツアナウンサー同士では、お酒を飲む時に色々な仕事の話を聞いて、それがすごく勉強になるんですよね。4年目ぐらいが1番悩んでいる時期だったのですが、7年目の伊藤さんや森さんはすでにたくさん活躍していて。自分は2人にはまだ及ばなくて、「どうしたらいいですか？」とアドバイスをもらったりしていました。

伊藤：僕は何か、西岡の心に残るアドバイスをしていたかな？

井上：それ聞きたいです！

西岡：…ちょっと思い出せないです（笑）。ただひたすら頼もしかった。

伊藤アナ、井上アナで“スマイルチャージ”

伊藤：井上は「めざましテレビ」を終えて帰ってきた時にアナウンス室で会うよね。僕が新聞を読んでいると、井上は天性のアイドル的動きで「おはようございま～す！」って。にゃんにゃんポーズをしている（笑）。

井上：してないですよ！やめてください（笑）！

西岡：俺はそのポーズされたことないから、きっと人を選んでいるんだと思います（笑）。

伊藤：え！僕はにゃんにゃん対象者ってこと（笑）？

井上：違うんです！いつも伊藤さん、新聞を読みながら髭を剃っていて、その音で普通に挨拶しても気付いてもらえないんですよ。西岡さんは気付いてくれるけれど、伊藤さんはちょっと大げさにやらないと（笑）。

伊藤：その「おはようございます」で、僕はスマイルをチャージしています！

西岡：それが言いたかったんだな（笑）。

西岡＆井上アナ、意外な“共通の趣味”

伊藤：4年目の井上から、24年目の西岡と27年目の僕はどう映っている？

井上：大先輩です。なので、あまり話しかけられないと思っていました。ですが、西岡さんとは共通の趣味があるのでよく話しています（笑）。

伊藤：共通の趣味って？

西岡：恋愛リアリティーショーを2人とも見ていて。配信された翌日に井上と会うと「あの展開はありえないですよね！」「夜中に見て声上げちゃったよ！」みたいな会話をしています（笑）。そこから、僕が恋愛リアリティーショーを見ているというのが広まって、他の女性アナウンサーから話しかけられる時も大体その話です。

伊藤：西岡は何で恋愛リアリティーショーを見始めたの？

西岡：妻がすごく好きで、一緒に見ているんです。井上もうちに遊びに来たことあるよね。

井上：はい！コロナ禍の前ですが、西岡さんのご自宅で、奥様の手料理と一緒にそのリアリティーショーを見ました（笑）。

伊藤アナ、山崎夕貴アナから言われた言葉とは

西岡：だから、僕と井上は24年目と4年目というほどの距離感はない。でも、僕が井上だったら、27年目の伊藤さんはすごく大きく見えます。

井上：まさに“上司”という感じです。

西岡：伊藤さんは、アナウンス室いるとき近寄りがたい雰囲気がある（笑）。

伊藤：それは山崎夕貴（※「崎」は正式には「たつさき」）にも言われた（笑）。山崎や永島（優美）よりも下の世代とは、なかなか話す機会がないんだよね。僕は静かに新聞を読んでいるだけなのだけれど、山崎は「伊藤さん！もっとフレンドリーにしないとだめですよ！」って（笑）。

西岡：僕は伊藤さんと昔から仲が良いのでアナウンス室でも色々な話をしますが、それだけで後輩から尊敬されていました（笑）。「伊藤さんとあんなに話せるの西岡さんだけですよ」って（笑）。

伊藤：そんなに！？どういうこと！？あんまり他人に興味がないからかな…（笑）。山崎に「もっとフレンドリーに」と言われた時も実は悲しかったのだけれど、年齢が上になっていったらしょうがないと思う（笑）。西岡も恋愛リアリティーショーがなかったらきっと僕と同じような感じだよ。

西岡：それは確かにそうかもしれないです。ですが、僕はリアリティーショーっていう攻略法を見つけたので、コミュニケーションはとれるようになった（笑）。そこから、他のアナウンサーに勧められたリアリティーショーを見たりしてまた話が盛り上がるから、伊藤さんも見た方がいいですよ（笑）。

伊藤：そうか～（笑）。僕ら世代は井上のような若い世代とどう触れ合うのが正解なのかな？

西岡：井上はどう思っている？

井上：私は今のままでいいと思います！

伊藤・西岡：（笑）。

井上：若手はなかなか伊藤さんと一緒にお仕事する機会がないので、それも大きいのではないでしょうか？

伊藤：逆に言えば、「バイキング」ではアナウンサーは僕1人だから…。独りぼっちでの戦いと言う感じ。

西岡：確かに。「めざましテレビ」のメンバーはすごく仲良いよね。チーム感がある。

伊藤：「めざまし8」も皆仲良しだよね。

西岡：倉田（大誠）がすごく雰囲気づくりが上手くて皆を引っ張って行ってくれるので、それもあってとても仲が良いです。「めざまし8」チームがオンエア終わってアナウンス室に帰ってくると、「めざましテレビ」チームが仲良くくつろいでいるので、僕らもそこに入って行って、その時伊藤さんは1人で髭を剃っている（笑）。

伊藤：（笑）。その2番組を担当している若手たちは、同じ番組に先輩がいるので直接アドバイスをもらえるじゃない。だから僕は少し離れたところで見守っているということで…（笑）。

伊藤＆井上アナの共通点

西岡：この前、若手アナウンサーと「フジテレビのエースって誰だと思う？」という話になったのですが、皆口を揃えて「伊藤さんです」と言っていました。

伊藤：そうなんだ（笑）。でも、僕と西岡はベテランと言われる年次になって、後輩に色々なノウハウとかテクニックを伝承していかなければならない立場になっちゃった。スポーツ実況では教え方みたいなのはある？

西岡：難しいですよね。例えばAとBでどちらがいいかというのはすごく答えやすいですが、実況で言っていることの8割は自分だけの言葉なので…。自分の中では言語化されていて、すごく論理的にできているのだけれど、相手にそれを伝えようとするとふんわりとした言い方になってしまう。井上も今「めざましテレビ」をやっていて、そう感じるところもあるんじゃないかな。

伊藤：でも、井上は感覚的に何でもできるからアドバイスが欲しいタイプではないよね。

井上：いえ、欲しいです（笑）！

伊藤：でも、もし生放送で上手くいかなかったことがあったとしても、それを感覚的に自分でフォローできるじゃない。そこはきっと論理的に考えているわけではない。僕もそういうところがあって、「やっちゃおう！」という感じ。念入りに準備をするタイプの人もいるけれど、突然アドリブで話を振られた時の対応までは用意できないから。逆にそのアドリブを返すポイントを「教えてください」と言われても、上手く伝えられない時があるんだよね。

井上：確かに難しいです…。でも結局皆が知りたいのはそういうところなんですよね。

西岡：元々持っているものが生きる場面だから難しいよね。

伊藤：西岡も、例えばフィギュアスケートの演技終了後の最後の一言は感覚的に出るものじゃない。

西岡：そうですね。ですが、僕はその感覚的なものを自分の頭の中で整理して説明できるようにならないと実況できないタイプなので、自分がそのコメントにたどり着いた理由を言語化できないとダメだと思っています。たくさんの選択肢の中で、その時選んだコメントが正解じゃなかったとしても、自分の選択として「あの時はこうだった」と言えることが大事だと考えていて。だから僕は伊藤さんや井上と違って天才肌ではなくて、苦労してやってきたタイプです（笑）。

「5秒でコメント」の難しさ

伊藤：井上はどう？もちろん努力をしているのだと思うけれど、感覚的にやっているところもある？

井上：少しあるかも知れません。ですが、感覚的に進行して時間が足りなかったり失敗した経験もあるので反省することも多いです。特に「めざましテレビ」は秒刻みなので…。以前研修の時、西岡さんに相談させていただきましたよね。食べ物を紹介したVTR後、5秒で感想を言う場面になった時になんと言えばいいのかずっと悩んでいて、先輩たちに相談しました。

西岡：井上がそういう問題提起をしてくれて、皆で何が正しいのか話したんだよね。今日は天才の伊藤さんがいるから、どうするか聞いてみよう。ケーキ特集の後に5秒で感想、お願いします！

伊藤：こないだケーキ食べたら、食べ終わった後なのにまだケーキの匂いが…！と思ったら鼻にクリームついていた！（カメラに向かってポーズ）…って、こんな大喜利を急にやらせないで（笑）！

西岡・井上：（笑）。

伊藤：でもこればっかりは場慣れも大事だよね。毎日やっていく中で、徐々に「5秒で感想お願いします」と言われるのが怖くなくなってくると思う。正解はないけれど、何も言わないことだけが失敗だと思う。

西岡：確かに、山崎が新人に向けて話すときに「何でもいいから言うことが正解」と言っていました。3秒黙って面白いことを言うんだったら、もう即答で面白くないこと言った方が絶対にいいと。

井上：そうなんですね…！

※後編に続く！

（modelpress編集部）

伊藤利尋（いとう・としひろ）プロフィール

生年月日：1972年7月22日／出身地：兵庫県／出身大学：慶應義塾大学／血液型：O型／入社年：1995年

＜担当番組＞
バイキングMORE
ジャンクSPORTS（ナレーション）
なりゆき街道旅（ナレーション）

西岡孝洋（にしおか・たかひろ）プロフィール

生年月日：1976年2月13日／出身地：佐賀県／出身大学：慶應義塾大学／血液型：A型／入社年：1998年

＜担当番組＞
スポーツ中継（サッカー・フィギュアスケートなど）
めざまし8

井上清華（いのうえ・せいか）プロフィール

生年月日：1995年4月23日／出身地：福岡県／出身大学：青山学院大学／血液型：B型／入社年：2018年

＜担当番組＞
めざましテレビ
世界法廷ミステリー

「フジテレビ女性アナウンサーカレンダー2022～Unveiled～」

入社9年目の内田嶺衣奈アナ、三上真奈アナを筆頭に、後輩アナ全員が参加。総勢19人の女性アナが華やかに登場する。

今回プロデュースを担当したのは、入社7年目の小澤陽子＆宮司愛海アナの同期コンビ。誕生日が同じ日で、共に今夏30歳を迎えた二人。新たなステージへと進む両アナが思い描く“働く女性の格好良さ＆凛とした美しさ”を、ファッション誌「JJ」と共に表現した。

都内スタジオにて行われた撮影には、カレンダープロデュース初挑戦の2人も立ち会い、衣装やヘアメイクのチェック、カメラマンと写真の構図を念入りに打ち合わせするなど、細部までこだわり抜いた。爽やかな白い衣装に身を包んだ女性アナ19人の表紙をめくると、一変、中面はいつもとは異なる表情が映し出されたカレンダーになっている。

サブタイトルの『Unveiled』（＝秘密などを明かす、初公開するという意）には、「これまで画面では見せなかったような表情や一面を見せたいという思いを込めた」と語った宮司アナ。小澤アナは「一人一人の秘めた魅力を引き出しながらおしゃれで洗練されたカレンダーに仕上がった」と自信を見せる。普段から同僚の働く姿や日々の葛藤を近くで見ている2人だからこそ引き出すことができたアナウンサーたちの表情に注目だ。

販売価格：2300円（税別）
発売日：10月12日（火）より全国書店にて発売中
販売場所：フジテレビショップ、フジテレビ公式通販サイト「フジテレビe！ショップ」、全国書店他
制作：光文社JJ編集部
撮影：佐々木大輔＜SIGNO＞