ヴァンビ&溝口勇児氏が語る、HERO’ZZ共同創業の決め手と“バズ学”の展望「社会に寄与する人が生まれたら嬉しい」 <HERO’ZZ university連載/対談インタビュー>(C)モデルプレス

ヴァンビ&溝口勇児氏が語る、HERO’ZZ共同創業の決め手と“バズ学”の展望「社会に寄与する人が生まれたら嬉しい」 <HERO’ZZ university連載/対談インタビュー>

2024.11.25 19:30

YouTuberのヴァンビが開校した超実践型SNSスクール「HERO’ZZ university」に密着するモデルプレスの連載。6回目となる今回は、ヴァンビとBreakingDownなど数々の企業を経営する溝口勇児氏の対談インタビュー。共同創業に至るまでの2人のやり取りや、「HERO’ZZ university」にかけた想いを語ってくれた。

ヴァンビ×溝口勇児氏 HERO’ZZ共同創業のきっかけ

ー HERO’ZZを立ち上げるにあたって、ヴァンビさんは溝口さんに背中を押してもらったとのことですが、どんな経緯があったのでしょうか?

ヴァンビ:会社経営について深い知識があるわけではないので、プロフェッショナルな方と組んで、僕がクリエイティブなどカリキュラムの設計を担当しようと思っていて。元々友人だったみぞに、組める人はいないか相談をしていました。

溝口:ヴァンビはS級のインフルエンサーでYouTuberだし実績もあるので、事業の話を聞いた時は心配していて。仕事ってパズルのピースが綺麗にはまったプロジェクトしかうまくいかないと思うし、事業を起こすのは簡単だけど、利益を出して継続させることは難易度が高いよって伝えていました。
ヴァンビ(C)モデルプレス
ヴァンビ(C)モデルプレス
ヴァンビ:率直な意見をもらう中で、なぜこのサービスをやるのかというストーリーテリング、根本がすごく固まっていると言ってくれたんです。「ヴァンビがやってきたことは再現性があるし、自分に才能がないと思っている人たちにとって、ものすごく勇気を与える」「強い思いがあるなら、俺はこのサービスは絶対に成功すると思う」って。ここまで熱いフィードバックをくれたのはみぞが初めてだったので、「じゃあ一緒にやらん?」って僕から声をかけました。

溝口:実力や再現性があるのは知っていたので、チャンネル登録者数を1,000万人に育てたヴァンビなら、先生とか指導者に向いていると思いました。ヴァンビが運営するスクールだったら、いろんな夢を諦めてた人も救えるんじゃないかと思い、参画させてもらいました。

ヴァンビ、HERO’ZZにかける思い

ー お2人がHERO’ZZで大切にしている哲学や信念を教えてください。

ヴァンビ:僕自身、小さい時に諦めなければいけないことがものすごく多かったんですよ。その中で唯一SNSは、“才能があって、大人に認められた人”でなくても始められて、お客さんに直接評価してもらえる。この時代がやっと来たなとSNSに没頭していったんですよね。生まれた境遇とか、才能の有無でいろんなものを諦めた人はたくさんいると思います。今は死ぬ気で努力をすれば、大半の夢は叶えられると思っているけど、自分でやってもうまくいかない、才能がないんだなと諦めてしまっている人を1人でも減らしたいという思いでHERO’ZZを始めました。
溝口勇児(C)モデルプレス
溝口勇児(C)モデルプレス
溝口:ヴァンビの幼少期の話が印象的で。早くに亡くしたお父さんの舞台の映像を見て、俳優を目指すも事務所に受からなくて。生まれた境遇で自分の夢を諦めないといけない時代を終わらせたいという想いがすごく好きなんですよね。僕も比較的複雑な家庭で育ったので、重なる部分があります。

ヴァンビ:何か特別な才能が突出してたわけではないし、やりたいことで売れてきたわけでもない。どうすれば目標を達成させられるかを根底に持って、求められることをやるという考え方にしてからうまくいくようになったので、そいうった考え方を大切にしていきたいし、教えていきたいです。

溝口:朝倉未来くんとか、影響力のある人とお仕事をしてきたんですが、やっぱりパートナーの思いが本気で、目指している方向が重ならないとうまくいかないんですよ。ヴァンビは「自分はタレントだから」と少し引くのではなく、この間の運動会でも盛り上げようと楽しそうに振る舞って、みんなを鼓舞しようとしていました。ヴァンビの強い想いが生徒やスタッフに伝播しているから、HERO’ZZは今の時点で一定の成功は収めてるかなと思います。いろんな経験の中で、5年、10年続けられるプロジェクトになるなと思っています。


ー ヴァンビさんが生徒との交流を大切にされているのには、どんな意図があるのでしょうか?

ヴァンビ:僕がYouTubeを始めた時、周りにYouTubeをやっている人がいなくて、アドバイスとかフィードバックをもらえなかったんですよ。HERO’ZZでは当時僕が欲しかったものをなるべく体現しています。僕自身がクリエイターで、生徒の気持ちが分かるからこそ、求められているサービスは全部担えたらいいなと思っています。常に生徒に寄り添っている経営者という点は、他の会社との違いかなと思います。
ヴァンビ(C)モデルプレス
ヴァンビ(C)モデルプレス
溝口:それで言うと、僕はHERO’ZZだとちょっとドライです。生徒に感情移入しすぎると経営判断が鈍るので。日本で今1番伸びてるホテルチェーンの創業者に言われたのが、「お客様の声を聞きすぎてもダメだし、聞かなすぎてもダメ」。自分たちが大切にしてるものは1本筋を置きながらも、全ての人に好かれようとせずに、自分たちが大切にしている思いに、納得するお客様を増やさないといけない。僕みたいな強いタイプの経営者が右を向けって言うと、みんな右を向いちゃうので、意思決定も少しドライです。 そもそもCEOはヴァンビなので、最終的にはヴァンビが譲らなかったものに関しては、しっかりとついていこうと決めています。

溝口勇児氏「SNSが多くの人にチャンスを与える」

ー では、「バズ学」を教えているお2人の、デジタル時代においてSNSが果たす役割や可能性について、見解を教えてください。

溝口:さっき、生まれとか育ちで夢を諦める時代は終わったって話もありましたけど、SNSが多くの人にチャンスを与える役割を果たしていくと思います。努力をする人が報われる確率が上がってるし、デジタル時代において、100万人のファンがいなくても、100人の熱狂的なファンがいれば生きていける。自分の好きなことを仕事にできる時代になったんだなと思います。

ヴァンビ:今の時代、SNSを活用することが個人やビジネスにとっては不可欠になってくると思います。どんな仕事を選ぼうが、どんな夢を追おうが、SNSは必ず関わってくる。僕らはバズることが学問なので、HERO’ZZではSNSマーケットのことを「バズ学」と名付けて教えています。学校で教えてくれればいいのにって思うぐらい、今では重要な学問なのかなと思います。
溝口勇児(C)モデルプレス
溝口勇児(C)モデルプレス
溝口:そうだね。今は商品やサービスが成熟化して、差別化ができないんですよ。ビジネスをするにあたって、自分の思いやストーリーを大事にして一貫した生き方をした人は勝つと思っています。実際に商品を作る中で、SNSで商品の思いを発信することは最低条件なのかなと思っていて。特に低資本でビジネスを始めるとした時に、SNSを有効活用しない手はないのかなと思います。1番最初のビジネスの入り口はSNSになってるなと思うので、バズ学を学んで、SNSで間口を広げてほしいです。

ヴァンビ:今までは広告を打たないと人に見てもらったり届けられない時代だったと思うんです。でもSNSって無料で投稿したものが誰かに届くので、使わない選択肢自体がないのかなと。これまでは会社や団体が力を持っている時代だったと思うんですけど、今は個人が力を持てる時代でもあるので、SNSの可能性は大きいと思います。

ヴァンビ&溝口勇児氏、今後の展望とは?

(左から)ヴァンビ、溝口勇児(C)モデルプレス
(左から)ヴァンビ、溝口勇児(C)モデルプレス
ー HERO’ZZが開校されて約半年。この間苦労したエピソードがあれば教えてください。

ヴァンビ:会社としては絶対やらなきゃいけない、でも生徒にとってはちょっとマイナスになってしまう経営方針を判断することも結構あったりして。HERO’ZZを続けるために、みぞが言ってることも理解できるし、生徒の気持ちも理解できるが故の葛藤と、決断するときが一番苦しかったですね。

溝口:そうですね。HERO’ZZは、カリキュラムを届けて終わりではないので、コミュニティとして強い繋がりを築いていかないとと思ってるんですよね。最初に決めたルールが足かせになることが見えれば改善しないといけないし、その中で一部マイナスになる部分もあると思います。その点で全ての人が理解してくれるわけじゃないので、葛藤や苦闘はありました。

でもサービスを作っていく中では避けられないことだなと思っています。チーム自体は結束も深いし、長く続くいいサービスとコミュニティができると思うので、これからも理解してくれる生徒は大切にしていきつつ、思いが伝わない人たちに関しては可能な限り誠実に向き合っていきたいです。


ー HERO’ZZ university連載スタート時のインタビューで、ヴァンビさんは「誰もが知るような企業にのし上げたい」とおっしゃっていましたが、改めてお2人の今後の展望を教えてください。
(左から)ヴァンビ、溝口勇児(C)モデルプレス
(左から)ヴァンビ、溝口勇児(C)モデルプレス
ヴァンビ:今まではクリエイター目線で、有名な人を輩出したい!という想いがありましたが、売り上げや事業展開も考えるタイミングで、企業家としてHERO’ZZの事務所など、どんどん新しいものを作りたいです。あとは、まだ始めたばかりなので、一流トップインフルエンサーに特別講師を頼んでも首を縦に振ってくれなかったりするので、いつか払拭できたらとは思っています。ここで講師をすることが、みんなにとってものすごく価値のあることになればいいなと思いますね。

溝口:今後、現役の生徒・卒業生含めて、1000人、5000人、1万人と増えていくと思っているので、HERO’ZZでバズ学を学んで、社会の良好な発展に寄与するような人たちがどんどん生まれたら嬉しいです。今日本は閉塞した空気が流れてるなと感じるんですが、それを打破するような会社、存在になれたらいいなと思っています。バズ学という共通の考えやベースを学んだ人たちの集合体になるので、社会を動かす時に、HERO’ZZの生徒がたくさんいる状態が理想です。

ヴァンビ:「東大卒」じゃないけど、「HERO’ZZ出てるの?じゃあ採用」みたいな(笑)。そういうブランドになれたらいいなと。編集業界にしてもマーケティング業界にしても、HERO’ZZで教えていることを活かして、仕事をする人が増える環境になったらいいなと思っています。

ー ありがとうございました!
(左から)溝口勇児、ヴァンビ(C)モデルプレス
(左から)溝口勇児、ヴァンビ(C)モデルプレス
ヴァンビと溝口氏の思いが重なり、立ち上がった「HERO’ZZ university」。来月はいよいよ年末のイベント「年間アワード」の開催となり、生徒が入学してからどこまでの成果を出しているのかが発表される。どんな“HERO”が生まれるのか注目だ。(modelpress編集部)

ヴァンビ(VAMBI)プロフィール

ヴァンビ(VAMBI)/株式会社HERO'ZZ代表取締役 CEO,founder(提供素材)
ヴァンビ(VAMBI)/株式会社HERO'ZZ代表取締役 CEO,founder(提供素材)
YouTuber。ゆんと共に「ヴァンゆん」として活動、2023年9月9日解散。その後ソロ活動にて「スパイダーメーン(※現在は、Spider VAMBI に名称変更)」チャンネルを2022年07月10日に開設し、日本最速でYouTubeチャンネル登録数1,000万人を達成。また、ニッポン放送「ヴァンビのオールナイトニッポン」や、テレビ朝日「フリースタイルティーチャー」などメディアにも多数出演。

溝口勇児氏プロフィール

溝口勇児/株式会社HERO'ZZ取締役 会長,founder(提供素材)
溝口勇児/株式会社HERO'ZZ取締役 会長,founder(提供素材)
連続起業家。高校在学中からトレーナーとして活動。トップアスリート及び著名人のカラダ作りに携わり、2012年にFiNC Technologiesを設立し、代表取締役社長CEOに就任。総額150億円超の資金調達後、2020年3月末に退任。2020年4月に現在のWEIN GROUPを設立。2021年に株式会社BACKSTAGEを創業、『1分間最強を決める。』をコンセプトとした格闘技イベントBreakingDown株式会社COO/国内代表に就任。

2023年には、国内WEB3メタバースNO1企業のXANA JAPAN CEOに就任。同年、『クローズZERO』の三池崇史監督や『金田一少年の事件簿』『神の雫』を手掛ける樹林伸氏とともにYOAKEプロジェクトを発足し、株式会社YOAKEのCEOに就任。また、『日本から世界的なフェスブランドをつくる』『日本の祭りをアップデートする』を掲げる株式会社XDを設立し、同CEOに就任。WIRED INNOVATION AWARD2018イノヴェイター20人、若手社長が選ぶベスト社長に選出。

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