《ニュース2025》下請法から取適法へ 価格交渉義務付けや約束手形の支払い禁止

取引適正化を目的にした下請代金支払遅延等防止法(下請法)と下請中小企業振興法(振興法)の改正法案が5月16日の国会で成立した。法改正は03年以来で、26年1月1日から施行される。法改正に伴い、法名称と用語が変更し、下請法は「中小受託取引適正化法」(取適法)、振興法は「受託中小企業振興法」、「下請事業者」は「中小受託事業者」、「親事業者」は「委託事業者」、「下請代金」を「製造委託等代金」となる。
価格転嫁を促す
法改正は政府が掲げる「物価高を上回る賃上げ」を中小企業でも実現するために不可欠な価格転嫁の促進が主な目的。政府方針に沿って、公正取引委員会と中小企業庁が24年7~12月に実施した有識者会議「企業取引研究会」で、改正案をまとめた。施行時期を26年4月からでなく、26年1月1日としたのは「26年の春闘に間に合わせるべき」という意見が会議で多かったことも踏まえたものだ。
取適法では価格転嫁促進のため、委託事業者に価格交渉を事実上義務付け、価格協議に応じない一方的な代金決定を禁止。発注者が受注者に資金繰りの負担を求める商慣習を見直し、受託事業者を保護するため、約束手形などの支払いを禁止、受注者が現金を受領するまでの期間を現行の120日以内から60日以内に短縮する。60日を超える満期を設定した電子記録債権なども原則禁止とする。支払い手数料の受注者負担も現行法では合意があれば可能だが、改正法では禁止する。
併せて、委託事業者が下請法の対象除外を目的に、受託事業者に対して増資を求める行為などを防ぐ目的で、従来は資本金だけだった適用基準に従業員数を加える。製造委託で、委託事業者は「300人超」、中小受託事業者は「300人以下」とした。
対象外対策が課題
中小企業が多く、歩引きなど取引適正化にそぐわない商慣行が一部で残る繊維・ファッション業界にとって、法改正の影響は大きい。経済産業省は10月1日、法改正を踏まえ、日本繊維産業連盟に繊維業界での価格転嫁と取引適正化の促進を要請した。
法改正の効果への期待は高いものの、中小企業間取引など取適法適用対象外の対策が課題。そのため、政府は対象外でも取適法に沿った適正化策を繊維を含む各業界団体に求めるとともに、今年7月に企業取引研究会を再開し、対象外取引の対策を議論している。
(繊研新聞本紙25年12月16日付)
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