プラスチック削減で対立 国連主導の交渉、結論先送り
2025.08.21 06:25
提供:繊研plus
【パリ=松井孝予通信員】プラスチック汚染対策に向けた国際会議が、ジュネーブで国連主導のもと開催された。184カ国が参加し、法的拘束力を持つ条約の合意を目指したが、対立が深まり結論は先送りとなった。
最大の争点は「プラスチック生産削減」を条約に盛り込むかどうかだった。EU(欧州連合)やノルウェーなど高い環境目標を掲げる国は不可欠と主張したがサウジアラビアや米国、ロシアなど産油国を中心とするグループは廃棄物処理に焦点を絞るべきとし、歩み寄りはみられなかった。
パニエ=リュナシェ仏エネルギー移行相は「短期的な利害で野心的条約が潰された」と失望と怒りを表明。マクロン大統領も「草案は不十分で、このままでは容認できない」と強調した。太平洋諸国や豪州も失望を表明し、国際協調の難しさが浮き彫りとなった。
プラスチックの世界生産量は年4億5000万トンに達し、OECD(経済協力開発機構)は現状のままでは60年に3倍に膨らむと予測する。毎年2200万トンが自然環境に流出し、生態系や人間の健康に悪影響を及ぼしている。
ファッション産業にとっても、合成繊維や包装資材を通じてプラスチックは避けられない課題だ。仏LVMHは環境プログラム「LIFE360」の進捗(しんちょく)報告で、石油由来プラスチックゼロの目標達成が最も困難とした。産業全体では取り組みにばらつきがあり、国際的な規制枠組みの行方が注視される。
今後の交渉日程は未定で、国連環境計画(PNUE)が調整を進める。NGO(非政府組織)や専門家からは「全会一致原則を見直し、有志国による条約づくり」を求める声も出ている。日本を含め約100カ国が参加する高い環境目標連合(HAC)は結束を維持し、次回の交渉に臨む構えだ。
関連記事
-
「私、彼氏できたんだ!」友人の話を機に“理想の恋”を追い求めた女。その後見つけた“男性の正体”にゾッ愛カツ
-
「病院ひとりで行ける?」失明の危機に怯える妻を突き放す夫!?付き添いを断った”まさかの理由”に妻は絶望。愛カツ
-
夕飯の残りを入れる弁当に文句を言う夫!?しかし、妻の斬新な“お弁当”で、夫を言い負かした話Grapps
-
「それくらいやっとけよ」家事育児をしない夫にもう限界!不満が積み重なる日々に、妻が決意したことGrapps
-
子どもが生まれても飲み会続きな夫。ついに妻が復讐に出るも→深夜に帰宅した夫が起こした【トンデモ事件】に絶句!?愛カツ
-
結婚前提で付き合っていた彼とサヨナラ!?彼女が即決し、別れを決めた”彼の本性“Grapps
「その他」カテゴリーの最新記事
-
若槻千夏「特にパパが嫌」だった思春期「ちょっと隙間から覗かれるのとかも」 堀内健「お父さんの気持ち、すごい分かる」2人の娘のパパデイリースポーツ芸能
-
昭和の怪物が激白 甲子園の土は「練習中に持って帰った」に広島商の名捕手「ひねくれとるなぁ」自身は自宅に甲子園の芝生を造成?デイリースポーツ
-
松本幸四郎「『国宝』で歌舞伎知った人には最適」歌舞伎座で10年ぶりの通し上演の名作デイリースポーツ芸能
-
田崎史郎氏 万博で驚く蜜月の小泉進次郎&吉村洋文氏→2人が「政治の師」と仰ぐ大物人物の名前 「それでずっと繋がってる。将来国を担う感じがします」デイリースポーツ芸能
-
夏の甲子園 沖縄尚学に強力援軍!那覇空港発の臨時便増便に比嘉監督「感謝したいです」2年生エース・末吉はノースロー調整デイリースポーツ
-
ビートルズ「アンソロジー」が11月に復活 映像にはエピソード9、音源にはアンソロジー4を新たに追加デイリースポーツ芸能
-
韓ドラ「私の夫と結婚して」ブレイク女優をいじめ加害者として暴露した人物「事務所から虚偽自白の公開謝罪要求」に怒りの追加告訴を予告デイリースポーツ芸能
-
二度見した「ケンミンSHOW」愛媛出身の女子がすげぇ可愛い 数学全国1位の高学歴アイドル現れ騒然「出てるw」「美人さん」デイリースポーツ芸能
-
J1神戸・吉田監督 前回の対戦で逆転負けしたC大阪を警戒「より完成されている」 23日にアウェーで激突デイリースポーツ