

“釣りが仕事”ってどういうこと?アメリカで活躍するバスフィッシングプロのタフな日常をちょっとのぞき見!

アメリカを拠点にバスフィッシングのプロとして活躍する伊藤巧(いとう たくみ)さん。アメリカの最高峰トーナメント「バスマスターエリートシリーズ」で優勝するなど、これまで国内外のフィッシング大会を制してきたトップアスリートです。そこでannaは、アメリカでの日常や離れて暮らすご家族のことなど、伊藤さんの知られざる素顔に迫りました。
( Index )
バス釣りの大会に出場するため全米を旅する お子さんもアメリカでバス釣りをエンジョイ! 体力と集中力回復のために週5で食べるものとは? 琵琶湖周辺はアメリカのリゾート地のよう!バス釣りの大会に出場するため全米を旅する



バス釣りを極めるために、2019年に渡米されたそうですね
日本では一般的ではないかもしれませんが、僕は“釣り”が職業で、アメリカで開催されるプロの大会に出場して賞金を稼いで生計を立てています。アメリカだとそういう働き方もけっこうあるんですよ。
バスフィッシングプロとは、どんな日常を送っているのでしょうか?
僕の場合、拠点はジョージア州にあるホストファミリーの家で、1年の約半分は大会に出るためアメリカのいろんな地域を転々と旅しています。アメリカでは2月から8月末までがバス釣りトーナメントのシーズンなので、南はフロリダから北はニューヨークまで、車で釣り用のボートをけん引しながら移動します。なので、車には生活用品と釣り道具、あとは長距離を走ると車の不具合も起きるので、修理道具なんかも乗せています。

大会中のタフな毎日の中で、とくに思い出に残っている場所はありますか?
ニューヨークのサウザンド・アイランズはすごくきれいですよ。その名のとおり、1000の島がある大きな川で、対岸にはカナダも見えます。サウザンド・アイランド・ドレッシングが生まれた地ともいわれていて、「キレイだな~、ここでドレッシングが生まれたのか」なんて思いながら釣りをしています。

スケールが大きいですね!
大会が開催される場所は自然に囲まれた場所ばかりなので、なんせ人が全然いなくて、会うのはシカぐらい(笑)。なので、日本に帰国すると人が多くて慣れるまで人に酔っちゃうこともあります。
お子さんもアメリカでバス釣りをエンジョイ!
どのようなサイクルで日本とアメリカを行き来しているんですか?
1年のうち9カ月間アメリカで過ごし、3カ月間は日本に帰って来て家族と過ごします。子どもは10歳の男の子と3歳の女の子なんですが、本当に知らず知らずのうちに大きくなっています(笑)。

アメリカ滞在中、お子さんとはどのようにコミュニケーションを取っているんですか?
時差がすごいんですが、できるだけテレビ電話をしています。6年前、拠点をアメリカに移したばかりの頃は、上の子がまだ小さかったので妻と子どもをアメリカに呼んで一緒に大会を回っていた時期もありました。
でもコロナが始まって行き来できなくなってしまい、そうこうしているうちに長男が小学校に入学したので、今は単身赴任みたいな感じです。「バスマスタークラシック」というアメリカの大きな大会があるときや、夏休みに遊びに来てくれます。

お子さんも釣りをされるんですか?
長男は小さい頃から僕が釣りをしているDVDやYouTubeを見ているので、自然と釣りをするようになりました。ただ、日本でブラックバスを釣るのって、数が少ないし難しいんです。一方、アメリカはブラックバスを保護していたりして、釣りやすい環境なので長男も一緒に楽しんでいます。
長女はまだ小さいので釣りは難しいですが、性格が僕に似ていて好奇心旺盛なので、今後は興味を持つかもしれません(笑)。でも、まずは英語をしゃべれるようになってほしいな、と思っています。


小さい頃から英語に触れられる環境ですもんね
今後のことを考えると、英語がしゃべれると武器になるので、英語の環境に慣れてもらいたいですね。子どもたちの夏休みにはホストファミリーの家に長期滞在できたら理想的だなと思っています。
体力と集中力回復のために週5で食べるものとは?

アメリカ滞在中の食事はどうされているんですか?
料理を作るのが好きで、よく外でバーベキューもします。週5でステーキを焼いて食べています(笑)。肉を食べると体力が付いて力が出るし、翌日も集中して釣りができるんです。

週5とはすごい! とくにハマっている料理はありますか?
ザリガニチャーハンですね。アメリカでは、食用のザリガニが人気で伊勢エビ並みに高級なんです。スーパーでもザリガニのむき身が冷凍で売られていて、それを使ってチャーハンを作るとおいしいんです。ピリッと辛いルイジアナテイストのスパイスで味付けしています。船で食べるときはアボカドトーストかな。



船で食べるとき……というのは釣り中ですか?
釣りがスタートすると、14~16時間くらい湖の上にいることになっちゃうので、食事も船の上でとります。以前はプロテインバーを食べていたんですが、アメリカ製のはちょっと甘すぎて(苦笑)。今はアボカドトーストとプロテインドリンクのセットがお気に入りです。

琵琶湖周辺はアメリカのリゾート地のよう!
関西で行ってよかったスポットはありますか?
関西だと滋賀県の琵琶湖はよく行きますよ。バス釣りもやるし、船の上から桟橋を渡ってアクセスできるレストランがけっこうあって、レイクビューをバックに食事ができるんです。アメリカの湖にもそういうスポットが多いんですが、琵琶湖もリゾート地みたいで好きですね。

では最後に、「あんなぁ」って話したくなったお話を教えてください
アメリカには日本で見かけるハトぐらいリスがいます。木にいたり、地面を歩いていたり、あらゆるところにリスがたくさん。でも俊敏で、好物のドングリを投げてやるとその動作にびっくりしてサッと逃げちゃいますけどね。なかには太っているリスもいて、そういうリスは動きがのろかったりします。

かわいい! 童話の世界のようです
リスの次に多いのが、シカとアルマジロ。朝起きて、庭で朝ごはんを食べているとリスやアルマジロが目の前を歩いていたり、シカが立っていたりするのが日常です。夜になるとフクロウも来ますよ。鳴きまねをすると近づいてくるので、アメリカ人の友だちはだいたいフクロウの鳴き真似が上手です(笑)。


Profile
伊藤 巧(いとう たくみ)
幼少時代にバス釣りの世界に魅了され、バス釣りのプロとして国内で数多くのトーナメントで優勝及び年間優勝を獲得。2019年からはアメリカに本格進出し、1年でトップカテゴリーのエリートシリーズに昇格。強じんな精神力を武器にバスフィッシングに人生を賭ける、日本を代表するバスフィッシングプロのひとり。
写真/B.A.S.S.、伊藤 巧、松井ヒロシ 文/中野純子
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