＜ウィッチウォッチ＞「酒井大樹マークⅡに緑川光さんは贅沢すぎる」ベタを極めた生徒会メンバーの“中の人”の豪華さに視聴者興奮

2025.06.11 17:32

鬼の力を持つ高校生・乙木守仁(CV.鈴木崚汰)と、魔女修行中の幼馴染・若月ニコ(CV.川口莉奈)。古い盟約に従い同居することになった2人が巻き起こす奇想天外なマジカルコメディ「ウィッチウォッチ」(毎週日曜夕方5:00-5:30、MBS系ほか／ABEMA・ディズニープラス・FOD・Hulu・Lemino・TVer)。その第10話が6月8日に放送された。今話では、ベタを極めたメンバーが集まる生徒会が登場。ツッコミがいのある爆笑エピソードに加えて、生徒会メンバーを演じる豪華キャストも大きな話題を呼んだ。(以降、ネタバレが含まれます)

あまりにベタすぎる生徒会メンバーに守仁のツッコミも冴え渡る

魔法で女子生徒の願いを叶え、笑顔を浮かべるニコ。そこへ、セクシー系お姉さん――生徒会の副会長・伊武荊(CV.沢城みゆき)が突然バラを投げつけてくる。校内での魔法禁止を伝えに来たという荊に反論する守仁。さらには、隠れていた生徒会メンバーが続々と登場。強キャラ感が漂う関西系糸目優男の副会長・剣持弓弦(CV.福山潤)。書記を務める洋風ロリータツンデレ・シロップ(CV.釘宮理恵)と和風ホラークーデレ・クロミツ(CV.久野美咲)の双子姉妹。1年生にして会計に就任した天才ショタハッカー・工理路(CV.日高のり子)。広報は野獣系脳筋巨漢・バースト(CV.三宅健太)。庶務を務めるイカレ野郎のサイコ系ナイフなめなーめ・西古凶奇(CV.福島潤)と、正体不明のミステリアスロボ・酒井大樹マークⅡ(CV.緑川光)というベタベタな面々だ。

ベタを通り越してカオスな生徒会メンバーを前に、守仁のツッコミはいつも以上にキレッキレ。クロミツが「鵺が鳴くから鬼が死んだよ」とつぶやけば「和風がなんか言ったぞ！」。理路が決めゼリフを放つと「Enterキー強く叩きがち！」と、間髪入れずに的確なツッコミを入れてみせた。立ち去ろうとするニコたちに襲い掛かる“クソアベンジャーズ”を、一瞬で返り討ちにする守仁。そこへ、ベタベタ生徒会を率いる生徒会長・清宮天流(CV.松岡禎丞)が姿を現す。

天流は以前守仁が手助けした清楚系の不器用女子・清宮涼華の兄。常に帽子のつばを手で押さえる天流にいら立つ守仁だったが、手が帽子にくっついているのだという。酒井大樹マークⅡによれば、「ジョジョの奇妙な冒険」の空条承太郎の帽子と髪の毛が一体化しているのと同じ現象なのだとか。ニコの魔法を見逃す代わりに、守仁に生徒会へ入ってほしいと切り出す天流。「お前が欲しいぞ」と頬を染める天流たちを残し、守仁はニコのホウキにまたがり逃げ出すのだった。

クセの強すぎる生徒会メンバーに、視聴者はSNSで「生徒会の連中がツッコミ所満載すぎて、最早つっこんだら負けな気がする」「どうみても高校生に見えない連中多すぎるだろ」「キャラのアクが強すぎて胸やけ起こすわ」など続々と反応。「ちゃんと『ジョジョの奇妙な冒険SC製作委員会』が協力としてクレジットされてた…！」と、一瞬だけの空条承太郎カットインのために、製作委員会に許可を得ていることに驚く声もあった。守仁なら「いや、真面目か！」と突っ込んでいたかもしれない。

王道を愛するがゆえに苦労の絶えない生徒会長

生徒会メンバーから逃れた守仁は、屋上で身動きが取れなくなり風祭監志(CV.天崎滉平)とマガミケイゴ(CV.石川界人)を呼び出して合流。ケイゴは生徒会が動画をアップしていたことを思い出し、4人で観てみることに。スターウォーズ風の凝ったオープニングとは裏腹に、そこに映し出されていたのは平和でポンコツな生徒会メンバーたちのやり取りと、彼らの仕事を一手に引き受ける天流の姿だった。

ポンコツに囲まれて1人で尻ぬぐいする天流に、ニコとカンシに手を焼く自身の姿を重ねる守仁。しかし、天流には王道しか愛せないがゆえに、ベタな面々に囲まれていると安心するという悲しき性癖があった。守仁はそんな天流にシンパシーを覚えつつ、彼に好かれるのも嫌だという複雑な心境に。そこへ天流が現れ、守仁との追いかけっこが始まる…というベタなオチで生徒会のエピソードは幕を閉じた。

強烈な印象を残した生徒会メンバーを演じるのは、王道にして贅沢すぎる声優陣。視聴者も「生徒会のキャストが無駄に豪華すぎ」「酒井大樹マークⅡに緑川光さんは贅沢すぎると思う」「ベタな生徒会メンバーのキャストがいい意味でさらにベタで笑った」など、SNSに驚きや感動のコメントを寄せていた。一方で、生徒会紹介動画で理路が少年マガジン編集部にハッキングしていることに触れ、「パスが『まさか100巻とはな』とコ〇ンのやつ使われていたの笑った」と鋭く元ネタを見抜く視聴者も現れた。

またしても鬼の手に“トゥンク”してしまう音夢

生徒会に続いては、守仁を使い魔にスカウトしようと目論む魔女・宮尾音夢(CV.楠木ともり)のエピソードへ。乙木家のインターホンを鳴らそうとするも勇気が出ず、帰ろうとしたところで守仁に遭遇。2人きりで話すチャンスが訪れたにもかかわらず、音夢はつい猫に変身し、守仁と一緒に乙木家へ入り込む。以前、乙木家に入り込み、鬼の手で撫でられて“トゥンク”した挙げ句、うっかり眠って元の姿に戻ってしまうという失態を犯した音夢。この時点ですでにフラグがビンビンである。

居間ではニコとカンシがお笑い番組を観て爆笑していた。ところが、守仁が猫となった音夢を連れてきたのを見たニコは大はしゃぎし、音夢の体にジュースをかけてしまう。守仁は音夢を風呂場へ誘い、優しく声掛けしながら泡を使って丁寧に汚れを流していく。その時点でポエムを読むほど夢心地だった音夢は、守仁の膝枕でのドライヤーにとうとう陥落。睡魔に襲われ元の姿に戻ってしまう。

まんまと同じ失敗を繰り返してしまった音夢に、視聴者からは「だめだこのチョロすぎるネコ」「おもしれー女すぎる」「またトゥンクしてるぞこの子」とSNSにツッコミが殺到。「私の好きなもの　シャボン　リボン　文庫本」という音夢のポエムの一節に対し、「韻を踏むな」とナイスなツッコミを入れる視聴者も見られた。

ニコを狙う者たちの登場で物語は怪しい雲行きに

守仁が大好きなお笑いコンビ“スケダン”ことスケートダンディの漫才に大笑いしている隙に、あわてて乙木家を脱出した音夢。知らぬ間に森へ迷い込むが、道中で黒魔女(ウォーロック)の気配を感じ取る。猫に変身して近くの小屋へ忍び込むと、そこにはウォーロックの姿が。会話からニコを狙っていることを知った音夢は、ニコたちに危険を知らせるべく走り出すのだった。

個性が爆発した生徒会から音夢のトゥンク回という笑いにあふれた展開から、終盤では一気に不穏な空気に。その落差に視聴者も驚き、SNSには「急にシリアスになるの草」「え、待って待って！この人達もシリアスな雰囲気出してるけど結局面白い人達なんでしょ？」「温度差で風邪ひく」などコメントが殺到。感動と笑いの応酬に涙させられた前話に続き、本作らしいギャップ展開が光る回となった。

※日高のり子の“高”は正しくは「はしごだか」、天崎滉平の“崎”は正しくは「たつさき」。

◆文＝帆刈理恵(スタジオエクレア)