誕生40周年を迎えた「テバ」 〝冒険者〟に向け商品開発を強化
米デッカーズブランズのアウトドアブランド「テバ」が好調だ。誕生40周年を迎えた今年、冒険者に向けたブランドとして商品開発を強化。25年からの新たなブランドビジョンでは「フォー・プレイグラウンド・アース」をコンセプトに、トレイル、ウォーター、キャンプの3領域に求められるパフォーマンスギアを提案する。来日したテバ副社長兼グローバルゼネラルマネージャーのリー・コックスさんにその狙いを聞いた。
テバは84年にグランドキャニオンで生まれ、世界で初めてスポーツサンダルを開発したアウトドアフットウェアブランドだ。02年のデッカーズによるM&A(企業の合併・買収)以来、「商品分野の拡大やライフスタイル分野の開拓などに取り組んできた」。
40周年を迎えた今年、「テバは改めて原点を見直し、冒険者のために必要不可欠なギア(用具)を提供し、製品についてはファンクショナルパフォーマンスを追求するブランド」に大きくかじを切る。
アウトドアの中でもトレイル、ウォーター、キャンプの3領域に注目し、「消費者=冒険者がその領域で遊ぶことにフォーカスする。各領域で得意のサンダルを筆頭に、シューズ、ブーツなどを展開し、冒険者に求められるベストなギアを提案する」という。その先駆的な例が、今秋冬に発売した業界初のトレイルランニングサンダル「アベントレイル」(税込み2万900円)だ。
アベントレイルは、同社傘下の「ホカ」ブランドを創業したジャン・リュック・ディアード氏が監修し、開発した「険しい山道を走るためのサンダル」だ。「多様化するランニング市場の中で、トレイル分野で靴底の快適性を追求した新しいサンダルを開発するという未知への挑戦だったが、世界中で大きな反響を得た」という。今秋冬は数千足と限定的な販売だったが、「投入した9割を既に完売し、結果にとても満足している」という。
テバは「パフォーマンスサンダルとして世界一の実績を持ち、数々の問題解決を実現してきた信頼性の高さ」を強みとする。「現代の消費者はスマートで、本物が何であるかを見分ける力をもつ。ブランドを更に成長させるために本物であることを追求し、消費者と共に未開拓の領域に挑戦する必要がある」とコックスさんは語る。
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