【PR】目指すは「グローバルニッチ」 ゴールドウイン渡辺社長に聞く狙いと意気込み

2024.10.07 00:00
提供:繊研plus

自社ブランドで海外戦略を加速~ローカルメジャーからグローバルニッチへ~

 ゴールドウインが、自社ブランド「ゴールドウイン」(Gw)のグローバル展開を強化する。中国・韓国を中心に新規出店を進め、2033年3月期までに中国に70、韓国に20、日本に15、欧州に5、北米に3店舗を設け、売上高を500億円に引き上げる計画だ。グローバル企業に生まれ変わろうとしている今、渡辺社長にその狙いと意気込みを聞いた。

◇ディファクトスタンダードに

――24年7月に発表した中期5カ年経営計画(25年3月期~29年3月期)のタイトルに「グローバル企業に向けて始動」とありました。このコピーに込めた思いをお聞かせください。

ゴールドウインには素材段階からオリジナルで開発できる技術と知識、ネットワークがあるほか、お客様とのコミュニケーションの場となるリテール(直営店舗)をデザインできるノウハウを持っています。世の中に無かったモノをゼロから生み出し、独自の編集・演出力で直接消費者に販売できる世界でも珍しい存在で、こうした特徴を生かして我々がリードできるマーケットを創り、ディファクトスタンダード(事実上の標準)となるポジションを確立したいと考えています。

当社はこれまで、海外ブランドを日本市場に合わせたビジネスモデルを構築し、成長につなげる「ローカルメジャー」の存在でした。300兆円とされる世界のアパレル市場に本格的に挑戦するにあたって我々が目指すのは、メジャーではなくあくまで「グローバルニッチ」。私たちは日本でアウトドア市場を構築した企業の一つですが、このようにマーケットをクリエイトする仕事を、海外でも取り組んでいきます。

◇日本の美意識を表現

 24年8月には中国・四川省成都市内に中国2店舗目となるGwの直営店を開き、「33年3月期までにアジアで100店舗(FC含む)」というプランの実現を着々と進めている。21年12月に北京に開設した直営店は徐々に認知が広がり、23年の単店売り上げは2億円を超え、Gwの直営店舗の中では売上高トップとなった。

――Gwブランドの強化プロジェクト「ゴールドウイン500」では、中国・韓国・日本エリアでの戦略が具体的に記されていました。

既存店の動向を見ると、明らかにその3地域でニーズが高いことが分かりましたので、展開の優先順位を引き上げることにしました。ビジネスは需要を創ることが大事ですが、需要に応えることも重要ですからね。

特に中国では、プライムロケーションへの出店を強化します。成功している北京店では富裕層から好評を得ており、CVR(購入率)は60%、お客様の平均購入単価は6万円を超えます。

中国の富裕層の中にはシンプルで上質なものを好む傾向が強いクラスタが存在し、普遍的で洗練されたデザインと機能的価値が両立したGwブランドが支持される土壌があります。また消費意欲が高く、世界的トレンドに敏感な富裕層2世も多く、世界的なファッションブランドと協業するGwへの共感も広がっていると感じています。

22年からは新プロジェクト「ゴールドウインゼロ」を楽天ファッション・ウィーク東京で発表している

――8月には「ゴールドウイン成都店」が開業しました。手応えは。

北京や上海から離れた地方ですが、1000万人以上が住む大都市で、予想以上に売れています。出店した商業施設の「太古里」はおしゃれな屋外型モールで、当店はファッションブランドと隣接しており、スポーツとは異なるイメージで我々のポジションを見てもらえると思っています。店舗デザインは北京店と同様、建築設計事務所の新素材研究所にお願いし、壁面に大谷石を使うなど日本の風土や美意識を感じられる店舗に仕上げました。

ゴールドウイン成都
◇商品開発力を磨く

 中期5カ年計画では、最終年度である29年3月期の連結業績で売上高1885億円(24年3月期で1267億円)、営業利益360億円(238億円)、経常利益460億円(326億円)を見込む。

――今中計期間中には、1200億~1300億円の営業キャッシュフローを生み出し、そのうちの30~35%(360億~455億円)を成長投資に振り向ける計画です。対象にはGwブランド、「ザ・ノース・フェイス」、体験事業(プレイアースパーク)を挙げていますが、その配分については。

バランスよく投資をするつもりですが、やはりGwブランドには成長ドライバーになってもらいたいですね。もちろん投資額で大きいのは出店に関わるものですが、徹底的に引き上げたいのは、素材を含む「商品開発力」です。店舗をいくら美しく、カッコ良く仕立てても、それに見合ったユニークな商品を作らないと、お客様は付いてきません。開発力の引き上げには、(人工タンパク質「ブリュード・プロテイン」で協業する)スパイバーへの投資のように、市場創造につながる新機軸の取り組みを積極化する必要があります。

お客様に常に喜んでいただくには、新しい発見や驚きを提供できる能力がないといけませんよね。ゴールドウインはそういう存在であり続けたいと思っています。

新中計を語る渡辺社長

お問い合わせ先

株式会社ゴールドウイン
https://about.goldwin.co.jp/

企画・制作=繊研新聞社業務局

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