インドの布文化を日本に シサム工房がサリーをアップサイクル
2024.09.25 06:28
提供:繊研plus
フェアトレード(公正取引)製品の企画製造販売、シサム工房(京都市)は、着古されたインドのサリーをアップサイクルして新たな製品にする事業を広げている。現地フェアトレードNGO(非政府組織)の仕事を増やし資源を循環させ、インドの布文化を日本に紹介することも目的とする。
サリーのアップサイクルに取り組むきっかけは、リサイクルプラスチックを使ったカラフルなマーケットバッグの内布にサリーの生地を使ったこと。18年春から販売しており、現在まで売れ筋商品となっている。同社によると、インドでは女性が毎年お祭りの時期にサリーを新調する習慣がある。古くなったサリーは行商人に日用品などと交換され、集められたサリーがコルカタの朝市で売られる。現地のパートナーNGOがサリーを買い付けており、アップサイクルする。
売れ筋となっているのが、190センチ四方の「暮らしの布」。ベッドカバー、カーテン、こたつふとんカバーなどに使われ、税込み2万2000円。小物では色鮮やかな巾着が好調で、770~990円。様々なサイズの巾着、サコッシュ、ギフト用ラッピング袋などもある。
直営店やECで販売するとともに、専門店への卸も強めている。同じ色柄が二つとなく、「インドの文化に触れられる個性的な商品として評価されている」と人見とも子副代表は話す。
今後、インドなどの男性用ルンギ(伝統的な腰巻布)のアップサイクル製品も予定している。男性にも楽しんでもらえる製品とし、一点物の魅力とアップサイクルの楽しさを融合させる。ルンギは青系が多く、「青いシリーズ」にできたらと考えている。
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