《めてみみ》時には「あたおか」のように
2024.09.11 06:24
提供:繊研plus
動画投稿サイトで、お笑い芸人・江頭2:50さんのチャンネルをよく見る。下品な振る舞いに首をかしげたくなる内容もあるが、意外に感動モノも多く、つい見入ってしまう。例えば、「どんなに恥ずかしくても真剣に夢を追い求める大切さ」を説いた、ある専門学校入学式でのスピーチは〝神回〟で、涙なしでは見られない。
コンビニエンスストアのポテトチップスをプロデュースした回は、商品開発だけでなくセールスにも関わった。販売ミーティングで、企業が保守的な数値を出したのに対し、江頭さんはそれを大きく上回る目標を宣言。「伝説残してやるぜ!」と豪語した。
結果は品切れが相次ぎ、短期間で目標を達成。高いハードルを設定して自らを追い込み、宣伝に力を入れ、視聴者をも味方に付けるバイタリティーに驚いた。
コロナ禍や地震、台風、株価乱高下…。予測のつかないことが相次ぎ、今ほど事業計画を組みづらい時代はない。「不透明な要素が多過ぎる」と中期計画を組むのをやめ、単年度目標のみを発表する企業もある。しかし、従業員や関係者の奮起を呼びかけ、組織の能力を伸ばそうとするなら、時に「あたおか(頭がおかしい)」と思われるほどの高い目標を掲げることも必要ではないか。後ろ指を指されても、がむしゃらに突き進む。そんな企業トップがいてもいい。
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