《どう作るどう売る》阪急阪神百貨店 執行役員 佃尚明さん 長い夏に対応しMDを再構築
2024.09.06 10:59
提供:繊研plus
阪急うめだ本店は、今夏の婦人服フロアのセール開始日を7月19日と例年より半月以上後ろにずらした。〝ファッションの阪急〟がどのような意図でセール時期を遅らせたのかを聞いた。
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セールの規模が小さくなっている中、年々夏のセールが前倒しになり、どこかで終止符を打たないとずるずる行くと考えていました。
23年9月ごろから一度作り直すことと、長い夏に対応できるMDサイクルとして夏を2回足し算する計画を進めました。セールはどの時期が最適かと考えた結果、19日からにしました。7月の店頭売り上げはプロパーが前年同月比で25%増、セールが27%減、全体では10%増とイメージ通りに推移しました。セールの売り上げ構成比は19%で、健全かなと思っています。
MDの多サイクル化に合意してくれたのは、151のうち95売り場。うち54売り場では、新たに盛夏物の投入がありました。足し算に対応してくれた売り場は総じてプロパーが売れています。これまでの阪急だったら、8月からプロパーに切り替えて秋物を先見せしようとするところですが、セールを続けてしっかりと売り切ろうとしています。8月もセール品は売れています。
インポーターや海外ブランドも巻き込んでセールを後ろ倒しにするなら、7月中旬あるいは8月上旬にセールをすると、春物在庫を消化するタイミングがないのは課題。春物の提案もしっかりとし、25年度は店頭で春物のセールをゴールデンウィークの前後に実施しようかと考えています。他の館とセールの開始日を統一してほしいとの声も結構ありました。
今回の成功事例をメンズや子供服フロアにも転用したい。長い夏に対応できるシーズンMDのサイクルも構築していきます。
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