アート作品にリンクした「カカ・カイリン」 25年春夏のテーマは「荘周夢蝶」
2024.08.30 11:30
提供:繊研plus
「カカ・カイリン」は、日本在住のアーティストの賀麟(ガ・リン)が23年に始めたレディスウェアとアクセサリーのブランドだ。アート作品を作ることの延長で、宇宙の真実を探求する意識を持って、人とのつながりを築くワードローブを目指している。
25年春夏のテーマは「荘周夢蝶」。荘子が胡蝶(こちょう)になって空を自由に飛び回る夢を見て、目が覚めた時に夢で胡蝶になったのか、胡蝶が夢を見て自分になったのか分からなくなった故事から発想を広げた。絵画の作品は小さな生命体のようなモチーフが描かれる。洋服には「うごめいているイメージを表現した」という。
コットン100%のノースリーブトップとギャザースカートのセットアップは、ミニフリルをうねるようにカーブさせて装飾する。光沢感のあるアセテートのフリルスカートは、生き物が動いているように縦ラインのミニフリルを異なる高さで取り付けた。着やすさを配慮したシンプルなシルエットだが、ガ・リンが頭の中で描く世界にリンクしたディテール、甘くなりすぎないバランスが大人の女性に響きそうだ。アクセサリーはスパンコールやビーズを生命体のようにあしらったカチューシャを作った。
中国出身のガ・リンは、魯迅美術大学を卒業した後、文化服装学院に留学し、卒業後に22年からアーティスト活動を行う。今秋冬から扱いを始めたフェルメリストビームスでは、洋服を販売する原宿店の地下1階で9月2日まで絵画作品の展示イベントを開いている。
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