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<異世界スーサイド・スクワッド>布袋寅泰によるOP曲初披露も クーデターからの監獄占拠…やりたい放題なハーレイらに拍手
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ハーレイ・クインやデッドショットといったDCコミックスを代表するヴィラン(悪役)たちで構成される特殊部隊「スーサイド・スクワッド」が、剣と魔法の異世界で大暴れする『異世界スーサイド・スクワッド』(毎週金曜深夜0:30-1:00ほか、TOKYO MXほか/ABEMA・Prime Video・FOD・Huluほかで配信)。ワーナー ブラザース ジャパンが仕掛ける日本発の完全新作オリジナルアニメで、DCコミックスのキャラと異世界ファンタジーの魅力が味わえる異文化交流なミクスチャー作品。第2話は、異世界で監獄に入れられてしまったハーレイ・クイン(CV:永瀬アンナ)らが大暴れする様子が描かれた。(以下、ネタバレを含みます)
OPテーマはまさかのインスト曲。布袋サウンドが冴え渡る!
異世界の「王国」では、捕らえたハーレイら「スーサイド・スクワッド」の処遇について意見が交わされていた。王国の騎士団長・セシル(CV:福島潤)は、ハーレイらの武具に興味を持ち、姫君であるフィオネ(CV:上田麗奈)も何か言いたげであるものの、女王のアルドラ(CV:能登麻美子)は「捨て置け」と、それらの意見を一蹴する。数少ない食料を奪い合う国民たちの窮状に心を痛めているフィオネは、自室に戻った後、セシルを呼び出して何事かを頼むのだった。
冒頭、まずは異世界の現況が説明された。前話でハーレイらが蹴散らしたオークらはどうやら「帝国」側の兵士で、女王・アルドラをトップとする「王国」と戦争状態にあることが伺える。長引く戦火の影響か、城下町ではカビの生えた一個のパンを子供が奪い合っているなど、王国の民は悲惨な状況に置かれていることが分かる。
それでも徹底抗戦の構えを崩さない女王と、それに盲目的に付き従う貴族たち。その一方で、飢えに苦しむ民を心配する王女が描かれるなど、国内の情勢は異世界もののテンプレートと言えるだろう。また、もう一つの注目点は今回初披露となったオープニングテーマ「Another World」だ。布袋寅泰による作曲・編曲で、ボーカルのないインスト曲なのが特徴。布袋のギターテクを存分に味わえる骨太サウンドで、SNSでは「布袋さんのインストOP最高や」「布袋のギターが冴えわたるぜぇ!」とのコメントが寄せられていた。
初登場のリックは、破天荒なヴィランたちをまとめる苦労人?
場所は大監獄内。ハーレイらの首に埋め込まれた爆弾が爆発するまで残り60時間を切ったことで脱獄を画策する一同。変幻自在の泥の体をもつクレイフェイス(CV:福山潤)が、難なく檻をすり抜けるも、あえなく再びお縄に。
さらには、食堂でオーガ連中とけんかしてしまったスーサイド・スクワッドは懲罰房送りとなるが、そこでA.R.G.U.S(アーガス)の兵士、リック・フラッグ(CV:八代拓)と出会う。爆弾の起動を阻止したいハーレイらと、監獄から脱出したいリックは利害が一致し、ともに行動することになるのだった。
大監獄に囚われてしまったスーサイド・スクワッドだが、そこに悲壮感や危機感は微塵もなく、その雰囲気は普段とまったく変わらない。オーガらに因縁をつけられた際もまるで動じず、むしろその場を楽しんでいる雰囲気で、ボコボコにしたオーガらに乗ってポーズを決めるなど、改めて彼らがヴィラン(悪役)の集まりなのだと感じさせてくれる。なかでも、目をキラキラと輝かせ、笑いながらオーガを殴打するハーレイのイカレっぷりは最高で、前話に引き続き戦闘狂らしい一面を見せてくれた。
SNSでも「相変わらずクレイジーだなww」「出会って数時間でこのチームワーク!」などの声があがっていた。ちなみにここで初登場となったリックも原作ではおなじみのキャラクター。破天荒なヴィランたちをまとめる苦労人ポジションで、それはアニメでも同様なようだ。
今回のMVPはクレイフェイスの「アンドゥトロワ」!?
キング・シャーク(CV:木村昴)の怪力で扉を破壊し、懲罰房から出た一行。隠密行動を促すリックに対し、デッドショット(CV:山口令悟)は「煽れ!」と号令。クレイフェイスが自身の能力で鍵を複製し、遠隔操作ですべての懲罰房の扉を解錠すると、さらにピースメイカー(CV:子安武人)が囚人たちを煽り、房内の亜人種たちを仲間に引き込むと、そこからは怒涛の「看守vs囚人」の大乱闘が始まる。
その一方、フィオネからの嘆願により、ハーレイらから話を聞くために大監獄へとやってきたセシルは、囚人たちにより占拠され、変わり果てた景色を目の当たりにして仰天するのだった。
「看守vs囚人」のバトルシーンは最大の見どころだが、そこへと至るクレイフェイスによる解錠シーンも印象的。ここまでも、泥の能力で簡単に檻をすり抜けたかと思えば、ハーレイらを見捨てるかのような発言をしてみたり、友好的に接したオーガにぶちのめされるなど、序盤から存在感を発揮していたクレイフェイスだが、ここへ来てついに本領発揮となった。
自分の体の一部を鍵に変化させ、それを遠隔で操るというチート級の技を見せたかと思えば、最後のバトルでは囚人たちをバックに従えてのバレエダンス攻撃がさく裂。果たして囚人たちを従える必要性があったのか、「アンドゥトロワ」と踊る必要があったのかどうかはともかく、ノリノリのBGMとともに躍動していたのは間違いない。
もちろん、このバトルではスーサイド・スクワッドの他の面々の活躍も光っていた。ハーレイの相変わらずのかわいさと凶暴さはもちろん、ここまで寝てばかりでおとなしかったキング・シャーク(CV:木村昴)も大爆発。看守たちを次々と丸のみしていく描写は、普通であればもっと陰鬱に感じるはずだが、スタイリッシュな演出とカラフルでポップな色構成によって徹底的に「ビジュ映え」しており、むしろ爽快感すら感じさせてくれる。これにはSNSでも「BGMがめちゃくちゃカッコいい!」「海外っぽいノリが最高!」などの声があがっていた。
ともすれば残酷に感じてしまう行為や倫理観の欠如すらも、ジョークや演出、絵柄、BGMで吹き飛ばしてくれるのが本作の醍醐味で、ヴィランの描き方をよく分かっていると関心させられる。また、アマンダ・ウォラー(CV:くじら)推しのエンディングテーマも含め、海外のDCファンも大満足な仕上がりだったに違いない。次回第3話は7月19日(金)放送予定。楽しみすぎて、今から待ちきれない!
◆文/岡本大介
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