靴と皮革の祭典「オーラウンド」 新たな出会いで地場産を進化
大阪市浪速区、西成区の靴と皮革の祭典、「第2回オーラウンド」が11月8~10日に開かれる。今回は初日をオープンファクトリーとし、10社以上の参加を見込んでいる。靴メーカーなどが工場を様々な人に見てもらい、自社の強みを発信、新たな出会いによる地場産業の進化を目指す。
オーラウンドは「革とモノづくりの祭典浅草エーラウンド」(東京・浅草)との連携イベント。浪速区と西成区は古くから皮革・靴製造が発達したが、ファッション業界でも知られていない状況を打破するために昨年始まった。地元の行政や学校、商店街などとも連携し、地域全体を巻き込んだ地場産業振興策だ。
第2回は会場をエスペランサ靴学院のある浪速区芦原橋周辺と、西成区の西成高校中心に鶴見橋商店街など。初日はオープンファクトリーデーで、大阪靴メーカー協同組合のメーカー8社、バッグや革小物メーカー、皮革製造業者などが参加する。昨年は2社だけだったが、今年は参加したいというメーカーが増えた。オーラウンドの大山一哲実行委員長は「オープンファクトリーをすることで自社の強みを言語化し、レベルアップにつながる」と話している。
2、3日目は靴や皮革の展示、販売、ワークショップなどのイベントを多数揃える。芦原橋会場ではエスペランサ靴学院卒業生によるオーダー、大阪靴卸協同組合のバザー、靴の履き方や歩き方の講座など。西成会場では西成高校靴づくり部が、子供向けに靴磨きのワークショップを開く。
会場間を移動しやすいようレンタサイクルやキックボードも置く。会場をスムーズに回れるコースも複数設定する。皮革や革製品を巡るコースもあり、アパレルなど企業にもアピールする。靴業界のOBがコース紹介に加わってくれるという。インバウンド客も取り込む。西成区のインバウンド向けイベント企画会社と連携し、SNSで情報を発信する。昨年は2日間で3000人強の来場だったが、今年は5000人を見込む。
大山実行委員長は「みんなでおもろいことをして、まず地域を盛り上げたい。昔は靴を作る大人たちがかっこ良かった。地元の子供たちにそんな姿を背中で見せたい」と話している。
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