《解説》ユニクロがトップアスリートの服を作る2つの理由
ユニクロは24年のパリ五輪・パラリンピックで、スウェーデン代表選手団が着用する公式ウェアを提供する。21年の東京大会、22年の北京大会に次ぐ3回目だ。世界中の誰でも着られる「ライフウェア=究極の普段着」を売るユニクロが、なぜトップアスリート専用の服を作るのか。理由は二つある。
(本社編集部=柏木均之)
ブランド認知を広げる
一つはブランディングだ。世界的に注目度の高いトップアスリートがブランドのロゴ入りのウェアを着てプレイすることは、グローバル市場でのユニクロの認知拡大につながる。これまでもユニクロはスポーツ選手と契約し、それぞれの競技用のウェアを提供してきた。
グローバルブランドアンバサダーにはテニスのロジャー・フェデラー、錦織圭、車椅子テニスの国枝慎吾、スノーボードの平野歩夢らが名を連ねる。個人の活躍が契約の決め手になった彼らと比べ、スウェーデンチームと出会った経緯は少し事情が異なる。
1号店をストックホルムに出した18年、スウェーデン五輪委員会から選手団のウェア提供の打診を直接受けた。16年大会でウェアを提供したH&Mに代わって契約を結ぶことは、ライバル企業の母国である市場でユニクロの認知を広げる格好のチャンスといえた。
ユニクロは試合や練習用だけでなく、開閉会式や表彰式でも着用するセレモニー用のウェアも提供した。スウェーデンチームは東京五輪で9個、北京五輪で18個のメダルを獲得して結果を出した。ユニクロは契約をパリ大会まで延長した。
10カ国・71店ある欧州は、ユニクロが規模拡大を狙う市場の一つだ。コロナ禍の落ち込みからすでに脱して成長軌道に乗っており、24年8月期は売上高2500億円(前期比3割増)、営業利益400億円(45%増)と過去最高業績を見込む。
欧州最多の27店があるフランスの首都が舞台となる国際的なスポーツ大会で、東京や北京での大会に引けを取らない活躍をスウェーデン選手団が見せることは「欧州市場でのシェア0.5%未満」のユニクロが、市場での認知を高め、成長するための起爆剤の一つになる。
商品の機能性を高める
≫続きは繊研電子版で
関連記事
「その他」カテゴリーの最新記事
-
「最初気づかなかった」元国民的アイドル美容院帰りショットにSNSビックリ 雰囲気激変デイリースポーツ芸能
-
おかもとまりさん「宗教団体設立」を発表「教祖として理念を守り活動頑張ります」デイリースポーツ芸能
-
フィギュア・全日本選手権は大阪で開催 世界国別対抗戦は東京 連盟が事業計画案承認 今夏に伊でミラノ五輪事前合宿 鍵山、坂本らが参加デイリースポーツ
-
巨人・坂本勇人を登録抹消 25日の試合後に阿部監督らと会談し、2軍での再調整を決定デイリースポーツ
-
【MLB】今永翔太の登板ペースを識者が懸念「投球回制限の検討も」「これまでのキャリアで…」東スポWeb
-
なぜそんな場所に!?子猫が大型トラックのタイヤの間に挟まれ身動き取れず 警察が出動東スポWeb
-
河合優実「なにか特別な力が宿っているはず」朝ドラ初出演に意欲デイリースポーツ芸能
-
ノンスタ井上 新幹線で“お医者様はいませんか?”を初めて聞く「医療関係者って本当凄い」東スポWeb
-
昨年覇者・令和ロマン 今年のM―1グランプリは「賞金2000万なんじゃ…」東スポWeb