《視点》再開発

2022.09.02 06:23
提供:繊研plus

再開発のあり方が変化しつつあるようだ。これまでの再開発は小型建物の密集エリアを更地にして共同化、不燃化、高層化して大型建物に作り変えることが大半だったが、区画を丸ごと大型高層建物にするのではなく、街のありようや景観はなるべく変えずに個性やにぎわいを維持しようという流れだ。狭小建物でも安全・防災対策は可能との指摘も増えている。

東京・下北沢の再開発は現在のところ、鉄道の敷地を活用した再開発を基本に商店街風の複合商業施設を作り、街との調和を重視した。今後、駅前広場が整備され、道路開発が進めば、またどうなるかはわからないが、現状では〝シモキタらしさ〟が維持されている。来街して街歩きする楽しさ、魅力は損なわれていない。

区画整理によって大型建物に集積すると、人の流れは建物内に集中するようになり、街歩きの楽しみは減少する。特に街歩きの楽しい街での大型開発や道路拡張による区画整理は、商店を中心とした街のにぎわいが大型施設に吸収されたり、人通りが分散し通行量減少につながるケースも出ている。今後の街の整備や再開発は慎重に進められることを期待したい。

(武)

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