新喜皮革が食用サケの皮でレザーを製造
2022.08.05 06:27
提供:繊研plus
コードバンなど馬革中心の皮革製造業、新喜皮革(兵庫県姫路市)は廃棄されているサケの皮を利用し、サケ革の生産を試験的に始めた。今後、ファッションアイテムに使われるよう認知度を上げていく。
17年から琵琶湖のブラックバスや「近大マグロ」の皮を利用して、レザーを生産している。アトランティックサーモンを食品加工する企業に、年間400トンが廃棄される皮について相談を受けたことから取り組みが始まった。先方から50キロ、400枚の皮を入手し、レザー製造を始めた。
魚の皮は馬や牛などに比べて薄いため、徹底した温度管理が必要。皮に残った身を取る手作業は、その後の薬品などの浸透にも関わるため、慎重さが求められるという。レザーとしては薄く、丈夫な特徴がある。魚ならではのうろこの模様も浮き出る。「ファッションアイテムの一部に使用するなど、大きな可能性がある」と新田芳希社長は話す。
様々な企業から魚の皮について相談が入っている。食用後の副産物は可能な限り再利用したいとして、今後も研究開発に取り組んでいく。
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