

【ファッションとサステイナビリティー】ゴールドウイン社長 渡辺貴生氏 30年には90%超をエコ素材に

ゴールドウインが地球環境保護に向けた取り組みを強化している。スパイバーと共同で進める次世代新素材「構造タンパク質素材」では、実用化・量産化に向けた動きを加速。渡辺貴生社長は「人類が地球で存在するには、新たなテクノロジーを開発し、モノ作りを変化させなければいけない」と強調する。
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コロナを機に世界が、協調しつつ課題を解決しようという機運が高まっています。気候変動に対しても同様に取り組めるはずで、ゴールドウインとしては明確な指標を掲げて具体的に行動し、その流れを強くしたいと思っています。
その一つは、環境配慮型素材を使った物作り。「ザ・ノース・フェイス」では全体の30~40%程度で採用していますが、他ブランドでも積極的に使用します。少なくとも25年までに開発商品の50%以上で環境配慮型の素材を使い、30年には90%以上に引き上げる方針です。
スパイバーとの協業も加速させます。環境問題に対する具体的なソリューションを提案するものであり、「新たな産業の構築」と「環境を改善していく手段の開発」の二つを同時に進めています。
CO2(二酸化炭素)の多大な排出や水質汚染など、アパレルは環境に与える負のインパクトが大きい産業です。スパイバーと開発した構造タンパク質素材「ブリュード・プロテイン」(BP)を通じ、こうした問題を総合的に解決していきたいと思っています。
例えば、フリースは、一般衣料として広く普及したことで、海洋を汚染するマイクロファイバーの原因となっています。また、毛皮についても動物倫理や生物多様性の側面からその使用の是非が議論されています。こうした素材をBPに置き換えられれば、問題がクリアできると思っています。
20年11月に発表した、BPを使ったアパレル製品第3弾の「ザ・セーター」は、生産分すべてに予約が入り、12月中にデリバリーをしました。8割が国内、2割が海外です。デザインは、世代・性別を超えて長く愛されるよう、いわゆる昔のセーターの原型をイメージしました。
量産化に向けた動きも着々と進んでいます。タイの商業用プラントの建設は順調に進んでおり、21年春をめどに完工する見込みです。米穀物メジャーのADMと提携して23年に改修・開設するプラントは、タイの100倍の規模となります。これらが本格稼働すれば、素材コストが大きく下がり、多くのお客様にとって、BPが身近なものになるでしょう。服だけでなく、自動車を含む輸送機器や建材、医療関連、インテリアなどにも使われる予定です。
今振り返っても、(30億円もの)スパイバーへの投資は正しいものでした。我々は今後も、新たな素材産業を作り上げるメンバーの一人という自覚を持ち、この事業に関わっていきます。
コロナにより環境意識が高まりました。サステイナブルであるかが、製品やサービスの購入を決める動機にもつながっており、若い人ほどその傾向が強いです。彼らが市場のメーンストリーマーとなる時代を見据え、彼らと共に様々な取り組みを強めていく考えです。

(繊研新聞本紙21年1月25日付)
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