フライト中、足を組んで座っていると旅行者血栓症になる？―「いいえ、座ったままの状態と同じです」

2013.11.15 12:16

80、90年代にエコノミー症候群というものが飛行機を利用する旅行者の間で起こり、どのように防ぐべきかが考えられてきました。しかし、足を組むと血栓ができると言われていましたが、どうやら関係ないようです。

長距離フライトを控えている旅行者はシートに座ってリラックスしながら映画でも見ていると、足に血栓ができて、それが肺に移動し、死んでしまうのではないか、という恐れを抱きます。

そして心配になった私たちは通路でエアロビクス的な事をして血流をよくするようにしたり、圧力ソックスをはいたり、またはアスピリンを飲んだりしてなんとか血栓ができない様に努めています。

また航空会社側も機内雑誌や機内ビデオなどで、血栓症予防の方法を教えています。

そしてよく言われるのがフライト中は足を組んで座らない事、と言われていますが、というのも足をクロスさせる事でひざあたりの血流を止め、血栓症になりやすいからだ、という疑念からきています。

でも足を組む事で本当に血栓症になりやすくなるのか、というと、それは人体構造から見ても考えられない、とフリンダース大学医学部の血液学教授、アレックス・ガラス氏は話します。足を組むと片方のひざは外側で休んでいる状態になり、血流を止めるという事にはなりません。

またそういう科学的根拠も出ていません。もし足組するのが楽な人は、気になる場合、時折足の組み方をかえたら良い、ということです。

無意識に足を組んでしまう人も多いかと思います。足を組む事が血栓症につながるという事は本来考えられない、という事ですが、もし、フライト中に気になるなら、交互にくむ方の足を左右かえてみましょう。

参考：Q: Can crossing your legs during a flight cause DVT?
http://www.abc.net.au/health/talkinghealth/factbuster/stories/2012/11/22/3636816.htm

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