

ファザコンとマザコンになってしまう人の深層心理
2013.05.17 09:53
提供:マイナビウーマン
親への執着を持ち続けるマザコンとファザコン。コンプレックスの文字から偉大な親がイメージされがちだが、意外にも真逆のケースが多い。
そんな男女が惹(ひ)かれあうのも、共感を得るための自己満足に過ぎない。残念ながら愛には程遠く、うまくいかないケースがほとんどだ。
■父親は責任重大
コンプレックスは負い目や劣等感と表現されるのに対し、マザコン/ファザコンは心理学的には「感情複合」と呼ばれ、何となく恐い、理由はないけど不快に感じるなど、合理的に説明のつかない感情や観念が含まれる。そのため、厳格な母親や偉大な父親といった立派な存在が原因とは限らず、むしろ不甲斐ない父、愛情薄い母が出発点となる。岩月謙司・理学博士の著書によると、これらはダメ父さんを起点にドミノ倒しのように連鎖しているのだ。
ダメ父さんの条件は「人を愛せない」に尽き、伴侶に子にも十分な愛を注げない。すると伴侶である母さんはイライラし子を愛せなくなる。たとえ我が子といえども、まずは自分の充足が優先されてしまうからだ。
以前紹介したように、男女を問わず「子」の最初の愛の対象は「母」である。女の子の場合、同性かつ近親である母親はのちに恋愛対象から完全に除外されるのだが、男の子は親だからダメというだけなので、似た女性を求めるケースが多い。それほどまでに母親の愛は影響力が大きく、重要なのだ。
愛を感じられない男の子は、母親に対して憎しみを持ちながらも、同時に尊敬し続ける。食事の用意や家事のできない子供にとって、それを与える母親は絶対的な存在だからだ。
父親が「誰のおかげで生活できると思ってるンだっ!」と激昂したところで、子供に経済は無縁だから、家計を支える父親よりも、ハンバーグを作ってくれる母親の方がはるかに重要だ。子は成長とともに憎しみと尊敬のバランスが変わるのだろうが、尊敬の念はなくならない。なぜなら母に「愛されたい」という気持ちは解消されないからだ。
女の子は、父親に愛されないことが大きな鍵となる。可愛がられない自分に対し、自信が持てないのだ。他の男性から愛されるはずもない年齢では、練習相手は父親が当然だが、相手に棄権されては練習もできない。愛されない感はやがて対象が父親から「男性」と広がり、愛されない=自分はモテない女にまで誤解が発展する。男の子と同様に愛されたい気持ちが満たされないまま、男性不信に発展するケースもあるのだ。
かわいそうなのは、女の子はイライラした母親に嫉妬される点だ。ダメ父さんに不満な母親は、やがて娘の幸せをねたむようになる。年頃の娘に彼氏ができようものなら、排除しようと全力を尽くす。父親が男の子を嫉妬する場合もあるが、幸いにも女の子よりも軽い場合が多い。女性同士のつながりは良くも悪くも濃厚なのだろう。
かくしてファザコン娘が完成するのだ。
■復讐するは我にあり
このような環境で育った子は、やがて同じ境遇のパートナーを求めるようになる。定番はファザコン娘とマザコン男だ。互いの境遇が想像しやすいので理想的に思えるのだが、残念なことに、うまくいかない率が非常に高い。
ポイントは2つ。ひとつは互いに共感を求めているだけで、おおむね相手を純粋に愛していない。そんなことない!とのご意見もっともだが、もう一つのポイントは、自分の感情を正確に把握しているケースはまれで、何が不満で何を求めているか、自覚していない点だ。
マザコンもファザコンも感情複合の名の通り、愛と憎しみが同居しているため、はっきりと憎しみを感じても尊敬の念は消えず、愛されなかったとこともあきらめ切れない。そのため、似た境遇のパートナーとは共感は得られても、満たされることはないのだ。
親になってから子に対する復讐で充足する場合もある。ファザコン娘が母親になると、ダメ父さんを息子に重ねて必要以上にキツくあたったり、母親に言い返せなかったマザコン男が娘に暴力を振るうなどだ。
何一つ解決しないどころか、子にコンプレックスを継承しているに過ぎない。やれやれだぜ。
■まとめ
子への愛は孫にまで影響するから、親の責任は重大だ。
コンプレックス話はまだまだあるので、別の機会に紹介したい。
(関口 寿/ガリレオワークス)
そんな男女が惹(ひ)かれあうのも、共感を得るための自己満足に過ぎない。残念ながら愛には程遠く、うまくいかないケースがほとんどだ。
■父親は責任重大
コンプレックスは負い目や劣等感と表現されるのに対し、マザコン/ファザコンは心理学的には「感情複合」と呼ばれ、何となく恐い、理由はないけど不快に感じるなど、合理的に説明のつかない感情や観念が含まれる。そのため、厳格な母親や偉大な父親といった立派な存在が原因とは限らず、むしろ不甲斐ない父、愛情薄い母が出発点となる。岩月謙司・理学博士の著書によると、これらはダメ父さんを起点にドミノ倒しのように連鎖しているのだ。
ダメ父さんの条件は「人を愛せない」に尽き、伴侶に子にも十分な愛を注げない。すると伴侶である母さんはイライラし子を愛せなくなる。たとえ我が子といえども、まずは自分の充足が優先されてしまうからだ。
以前紹介したように、男女を問わず「子」の最初の愛の対象は「母」である。女の子の場合、同性かつ近親である母親はのちに恋愛対象から完全に除外されるのだが、男の子は親だからダメというだけなので、似た女性を求めるケースが多い。それほどまでに母親の愛は影響力が大きく、重要なのだ。
愛を感じられない男の子は、母親に対して憎しみを持ちながらも、同時に尊敬し続ける。食事の用意や家事のできない子供にとって、それを与える母親は絶対的な存在だからだ。
父親が「誰のおかげで生活できると思ってるンだっ!」と激昂したところで、子供に経済は無縁だから、家計を支える父親よりも、ハンバーグを作ってくれる母親の方がはるかに重要だ。子は成長とともに憎しみと尊敬のバランスが変わるのだろうが、尊敬の念はなくならない。なぜなら母に「愛されたい」という気持ちは解消されないからだ。
女の子は、父親に愛されないことが大きな鍵となる。可愛がられない自分に対し、自信が持てないのだ。他の男性から愛されるはずもない年齢では、練習相手は父親が当然だが、相手に棄権されては練習もできない。愛されない感はやがて対象が父親から「男性」と広がり、愛されない=自分はモテない女にまで誤解が発展する。男の子と同様に愛されたい気持ちが満たされないまま、男性不信に発展するケースもあるのだ。
かわいそうなのは、女の子はイライラした母親に嫉妬される点だ。ダメ父さんに不満な母親は、やがて娘の幸せをねたむようになる。年頃の娘に彼氏ができようものなら、排除しようと全力を尽くす。父親が男の子を嫉妬する場合もあるが、幸いにも女の子よりも軽い場合が多い。女性同士のつながりは良くも悪くも濃厚なのだろう。
かくしてファザコン娘が完成するのだ。
■復讐するは我にあり
このような環境で育った子は、やがて同じ境遇のパートナーを求めるようになる。定番はファザコン娘とマザコン男だ。互いの境遇が想像しやすいので理想的に思えるのだが、残念なことに、うまくいかない率が非常に高い。
ポイントは2つ。ひとつは互いに共感を求めているだけで、おおむね相手を純粋に愛していない。そんなことない!とのご意見もっともだが、もう一つのポイントは、自分の感情を正確に把握しているケースはまれで、何が不満で何を求めているか、自覚していない点だ。
マザコンもファザコンも感情複合の名の通り、愛と憎しみが同居しているため、はっきりと憎しみを感じても尊敬の念は消えず、愛されなかったとこともあきらめ切れない。そのため、似た境遇のパートナーとは共感は得られても、満たされることはないのだ。
親になってから子に対する復讐で充足する場合もある。ファザコン娘が母親になると、ダメ父さんを息子に重ねて必要以上にキツくあたったり、母親に言い返せなかったマザコン男が娘に暴力を振るうなどだ。
何一つ解決しないどころか、子にコンプレックスを継承しているに過ぎない。やれやれだぜ。
■まとめ
子への愛は孫にまで影響するから、親の責任は重大だ。
コンプレックス話はまだまだあるので、別の機会に紹介したい。
(関口 寿/ガリレオワークス)
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