「名探偵津田」幽霊役で話題のセクシー女優、衣装はマスキングテープ“NGなし”に抗ったグラビア時代
「衣装はこれです」と渡されたのが、マスキングテープだけ——。復帰後のグラビア時代、理不尽な要求に抗い続けた矢埜愛茉が最終的にたどり着いたのは、「セクシー女優になる」というもの。芸歴15年でなぜ転身を決めたのか。そしてその選択は正解だったのか。ひた隠しにしてきた葛藤の日々と、殻を破った先に広がった景色を語ってもらった。(前後編の後編)
――復帰後のグラビアでは、具体的にどんな要求があったんですか?
矢埜 衣装合わせに行ったら布が全然なかったり、「衣装はこれです」って渡されたのがマスキングテープだけだったり……(笑)。お尻の割れ目まで見せる、みたいな要求も一気に増えました。当時の事務所が「NGなしでできます」と言っちゃってたみたいで。正直抵抗だらけでしたけど、海外での撮影だと逃げ場もないし、仕事としていただいたからにはやり遂げなきゃいけないってなりますよね。
――それは辛いです……。
矢埜 せめてもの抵抗で、撮影で笑ってと言われてもずっとクールな表情でいました。自分なりに、ずっと抗ってましたね。私はメンタルがどんどんやられて抗っていただけなのに、ファンの方からしたら「このクールなドSっぽい表情がいい」って(笑)。でも、私自身はどんどんグラビアという職業が苦手になって、嫌いになっていきました。
――セクシー女優に転身しようと決意したきっかけは?
矢埜 フリーランスで活動していたデビュー10年目の頃、自分で仕事を取りに行ってもなかなか結果が出なかったんです。このまま30歳まで今の仕事を続けている未来が見えなくなってしまいました。そんな時に「セクシー女優のお仕事どうですか」とのお声がけをいただいたんです。最初は「私ももうそっちの道しか残されていないのか」って、すごくショックで悲しかったです。
――そのマイナスなイメージから、どうやって決断に至ったのですか?
矢埜 周りで活躍されているセクシー女優さんたちを冷静に見ていて、皆さん雑誌に出たり写真集を出したり、アパレルをプロデュースしたり、自分のやりたい仕事をたくさんされていることに気づいたんですよね。それで「意外とこっちの世界に来たほうが、自分のやりたい仕事ができるんじゃないか」って思い始めたのがきっかけでした。28歳で遅めのスタートでしたけど、ここまで来たら本当に自分のやりたいことを成し遂げたいと思い挑戦を決めました。
――今振り返ると、その決断はどうでしたか。
矢埜 本当に良かった。振り返れば振り返るほど良かった。昔からずっと「ラジオの仕事がしたい」「バラエティーが好きだから芸人さんと仕事がしたい」と言い続けてきたんですけど、なかなか叶わなくて。でも、セクシー女優になってから、あれよあれよという間にラジオのお仕事も決まって、ずっと好きだった「さらば青春の光」さんとのお仕事もすぐに叶って。写真集も出せて、『水曜日のダウンタウン』にも出られた。今まで芸能生活で叶わなかったことが、今すべて叶っているんです。
――まさに、殻を破ったことで道が開けたと。
矢埜 「殻という服を脱ぎ去ったら、いろんなものが手に入った」という感じですよね。デビューして2年で、やりたいことをすべて叶えられているなって思います。
――今後、挑戦してみたいことはなんでしょう。
矢埜 カメラマンとしてのお仕事がしたいと思っています。
――意外ですね(笑)。
矢埜 もともとカメラが趣味で、今は実際にカメラマンさんのアシスタントとして現場に付かせてもらったりしています。
――演者から裏方へ、というのは面白いです。
矢埜 でも、最近すごくもどかしい気持ちもあって。自分が演者でもあるから、アシスタントとして現場に入ると「私だったらこういうグラビア撮ってもらいたいな」とか「今、ここ撮ってほしいのに!」って、悔しくなることが多い。演者として現場入りするのと、買い出しやセッティングから始める裏方とでは全然違うから、自分の立ち位置が分からなくなる時があります。
――両方の気持ちが分かるからこその葛藤ですね。
矢埜 どうせなら演者も裏方も、どっちもできる存在になりたいですね。自分が撮った写真で誰かに喜んでもらいたいし、自分にしかできないことをやりたいと思っています。将来的には、マネジメント業にも興味があります。
――ちなみに、お休みの日はどう過ごされているんですか?
矢埜 すごく極端で、家どころか、全く布団から出ない日もありますし、かと思えば、急に「どっか行きたい」って衝動にかられて、夜に「明日、香川行こう」って遠征したり。
――その行動力はすごいですね。恋愛面では?
矢埜 なんでも自分でやりたくなっちゃうので、新幹線のチケットを取ったり宿を予約したり、全部やってあげちゃうんです。だから「ダメ男製造機」になっちゃうことが多くて(笑)。プライベートでもなかなか人に頼れず、キャパオーバーになってダメになることが多いですね。だから30代の目標は「自分を大切にすること」。
――では最後に、今後の大きな夢を教えてください。
矢埜 芸人さんが大好きなので、大きな目標はオードリーさんとお仕事がしたい。今の自分だと『しくじり先生』が一番近いかなと思うので、いつか生徒側でもいいので出演したいですね。あとは、自分の半生が結構ヘビーだと思うので、いつか本にしてみたいなという夢もあります。
▽矢埜愛茉(やの・えま)1996年2月13日生まれ、30歳。身長146センチ。15歳でスカウトされ芸能界デビュー。アイドル活動、1年間の会社員経験を経て、2024年に28歳でセクシー女優に転身。長年叶わなかったラジオ、バラエティー出演、写真集と夢を次々と実現させた。「殻を脱ぎ去ったら自由になれた」と笑う刺激好きで、前日の夜に遠征を決める衝動派。目下の目標は「自分を大切にすること」。
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