「ブラウン管かよ…」5.5万円の最新カメラなのに“叩いて直す”仕様 このぶっ飛んだ不便さがカメラ好きを狂わせる

2026.02.28 11:15
提供:Sirabee

ダイヤルを回すだけで約100年前へタイムスリップ――。パシフィコ横浜で開催中の「CP+2026」で、一際異彩を放つカメラがある。1月30日に発売された富士フイルムの「instax mini Evo Cinema」だ。

「CP+」フジフイルムブース
Photo:キモカメコ佐藤/Sirabee編集部(以下同)

ダイヤルを回すだけで約100年前までタイムスリップできる、魔法のようなカメラが「CP+2026」(26〜3月1日、会場:パシフィコ横浜)で注目を浴びています。


それが富士フイルムハイブリッドインスタントカメラ「instax mini Evo Cinema」(インスタックス ミニ エヴォ シネマ)です。触ってみてわかった“感動”をまとめます。



思ったよりだいぶ軽く携帯性に優れた本機


「CP+」フジフイルムブース

チェキの愛称で知られるinstaxの最新モデルとして1月30日に発売されたのが同商品。1965年発売の8mmフィルムカメラ「フジカ シングル-8」を思わせるフォルムで、本体側面に「ジダイヤル」が付いているのが特徴です。


会場で話題を集めていたこの商品、カメラ歴30年の筆者も早速触ってみました。まず手に持った感じですが、思ったより軽く携帯性が良い印象。重さは270gとのことです。


グリップ感が良く、ポケットやバッグにそっと忍ばせたくなるサイズ感と言えます。全体的にアナログ感あるデザインがキュートで、液晶モニターをより鮮明に細かくみるファインダーアタッチメントも付属しています。



時空を越える「ジダイヤル」


「CP+」フジフイルムブース


注目の「ジダイヤル」はその名の通り時代を変えるダイヤル。メモリには「1930」「1940」「1950」「1960」などの時代が記されており、メモリの最後は「2020」。


ダイヤルを回すだけでその当時の映像クオリティに変化(エフェクトが反映される)するというワケです。


「CP+」フジフイルムブース


例えば「1930」。全てがモノクロの世界になり、うっすらと被写体の姿が浮かび上がります。海外の無声映画や、某映画に出てくる「呪いのビデオ」のような画質と言えば良いでしょうか。



その昔、ブラウン管を叩いて直しましたよね...


「CP+」フジフイルムブース


1930年代はこんな感じだったのかぁ...と感激しながら続いて「1950」。こちらもまだモノクロでだいぶ映像は鮮明になっていますが、長時間撮影しているとVTRノイズや、垂直同期のズレが勝手に生じてしまいます。


その時は、当時のブラウン管TVのようカメラ本体を上から軽く叩きましょう。すると正常な表示に戻るという公式の仕様なのです。...なんだこのマニアックぶり。



最新世代はめっちゃきれいな画質


「CP+」フジフイルムブース


その後セピアのような色味になる年代を超え、1980年、1990年はどこか懐かしさを感じるカラー映像になり、2020年は最新カメラのような滑らかな描写。


同じアングル、同じ被写体を全く別印象のショットに記録できることはじつに楽しい...。


「CP+」フジフイルムブース


色々な遊び心に富みながらも、いま流行りのエモさ、レトロ感に全集中した本商品。静止画、動画記録、チェキのウリであるプリント機能ももちろん搭載(折りたたみ式のプリントレバーを立ててひねるアクションがまたカワイイ)しているので、その瞬間、瞬間の思い出を出力して楽しみましょう。


「CP+」フジフイルムブース



便利、高性能だけが勝者ではない


「CP+」フジフイルムブース


すでに家電量販店などで販売が開始され、話題を呼びつつある「instax mini Evo Cinema」。


1人でのお散歩、友人と過ごす休日、どんなシチュエーションでも写真の楽しさを再確認させてくれる神アイテムとして高く評価しつつも、通常のチェキ本体よりだいぶ高い約55,000円という値段設定も把握しておく必要があります。


個人的に、古い年代のあえてボヤけた画質の再現や、「叩いて直す」というアクションについて、今のタイパ至上主義に対するアンチテーゼになる「不便益」な楽しみがあったと感じます。気になった方はぜひ試して欲しいです。



著者プロフィール


キモカメコ佐藤(@peyangtaneda)。1982年東京都生まれ、sirabee編集部記者。


政治・経済系出版社、『1UP情報局』『ねとらぼ』編集部などを経て現職。ブレイキングダウンをはじめとする各格闘技団体やプロレス、プロ野球のほか、コスプレ、メイド、秋葉原文化も取材してきたオタク記者。13歳から(勝手に)カメラに目覚め、以降メイドやコスプレイヤーをたぶん5,000人以上撮影。


(取材・文/Sirabee 編集部・キモカメコ 佐藤)

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