

東日本大震災がもたらしたもの…「消すことができない傷を語り継ぐため」の映画が公開
2021年の福島県を舞台に、震災後に生きる人々の姿を描く『こんな事があった』が9月13日公開。

2011年に起こった東日本大震災。東北地方を中心に、多大な被害を引き起こしました。
それから10年経った2021年、17歳の少年の目線から現在の被災地を映し出す『こんな事があった』が9月13日より公開。
今一度、震災が残したものについて、見つめ直してみましょう。
色を失った世界を描く

本作は、同性愛の男性とニューハーフの恋愛模様を描いた『どこに行くの?』(2007年)以来、18年ぶりにメガホンを取った松井良彦監督の最新作。
全編白黒で構成されているのは、松井監督が「震災と原発事故の後の福島に訪れたとき、街並が⽡礫だらけで⾊を感じなかった」から。その感覚を強く映画に反映させたのだそうてす。
被災した少年のその後

そのモノクロの世界で中心となるのは、福島県で被災した17歳の少年アキラ(前⽥旺志郎さん)。アキラの母は被曝で亡くなり、原発職員だった⽗(波岡⼀喜さん)は、罪の意識から除染作業員として働きに出ていたのでした。
ひとりになり、学校にも来ないアキラを心配する友人の真一(窪塚愛流さん)。彼もまた、被災後、人が変わってしまった母と、仕出し屋を営み、ただ母を見守るしか術のない父(井浦新さん)との関係に、悩んでいました。
ある日、家族との思い出を辿っていたアキラは、サーフショップを経営するミツオ(柏原収史さん)と出会い...。
語り継がなければならない傷

中盤、印象的だったのは、アキラの父と真一の父が2人で語りあう回想シーンでした。2人とも息子がいて、社会の中で働きながら日本の経済を回す役目を担っているわけです。つまり2人は本来「同じ立場」のはずなのですが、震災後、その立場が変わってしまったことを意味し、何ともやるせない気持ちになりました。
震災から10年を経て、「日本の社会から疎外されている⼈々の⽇常を描きたい」とする松井監督らしく、いまだ傷を負っている人々の姿を、カメラは淡々と追い続けます。
タイトル通り『こんな事があった』のは事実で、「残酷なことですが、消すことができない傷があるんです。それを語り継ぐための⼀作品になった」と語る松井監督。私たちがいますぐできるのは、「こんな事があった」という過去を、まずはずっと心に留めておくことなのかもしれません。
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『こんな事があった』
9月13日(土)新宿Kʼs cinema ほか全国順次公開
公式サイトはこちら!
(文/Sirabee 編集部・尾藤 もあ)
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