モテる親友と恋愛に悩む少年…距離感が近い2人に「意地悪しちゃうのもかわいい」の声【漫画】

2025.06.25 08:30

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、ウェブマガジン「LiQulle」で連載中の漫画、『友達なんてやめちゃえば』(オーバーラップ刊)を紹介する。作者のCRPNさんが、5月3日に「余裕ありげな親友が友達を辞めたがる話」と添えてX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、7000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、CRPNさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

恋人のことはわからなくても親友のことなら

高校2年生の宇田勇翔は、付き合い始めは順調だったが現在はすっかり冷めてしまった恋人とのメッセージに思い悩んでいた。そんな彼を待っていた親友・大貫仁は、余裕ありげで大人びておりモテる人物だ。

悩んで動けなくなっていた勇翔の携帯を奪い返信し、その後彼が行きたがっていた店へ向かう仁。注文が呪文のように特徴的な店で勇翔は仁の早口の注文を聞き取ろうとするが上手くいかず、意地悪だとふてくされて見せると仁は焦りながら謝ってくる。

“親友の仁のことなら悩まないのに”と考えながら、2人は穏やかな時間を過ごすが…。

この親友たちを描いた漫画を読んだ人たちからは、「距離感近い顔の良い男、最高」「親友同士の距離尊い」「意地悪しちゃうのもかわいい」「お互い分かってなさそうで好き」など、多くのコメントが寄せられている。

会話から滲む思いがたまらない作品

――本作のお話の発想の源はどこだったのでしょうか？

これまで、商業で高校生のお話を書いたことがなく、どこかで1度描きたいな〜と思っていました。特に人生において高校生の時代は、パーソナルスペースの近さやわちゃわちゃ感が唯一無二で、もう今では2度と手に入らないエモさがあると感じていたので、それにフォーカスできるお話をかけたらな…と思いネタを考えました。草案は「クラスの中の男女混合の1軍グループの中で、ひっそり付き合ってる2人」です。みんなで遊園地行ってる中、普通の顔してこっそり手を繋いでたりしてたらいいよね〜なんて担当さんとお話ししながら構想を練っていきました。

――本作では、仁が見せる深い愛情が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあればお教えください。

物語のスタート時から仁は勇翔のことが恋愛的に好きなのですが、恋愛面と親友という近さとの区別をはっきりさせたくなかったので、あくまでも普段の会話から想いが滲むような演出を意識してました。また、仁は喜怒哀楽が表情に出にくいタイプのキャラなので、ここぞという場面以外は赤面させないようにしています。逆に赤面してる時は思いが昂っている時なので、着目していただけるとより楽しめるかなと思います！

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

1番の見せ場の河川敷でのキスシーンもお気に入りなのですが、意外と序盤の仁が登場するシーンがお気に入りだったりします。

勇翔からしたらいつも通りの距離感なのですが、頭を乗せたり、同じ椅子に座ったり…仁は狙ってボディタッチしてる節があり(笑)。それを何気ない普段の会話をしながら、友達とするようなジョークを交えつつしているところが、作品の色が出ていてお気に入りです。

――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。

この作品においては、恋愛面以外にナチュラルな友達同士の会話を意識して入れるようにしています。また、勇翔の学生らしい言語化しきれない未成熟な悩みを描いたり、説明口調にしすぎないように気をつけています。

――CRPNさんの作品は、とても艶やかな魅力を感じます。作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか？

そう言っていただけて光栄です！個人的に太眉で唇の厚いお顔が好きなので、そのあたりは描き込んでしまいます…(笑)。また、微妙な差なのですが、顔立ちの違いにも萌えるタイプなので目元の違いなどもよく見ていただくとわかるかと思います。勇翔が末広のおめめで、仁は幅広の二重です。実際に現実にいたらこんな感じ…！というのを想像しながら描いています。

――今後の展望や目標をお教えください。

叶うなら、この作品がドラマCDや何らかの形で映像化したら嬉しいです！やっぱりテキストよりも実際に音声があったほうが、高校生特有のナチュラルな会話や距離感を感じられると思うので…1度限りの青春のあの雰囲気を追体験できるものになったら、すごく嬉しいことだなと思います！

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！

「友達なんてやめちゃえば」に興味を持ってくださりありがとうございます。まだまだ連載自体は始まったばかりですが私も描きながら楽しんでおりますので、ぜひ読者の皆様も親友同士から恋愛をする2人になるまでを楽しんでいただけたら嬉しいです！