婚姻届に書いた相手は好きな人…思いがけず本人に見られる話が「この手は離せないな」と話題に【漫画】

2025.06.24 18:40

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『メリーバッドエンド百合アンソロジー上』(KADOKAWA刊)より『婚姻届』を紹介する。作者の大倉ナタさんが、4月29日に「最悪な授業がきっかけで始まる百合」と添えてX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、3000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、大倉ナタさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

婚姻届に記した思い人の名を本人に見られてしまう

学校の授業で婚姻届の書き方を学び、実際に書くことになった菅原葵。提出は自由であり、誰の名前を書いてもよいという指示を受けた彼女は、友人たちに伏せながら自分が好きな人物、同性の女子・柳しづくの名前を記すのだった。

授業後、婚姻届のプリントを提出するわけにもいかず、丸めて手近な体操着入れに押し込んだ葵。しかしそれは自分のものではなく当の柳のものであり、本人から直々にプリントを手渡されることに。

プリントを受け取った葵は慌てて立ち去ろうとするが、柳は彼女の腕を掴み引き留めた。その後「菅原さんって私のこと好きなの？」と尋ねるが…。

この婚姻届の授業から始まった物語を読んだ人たちからは、「この手は離せないな」「なんだかすごく懐かしい気持ちになった」「自然と惹き込まれちゃう」「吸引力が強すぎる」など、多くのコメントが寄せられている。

経験から生み出された珠玉の短編

――本作のお話の発想の源はどこだったのでしょうか？

高校時代婚姻届を書く授業が実際にあって、相手も思いつかなければ友人の名前を書くのも恥ずかしいし何でこんなことしなきゃいけないんだろうと思いながら最後まで何も書けずに婚姻届をポケットにくしゃくしゃにして入れた経験が今も忘れられずにいたので、どうせなら作品化しようと思ったのがきっかけです。

――本作では、思いを秘めている葵と、彼女を揺らすしづくが非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあればお教えください。

葵としづくの対比です。葵は周りの目が気になってしまう所謂普通の女子高生で、対するしづくは周りに合わせることはせず自分の赴くままに生きている女の子です。作品の仕草や発言に2人の違いを感じる瞬間が散りばめてあるので探して頂けると嬉しいです。

――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。

1ページでも1コマでも良いので、ふとした瞬間に思い出して頂けるような部分があれば良いなと思います。

――今後の展望や目標をお教えください。

漫画を連載してアニメ化して頂きたい！言うだけタダですよね…(笑)。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！

いらっしゃるのかな…？と一瞬思ってしまいました。すみません。漫画を読んでくださった方へ、まずはありがとうございます。有象無象の作品に溢れてる中で私の作品を見つけて下さったことにとても感謝しています。まだまだ未熟で漫画家を名乗ることも憚れる私ですが、いつか胸を張れる日が来るまで漫画を描き続けたいと思っているので、何卒よろしくお願いします。