クラスの人気者が皆の幸せを願う理由とは…人の感情をテーマにした漫画に「連載化希望！」など反響【漫画】

コミックの映像化や、小説のコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、少年サンデーS(スーパー)にて読切掲載された今田佗さんが描く『つつうみくん』をピックアップ。

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今田佗さんが4月27日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、多くの「いいね」と反響コメントが寄せられた。本記事では、今田佗さんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。

クラスメイト皆を幸せにしたい包海くんの正体とは

中学3年生の春。帯路歩太郎(たいじ ほったろう)は、クラスメイトが順番に自己紹介する中、包海タライ(つつうみ)に“返な生き物”という第一印象を持った。

「全員が最高だと思う1年を作る！」

という目標を掲げた包海は、クラスメイト全員が楽しいと思えるよう助言をしたり、サポートしたりする。そんな包海を見て、帯路は

「きっと違う生き物だアレ」

と言う。しかしいつの間にかクラスで人気者になっている彼を見て“少し怖い”と思うように。帯路は包海から距離を取ろうと、寝たふりまでして下校時間をずらすようになっていた。

しかし、唯一クラスで居心地悪そうにしている帯路を気に掛ける包海。

「お前何で幸せじゃないの？」

と帯路に単刀直入に聞く。

「帯路にも楽しく過ごしてほしい」と笑って言う包海のことを、怖いと感じた帯路は、本心を言えと迫る。すると、包海は「見返りの為にやってる」「死活問題なの」と言い、自身の正体を話し始めるのだった…。

作品を読んだ読者からは、「読み切りとは思えんぐらいおもろい！」「将来メジャーになる気配を感じる漫画」など、反響の声が多く寄せられている。

作者・今田佗さん「もっと読みたいと思ってもらえる作品を作りたい」

――『つつうみくん』は、どのようにして生まれた作品ですか？きっかけや理由などをお教えください。

常に周りを楽しませることだけ考えているような、凄く気が使える人っていますよね。

その中でも自分のやりたいこと、欲みたいなものが全く見えないタイプの方に「もし裏があったら？」という想像から話作りが始まりました。

――今作を描くうえで、特に心がけているところ、大切にしていることなどをお教えください。

包海の行動原理はブレさせないようにしました。あくまで自分の目的の為に人間と接しているので、もしかしたらもっと友情を感じられるような、楽しい読み味になるセリフもあったかもしれませんが、なるだけ彼が思ったそのままを形にするよう心掛けました。

――今回の作品のなかで、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

感情寄生虫(でっかいムカデ)が現れるシーンです。

周りに言っても信じて貰えないんですが、ムカデが立ち上がったのを目撃したことがありまして。自分の汚い内面が増幅されたらあのくらいの存在感があるだろうなと造形に選びました。

――普段漫画作品を描かれる際、作品のストーリーやキャラクターなどはどのようなところから着想を得ることが多いですか？

突然降って来たものを描くことが多いのできっかけは本当にその時々です。

寝ていたら唐突に思いつくこともあれば、担当さんとの打ち合わせ中にヒントをいただき描き始めることも。

いちばんアイディアが出てくるタイミングは何故か頭洗ってる時です。

映画を見たり本を読んだり友人の話を聞いたりというのは意識的にやっているので、そこからも影響を受けていると思います。

――今田さんご自身や作品について、今後の展望・目標をお教えください。

少年漫画には小学生の頃に(勿論今もですが)ワクワクを沢山いただきました。

今度は自分がそれを渡せるような、もっと読みたいと思ってもらえる作品を作りたいと思います。

――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。

星の数程名作がある時代に時間を使って自分の漫画を読んで下さりありがとうございます。

あの頃から知ってる！と自慢出来るような作品を作ります。

よろしければ今後とも是非、息抜きに手を伸ばしていただけると嬉しいです。