

訓練所を去る渡辺碧斗“長谷部”、最後まで内野聖陽“宇佐美”への愛全開「僕の中で、宇佐美教官はあっぱれだ!」<PJ>

内野聖陽主演、航空自衛隊全面協力のドラマ「PJ ~航空救難団~」(毎週木曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系/TELASA、Tverにて配信)の6月5日放送の第7話で、教育隊の教官で救難員でもある仁科(濱田岳)が救難作業中に事故死。この仕事が死と隣り合わせであることを訓練生たちは思い知り、ショックを受ける訓練生たちに、宇佐美(内野)は仁科の判断について考えさせる。また、先日、宇佐美に対してうその告発をした長谷部(渡辺碧斗)が、新たな決断をした。(以下、ネタバレ含みます)
「人命救助最後の砦」のPJを目指す学生たちと教官の群像劇
「PJ」とは、“パラレスキュージャンパー”の略。海上保安庁や山岳救助隊などでは救助不可能と判断された場合に出動する「人命救助最後の砦」とも言われる航空自衛隊の究極の救難団だ。
本作は、航空自衛隊小牧基地を舞台に、救難教育隊の主任教官・宇佐美誠司と救難員を目指す学生たちのヒューマンストーリー。加えて、PJの過酷な任務の様子をリアルかつ壮大なスケールで描いていく。
「片思いで上等ですよ」
仁科が亡くなった悲しみが癒えぬ中、訓練が再開されることになり、宇佐美は「仁科の救援活動を、訓練生たちと検証させてほしい」と申し出た。総括班長の滝岡(長谷川朝晴)は、訓練生たちにとって仁科の死は近すぎると反対したが、宇佐美は「この仕事が死と隣り合わせであることを彼らが痛感した今だからこそ、現場には“正解”も“絶対”も無いことを訓練生たちに考えさせなければいけないのだ。将来、救助の現場に立つ彼らがこの経験を生かすことが、仁科のためでもあるのだ」と力説した。
そんな宇佐美の思いが、訓練生たちに届くかどうかは分からない。そう言った隊長の堀越(宍戸開)に、彼は「片思いで上等ですよ」と言った。これは、仁科の言葉だった。以前、「自分が宇佐美に憧れてPJを目指したように、学生たちの心にも火を点けてやりたい」と語る仁科に、宇佐美が「その思いが学生に伝わるかも分からない」と返したことがあった。すると仁科は「片思いで上等っすよ」と言い、2人で笑い合ったのだった。
仁科の判断について、訓練生の考えが対立
宇佐美は、訓練生たちに仁科と中林(高岸宏行)のボディカメラに映っていた救難作業の様子を説明し、「俺たちは何があっても生きて帰ってこなきゃ駄目なんだ」と告げた。すると、沢井(神尾楓珠)が宇佐美に、仁科が少女を救ったのは判断ミスだったのかと尋ねた。沢井の問いに彼は「そうは言ってない」と前置きしながらも、山鳴りが聞こえた時点で、次の斜面崩落は予期できたと答えた。
「では、どうすれば良かったのでしょうか」と、近藤(前田旺志郎)が涙をこらえながら尋ねた。そして「代わりに救われた命があるのなら、駄目ということはない」と自身の考えを述べた。
それに対して、東海林(犬飼貴丈)は、子供が生まれたばかりの仁科はやはり死んでは駄目だったのだと反論。そんな彼に沢井は「だったら、オレたちの仕事って何なんですか!?」と食ってかかる。
興奮気味の沢井を白河(前田拳太郎)が「東海林は、自分の安全が最優先だと言いたいのだ」と説明してなだめた。だが沢井は「少女の泣き声を聞いたのに救おうとしないなら、PJになる意味は無い」と強い口調で東海林の考えを否定した。
幼い頃、PJ(実は宇佐美)に助けられた沢井がそう考えるのは自然なことだ。それに対して「それはきれいごとじゃないのか。残された家族はどうするんだよ!」と反論した東海林は仁科と同じく妻帯者で生まれて間もない子供も居る。現時点での東海林は、“救難員”より“夫・父”が優先されたのだ。
そんな東海林に、近藤は「救った子供にだって家族は居る」と言い、それぞれの立場から意見が対立した。
「モアベター、モアベスト」
言い争う仲間たちを「僕たち学生に判断できることじゃない」と仲裁しようとする長谷部。そこにランディー(草間リチャード敬太)も加わり「仁科さんが正しかったとか間違ってたとか、考えたくない」と言った。
だが宇佐美は「それでも考えろ!」と、逃げることを許さなかった。そして「一人で数10人を救える自分たちは、目の前のたった一人を助けるために命をかけるべきかどうかの判断基準をどこに置けばいいのか…」と、語り始めた。
今回の仁科だけではなく、救難員にはこれまでにも仲間を亡くしたり、要救護者を救えなかった経験があり、何年たっても助けられなかった命について考える。自分たちには「モアベター、モアベスト」という答えしか無く、理不尽な自然を想定した日々の訓練を通し、さまざまな判断基準を持たなくてはならないのだ。だから、どんなに苦しくても考えることをやめてはいけないのだと彼らを諭した。
「片思い」ではなかった宇佐美・仁科の思い
訓練生たちはそれぞれ、仁科について思い返した。東海林はプールでの訓練時に「家族のために絶対(水面に)上がって来い」と言われたこと、長谷部は高所恐怖症の自分に「怖いものは怖いんだよ。根性で乗り切るしかない。自分から逃げちゃ駄目なんだよ」と言われたこと、他の訓練生たちも空き地で宇佐美と共に「教官vs学生」で相撲を取ったことなどを思い出しながら、考え続けた。
救う方にも救われる方にも家族が居る。「どっちが大切か」には答えが無い。だから、考え続けるしかない。それが嫌なら辞めるしかない、と彼らなりにこの問題に向き合い、悲しみを乗り越え、訓練にいっそう集中するようになった。
宇佐美の思いも仁科の思いも、彼らには届いていた。「片思い」ではなかった。
長谷部の決断
長谷部は、先日の“でっちあげ告発”を反省し、仲間たちと共に訓練に励んでいたが、救難員過程を辞退しようと考えていた。彼にそう告げられた宇佐美は、仁科の死が原因なのかと尋ねたが、そうではなく、自分の能力では現場に出ても人を救えないだけでなく自分や仲間を危険に晒すと考えた末の決断だった。
「人を救う」ということが何なのかを学べた気がする、と言う長谷部に、宇佐美はそれなら何故PJを諦めるのかと尋ねた。長谷部は破天荒な宇佐美に心酔していたが、それはPJとしてではなく、教育者としての彼に対する思いだったと気付き、自分も教育者になって悩みを抱えた人にぶつかってみたいと思うようになったのだと打ち明けた。そのために大学に通い直して、教員免許を取るつもりなのだ、と。
「それも“人を救うこと”だと思う」と語った長谷部の決断を宇佐美は尊重して引き止めなかった。「だが、一つだけ忠告しておく」と言いながら長谷部に近づいた宇佐美は「俺の教育は、外の世界じゃアウトだ。まねするな」と言った。
長谷部は「まねしません!」と大声で言った後、「ですが!」と続け、「僕の中で宇佐美教官は…あっぱれだ!」と涙をこらえた笑顔で告げた。そんな彼の頭を撫でながら宇佐美は「頑張れよ」とエールを送った。
そして仲間たちも「俺たちずっと65期だからな」と、新たな道を選んだ長谷部を明るく送り出した。残った訓練生は5人。もう誰も欠けること無く卒業できるよう、祈るばかりだ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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