梶田拓希

『SASUKE』も出演の梶田拓希、アクション大好きな23歳 刀ステ初出演で「殺陣にワクワクしています」

2025.06.04 19:00
梶田拓希

7月6日(日)より開幕する「舞台『刀剣乱舞』士伝 真贋見極める眼」に、小竜景光役でシリーズ初出演となる梶田拓希。「ミュージカル『新テニスの王子様』The Third Stage」柳 蓮二役で俳優デビューし、注目の2.5次元舞台に次々と出演する期待の23歳だ。2024年の「SASUKE」第42回大会では2ndステージまで進出するなど、高い身体能力にも定評のある梶田に、これまでの道のりと刀ステ初出演への意気込みを聞いた。

芸能界に入ったきっかけはBTS

──芸能界に入りたいと思ったきっかけを教えてください。

一番のきっかけはBTSさん。16歳くらいのときに初めてライブに行ったんです。それまでYouTubeなどで見ていた憧れの人が目の前でパフォーマンスをしているということにすごく感動してしまって。なんなら、会場に入っただけでも感情が動いて涙が出るくらい。コンサートは3時間くらいあったんですが、終始泣いていて、隣の席に座っていた知らないお客さんにも心配されました(笑)。それくらい感動して「自分もこんな感動を与えられる存在になりたい」と思ったのがきっかけです。

──そもそもBTSを好きになったのは何がきっかけだったのでしょう?

めっちゃ単純なんですけど、YouTubeのサムネイルでBTSのVさんの顔写真が出てきて「なんだ、この人!カッコいいな」と思って、動画を見てみたら音楽も刺さって。

──それまで音楽はどんなものを聴いていたんですか?

日本の音楽はほとんど聴いていなくて。洋楽をよく聴いていました。セレーナ・ゴメスさんとかが好きでした。

──ダンスはいつから?

ダンスはBTSさんを見るようになってから、YouTubeを見て自分で振り付けを覚えて真似して……っていう独学ですね。

──いろいろなきっかけをくれたのがBTSだったんですね。

はい。本当にBTSに出会って人生が変わりました。

大学休学中に掴んだ初仕事・新テニミュ

──アーティストとしてのオーディションなども経て、2023年のミュージカル『新テニスの王子様』The Third Stageが初めての演技のお仕事になりました。最初に出演が決まったときはどんな気持ちでしたか?

とにかくうれしかったです。当時は俳優を目指して休学をしていたので、「2年間休学して無理だったら諦めます」と親にお願いして、いろいろなオーディションを受けていました。就職を視野に入れて進学すれば安定した道へ進める可能性が上がることはわかっていたけど、その中で茨の道を選んだ形です。とはいえ、何も作品が決まっていない、先が見えない中だったので、安心もしたし、すごくうれしかったです。

──実際にやってみていかがでしたか?

難しかったですね。右も左もわからない状態だったので……。海外からのキャストもいる作品だったので言語の壁もあって。だけど海外の方々って、言語の壁はあれど、人間同士の壁は早々に取っ払ってくれる。なんでも言い合える関係の中で、のびのびと、高めあいながらできたかなと思います。

──お芝居自体はいかがでしたか?難しかった?

はい、難しかったです。でも……そのときは何もわかっていなかったから、今思うと全然ダメダメでしたけど、当時は「できてるんじゃない?」って自分で思っていました。

──ということは、その後、出演作を重ねていくなかで、成長点みたいなものがあったのでしょうか?

ありました。今年の頭に出演した『Dancing☆Starプリキュア』The Stage2ですね。それまでは、自分の感情よりもキャラの見え方ばかり気にしていたんです。ちょっと真似をしているような。

──原作がある作品が多かったですしね。

はい。だけど「プリキュア」で、先輩に「心が動くまでセリフを言わなくていいんだよ」と言ってもらって。セリフのことを考えるんじゃなくて、とにかく心をドライブさせて、「今、何が起こっているか」を考えていればいいんだと。そこから、舞台上で生きられるようになりました。

──それまでは、セリフを覚えて言う、みたいなところがあった?

はい。「このセリフをどう言おうか」とか「このニュアンスをどう伝えるか」みたいなことを考えていました。だけど、それを言われてからは「どうやって生きるか」や「今の自分は何をしているのか」「周りの人は何をしているのか」を考えるようになりました。

──初歩的な質問で恐縮なのですが、そうすると、セリフがわからなくなってしまったりしないのでしょうか?

そう思うんですけど、「セリフを覚えているのは当たり前」というくらい落とし込んで舞台に立つんです。「セリフを忘れちゃうんじゃないか」という心配をしている時点ではまだセリフが落とし込めていないということなんだと気づいて。セリフを全部覚えて、舞台上では忘れて。その状況で自然とそのセリフを言いたくなる瞬間があるんです。そのときに「ああ、セリフを体に馴染ませられたんだ」と思いました。

──その感覚になってから舞台に立つと、それまでとはお芝居の面白さも変わってきそうですね。

はい、全然違います。面白いです。でも原作がある作品だと、キャラクターのイメージもあって……今はその塩梅に悩んでいます。もっといろいろなことが調整できるようになったら変わっていくと思うので、まだまだ頑張りたいなと思っています。

初参加の刀ステ、楽しみなことは「殺陣」

──舞台で生きるということがわかってきた今、憧れている俳優さんや理想の俳優さんはいらっしゃいますか?

田村升吾くん。「プリキュア」で共演してから仲良くしてもらっているんですが、升吾くんは舞台上で超生きています。あと先日、シス・カンパニーさんの公演『やなぎにツバメは』を見に行かせてもらったんですが……そこに出ている方は皆さん、舞台上で普通に生活していました。僕たちに“見せている”のではなくて、ただそこで生きているところを僕らが垣間見ているという感じがしました。

──田村升吾さんには、共演した際に何かアドバイスなどはもらいましたか?

それこそ先程の「心をドライブさせる」というのは升吾くんから教えてもらったことです。それと、セリフ一つとっても、その意味だけじゃないよということも教えてもらいました。例えば「うれしいよ、ありがとう」というセリフがあったとして、その言葉って全然うれしくないときにも言うかもしれないし、悲しいときにも言うかもしれないじゃないですか。だから、そのセリフを発するときの本当の気持ちをまず書いてみてって。他にも、「生きる」という言葉があったとして「生きるとは何か」ということをちゃんと調べて、別の言葉で説明できるくらい理解しておくと深みが出るよ、とか。本当にいろいろなことを教えてもらいました。

──すごく深いですね。先ほど、お芝居が面白いとおっしゃっていましたが、現在どういうところに面白さを感じていますか?

会話です。伝え方によって相手の反応が変わるのが面白いですね。「わぁ、伝わった!」「受け取った!」とわかったときにすごくうれしくなります。……って偉そうに言っていましたけど、まだまだそんなこと言えるようなお芝居ができていないので……。

──ご自身の中では修行中のような感覚?

はい。まだまだだなって自分でも思うし、実際に周りからも「まだまだだな」って言われます。

──でも、そんな今の状況も楽しめていそうですね。

はい。もっと成長できるなって思います。「プリキュア」でほさかさん(脚本・演出を手がけるほさかよう)に「芝居には理論がある」ということを教えてもらったんですが、「その理論は無限にありすぎてプリキュアの期間だけで全部を教えるのは無理だ」と言われて。だけど、理論があるということを知ったら面白くなって。今はそれを突き詰めてみたいと思っています。

──そして7月からは「舞台『刀剣乱舞』士伝 真贋見極める眼」に小竜景光役で出演します。現在の心境はいかがですか?(※取材は4月下旬に実施)

求められるものが、これまでよりもさらに高くなると思うので、とても緊張しています。稽古期間で一つ一つ力をつけていき、公演では完璧な状態でお見せできたらと思っています。

──楽しみなことはありますか?

殺陣ですね。僕はアクションとか体を動かすことが好きなので、すごく楽しくて。とはいえ、舞台『刀剣乱舞』では殺陣の手数もすごく多いと聞いて……ワクワクしています。

趣味は筋トレ、ボルダリング、ONE PIECEカード

──俳優としての今後の目標や理想の俳優像を教えてください。

今は舞台しか出ていないのですが、映像もやってみたいです。僕は韓国の俳優、ソン・ガンさんが好きで。ソン・ガンさんみたいに映画や、Netflixなどの配信ドラマに出演して、世界にも進出できたらいいなと思っています。

──アクションがお好きなんですもんね。

はい。それで言うと、去年「SASUKE」に出させていただいて。今後も出ていきたいし、お芝居と「SASUKE」の二足の草鞋というか……自分の特技を活かして、他の俳優さんとは違う立ち位置を確立できたらいいなと思っています。

──ここまでお仕事についてお話を伺ってきましたが、お仕事の合間のリフレッシュ方法や、オフの日の好きな過ごし方はありますか?

趣味は筋トレとボルダリングです。あと最近「ONE PIECEカード」にハマりました。

──「ONE PIECEカード」をお好きな俳優さん、多いですよね。梶田さんも他の俳優さんの影響ですか?

はい。それこそ田村升吾くんに教えてもらって。逆に僕は升吾くんに筋トレを教えています。ジムに行くと「先生!」って呼ばれますから(笑)。「ONE PIECEカード」とお芝居は升吾くんが先生で、筋トレは僕が先生です。

──ボルダリングはどれくらいの頻度で?

今は舞台の本番中で行けていないんですが、行くときは週2くらい。稽古の前にボルダリングに行ったりしていました。実は今日のヘアメイクさんともボルダリングがきっかけで出会ったんですよ。俳優の坪倉康晴くんも、共演したことはないんですけど、ジムで初めて会って仲良くなったりして。そういうのも面白いですよね。

──素敵ですね。

はい。でも最近筋トレもできていなくて、ボルダリングも行けていないのでちょっと気持ちが落ちていて……ストレスがたまっちゃったのか、ニキビもできちゃいました。だから昨日ひさしぶりに筋トレに行きました。超楽しかった! やっぱり体を動かさないとダメですね。これを読んでいる関係者の方、SASUKE以外にも体を動かすイベントがあったらぜひ呼んでください!(笑)

■取材・文/小林千絵

撮影/梁瀬玉実

スタイリスト/齋藤良介

ヘアメイク/望月光

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