

ヒーローとは守り守られること…意外な家族との感動回に「泣きそうになった」と反響多数【漫画】

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、とあるヒーローとその周りをとりまく人々の、シュールながらも温かな日常を描いた作品「生活マン」をピックアップ。
作者の南田冬さんが3月25日にXで同作を投稿。そのツイートには2.4万以上のいいねと共に、多くの反響コメントが寄せられた。この記事では、南田冬さんにインタビューを行い、創作のきっかけやこだわりについてを語ってもらった。
優しい生活マンのルーツとなった育ての親の登場に、読者納得
生活マンは、街の平和を守るヒーローである。
500万馬力の超火力を誇る必殺技・サンダーパンチで、人々をピンチから救っていた。一方で、ヒーローとしての収入だけでは食べていけずにピザ屋でアルバイトを始めたが、冬の路面凍結が怖くなり3ヶ月で辞めるという、慎重かつ臆病な一面もあった。
ある日、生活マンは自身の育ての親であるカゲヤマ教授のもとを訪れた。
肺を患っている教授に代わり、好物のハム入り味噌ラーメンを作った。「ハムは君が食べなさい」――懐かしい味に舌鼓をうちながら、教授は「…生活マン、毎日は楽しいかい?」と訊ねる。
生活マンが、これまでのヒーローとしての日々を思い起こしコクッと深く頷くと、教授は「がんばってるんだなあ。君の力も正しく使えている証拠だね」「君に救われた者の一人としては、君には幸せでいでいてほしいな」と嬉しそうに微笑んだのだった。
心優しいヒーローにも、彼を守ってきた家族がいたことが明らかになり、読者からは「そっかぁ…いい家庭で育ったんだなぁ」「泣きそうになった。親は子供が何歳になっても子供なんだよね」「思いもよらない感動回で涙」「生活マンの善良さはここから来ているんですね」といった声が多数上がっていた。
登場キャラクターの「欠点」を見てほしい――作者が語る創作の背景
――『生活マン』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
お久しぶりです。南田冬と申します。
Xで毎日更新していた実話を基にしたエッセイ漫画があったのですが、それを描く中で秘密やびっくりするようなお話を描いて奇をてらう方向へ方向へと行ってしまいそうな気がして、一度原点回帰しよう思ってフィクションの漫画を描きました。それが生活マンの始まりです。
――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。
登場キャラクターの「欠点」を見てほしいです。あえて登場人物にはみんな一つずつ長所に加えて短所を書き加えています。それが最前面に出るキャラもいれば、うまく付き合っているキャラもいます。そのいいことも悪いこともあるという実在感、そして細かいセリフや演技を見てほしいです。
――本作の中で特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
マユミさんという女性がいるのですが、彼女がピザを食べる際に指輪を外す仕草が差し込まれる小さなシーンがあって、それがお気に入りです。マユミさんのモデルにもなった友人(男性ですよ!)と食事に行った際、ピザを食べる際に素敵なシルバーの指輪を外していて、すこし赤らんだその指輪の跡とポケットに入った瞬間が頭に焼き付いていました。あれはださくて狭い僕のワンルームで暮らしていたら見られない景色なので、うまく漫画に起こせてうれしかったです。(ちなみにですが、ださくて狭いワンルームも大好きです)
――生活マンは街と住民を守るヒーローでありながら、彼の育ての親を労ってハム入りインスタントラーメンを作るなど、非常に人間味あふれるキャラクターとして描かれています。日頃、漫画を描く際にストーリーやキャラクター構築はどのようなところから着想を得ていますか。
友達と遊びに行った時の話、親族、バイト先など、見てきたものすべてを少しずつ取り入れています。そして、なるべく嘘をつかないように描いています。全員誰かしらモデルがいて、好きな人、嫌いな人、いろんなところから引用しています。せっかくWEBザ・テレビジョンを読んでくれた読者の方に向けてのサービスなのですが、「マユミ」という名前は昔バイト先で苛烈にいじめてきたパートさんから奪ってきた名前です。性格は別の人から引っ張ってきていますけど。このキャラをみんなに好きになってもらって、僕も好きになることで、頭の中の「マユミ」という名前のイメージをいやな記憶から書き換えようと思ってそうしました。大事な名前を奪って上書きするなんてひどい話ですよね。これが精一杯人を傷つけない復讐です。実際、今頭の辞書を引くとき「マユミ」の一ページ目にはファンアートや彼女の設定が出てくるようになりました。作戦大成功。マックスピース。
ストーリーに関してはほとんど何も考えていないのですが、タツノコプロなどを始めとしたヒーローアニメが好きなので、そういうものを引用しつつ、「シン・ウルトラマン」のような最高のリミックスをやりたいとは思っています。でも、生活描写や日常が受けるならずっとそれだけ繰り返すかもしれません。(笑)
――南田冬さんの今後の展望や目標をお教えください。
とにかく「生活マン」をもっと広めたいです!まだインディーズで読んでくれている人がいる、というだけの段階で、最大でXのユーザーに届く、くらいの規模感なのですが、僕はそれでは満足できません。出版物になって大きく飛べば1000万部とか刷られてXをやってない人のところにまで届くので、そうありたいです。
大好きなアーティストとか尊敬する人のもとにも届くような、どこまでも飛べる羽がほしいです。亡くなった友達とか親族の元にも届けたいです。天国にも本屋さんがあることを願って。天国にはXはないです。あんな有様のSNSはない。だから本を出す必要があるんです。
あとお金がほしいです!三重と四国に行きたいです。三重にはマコンデ美術館があります。「わらう犬」という彫刻が見たいのですが、距離的に宿泊しないと厳しいので宿泊しておいしいものを食べるくらいのお金が欲しいです。四国にはおいしいうどんや文化的に重要なものがたくさんあります。徳島のオッパショ石という奇石を見に行きたいです。
夢は尽きないですが、とにかく描くしかありません。描いて、やりたいことを全部やりたいです。
――最後に、作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
今の連載形式がいつまで続くかはわかりません。どこかの出版社に拾われて作品の形が変わるかもしれません。僕の気持ちが変わってサイトを移すかもしれません。未来は不安定で不確定です。でも、ずっとついてきてくれるなら「一番いい漫画」としてあなたの本棚を飾れるような作品にするので、どうかよろしくお願いします。
あと本が出たら買ってください。グッズも。雑誌でアンケートがあるなら一番で投票してください。一人あたり友達三人におすすめして、本を買うまで面倒見てください。頼むよ。
あとSNSでこんな展開してほしい!ってつぶやきまくって、口コミで広めてください。それが実写化とかにつながるから。実写だったら漫画は読まないけど映画ドラマは観る、みたいな人とかにも届くんだから。
南田冬でした。またみなさんのもとに帰ってこられるように、とにかくがむしゃらに頑張ります。まだ若いからね。応援よろしくお願いします!!
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